タイ北部、中部を旅する2019(2)メーホーンソンで

7月10日(水)
メーホーンソンへ

今日もコーヒーを飲み、そしてチェックアウトして、タクシーでドムアン空港に向かった。これももう恒例になりつつある。昔は荷物を引き摺り地下鉄からバスを乗り継いで行ったものだが、段々気力がなくなっている。ここでお金を払って時間を節約しても仕方がないが、さりとて、疲れを費用で賄えれば、とも思う。

 

国内線には一風堂のラーメンがあったのを思い出し、そこで食べようと考えたが、何とチェックインカウンターの端の方に、安い食堂があるのに気が付いた。空港にはありえないようなリーズナブルな料金。60バーツでおかず3つを取り、大満足。値段が高くなる一方だと思っていた空港施設にも、違った変化があるのだ。

 

ノックエアーに乗る。以前はLCCなのに、パンぐらいは配っていたが、今では水しかくれない。それでもバンコックからメーホーンソンへ行くにはノックしかないので、あるだけでありがたい。もしこの線がなければ、チェンマイ経由になってしまうのだ。1時間20分ほどで、北西部の地に到着した。

 

地図で見る限り、空港は街のすぐ横にあり、歩いて街に入れた。そのまま街中を1㎞ぐらい歩いていくと、お目当てのホテルにたどり着く。料金を聞くと、フロントの女性が愛想よく英語で答えたので、ここに泊まることにした。部屋は大きいのだが、特に機能的な物は何もない。

 

何となく腹は減ったが、既にランチの時間は過ぎており、ありつけなかった。仕方なく近くの旅行社に出向く。明日の日程を決めるためだ。今回も特に予定はないのだが、ここメーホーンソンに来た理由は、ずばり茶畑の目撃情報。昨年会ったHさん(既にバンコックからコロンボに転居)から、郊外で茶畑を発見、という知らせを受け、行ってみる気になったのだ。

 

茶畑に行く方法を相談すると、首長族の村に行くなど、いくつかのツアーに組み込まれてはいるのだが、いずれも最低参加人数は2人から。だが今は観光シーズンでもなく、平日に参加者がいるとは思えないので、2人分支払ってくれれば、車とガイドを手配すると言われて、なぜかあっさりと支払ってしまった。以前ならコストを考えて、バスを探すなど何とか自力で行くことを模索したものだが、この辺もまた疲れのせいだろうか。

 

それから周辺を散策する。すぐ近くに池があり、その向こうに何とも美しい寺院が見えたので、行ってみる。寺の前まで行くと、2つの寺が一つの場所にあることが分かる。左側がワット・チョーン・カム、右側がワット・チョーン・クラーンという名前だと書かれている。どちらも銀細工が見事なビルマ様式の寺だ。

 

ワット・チョーン・カムは1827年、この地に最初に建てられた寺院だとある。メーホーンソンの街の歴史はこの頃に始まった。建てたのはシャン族かもしれないらしい。比較的大きな大仏が安置されている。ワット・チョーン・クラーンは、建物自体が古風で銀細工が特に美しい。中に入るとかなり広く、薄暗い中に仏像がいくつも見える。小雨が降ってきており、参観者はほぼいないので、落ち着いてその空気を味わう。

 

雨が止んだので、池の周りを一周してから街を歩いてみる。大きな市場があったが、午後ですでに閑散としており、周辺の食堂も開いていない。メインストリートもお休みムード、神社のようなところもある。結局歩き疲れて宿で休でいるとかなりの雨が降る。そして夕方、飯を探してまた歩く。近所に麵屋があったので、そこで簡単に済ませる。この麺、スープが意外とうまい。食べ過ぎないでよい。夜はかなり静かな辺境の街だ。

 

7月11日(木)
茶畑へ

翌朝は宿で朝食を食べる。それから昨日の旅行社へ行くと、既にガイドが来ており、車も整っていたので出発。要は車とガイドをチャーターしたのと同じで、自由行動だが、取り敢えずガイドの行くところについて行く。車はすぐに郊外に出て、始めは平たんな良い道を行く。

 

最初に停まったのは、お寺があるところ。まあタイ観光と言えばお寺は定番だろうと思っていたが、高台のお寺は素通り。そして竹で編まれたきれいな橋を歩き出す。向こうの方には水田が見え、その向こうには村があることが分かる。何とこの竹の橋は、ここの僧侶が雨期に村まで来られるようにと村民が作ったというからすごい。全長何キロになるのだろうか。雨季はこの辺りも水没してしまうのだろうか。屋根の修理をしている人がいたが、材料は何だろうか。

 

村まで歩いて行くと、西洋人が数人、歩いてきた。彼らはこういうところに来てゆっくりと田舎ライフを満喫する。日本人や中国人はここへ来ても、ただ通り過ぎるだけだろう。私はこの村の中をちょっと歩き回りたいと思っていたが、ガイドはスタスタと歩いて行き、そこには車が待ち構えていて、そのまま乗車してしまい、何も見られなかった。ああ、残念。

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