タイ巡礼、そして茶旅2017(17)チェンマイからプレーへ

7月28日(金)
茶の革新

翌朝は早めに目覚める。食堂に降りていくと、凄く広くて食べたい物が見付からずに困るほど。こんないいホテルも今日までとは思ってみても、もう食べ過ぎで食事はそれほど進まない。その後チェックアウトして、ロビーで皆を待つ。やはりエレベーターに乗れずに皆困っていた。

 

今日の訪問先はチェンマイ郊外のティギャラリー。名前からしてお茶屋さんらしくない。行ってみると、おしゃれなカフェではあるが、そこで作られていた物は、飲むお茶というよりは食べるお茶。昨日見たミエンを分析して、コンブ茶という名の健康茶を製造し、同時に健康に良い食品を開発している。工場はまるでラボ。こんなところは初めてだ。

 

先日のシンポジウムではイタリア人が説明をしていたので目を惹いたが、オーナーはやはり中国系で今日も通訳のお役が回って来た。だが今回は科学的な用語も多く、中国語では分らない。その辺はHさんなどが英語で対応してくれたが、やはりお茶というのは分野が広いと痛感した。

 

実際に彼らが作ったジャムを付けてパンを食べてみると美味しい。『タイ人は元々お茶を飲む習慣がなかったのだから、その人たちに大量にお茶を飲ませるのは難しい』と言い、それより中間層に高まって来た健康志向を利用して、食べるお茶を売りだした方がよいとの考えだった。この方向性は間違っていないように思う。またコンブ茶を飲んだ人からは『何となく元気になって来た』という言葉も聞かれ、一定の効果がありそうだった。面白い取り組みの今後をフォローしてみたい。

 

プレーへ
そして車でチェンマイ市内に帰る途中、私はバスターミナルで降ろしてもらい、ご一行とここで別れた。申し訳ないことにもう一台に乗っていられた団長以下にはご挨拶も出来ず、何とも呆気ない幕切れとなる。まあ、これもまた旅、またどこかでお目に掛かれるだろうと勝手に思う。

 

確か昼前にプレー行きバスがあると聞いていたので、グリーンバスの窓口に並んだが、何と『夕方4時までは満員だ』とけんもほろろの扱い。あまり考えていなかったのだが、今日はタイの祝日で3連休初日。どこも混んでいると後で知ったがもう遅い。さて、どうするか。

 

いつものように言葉も通じないのに聞きまくる。取り敢えずプレーではなくランパーンまで行き、そこで手段がなければランパーンに泊まるつもりで探すと1時間後のバスが見付かった。そのバスで先日訪ねたランプーンを越え、ランパーンのバスターミナルまで辿り着く。午後2時半、日差しはかなり強かった。

 

3時過ぎにロットゥが出ることが分かりホッとする。ランパーン‐プレーはロットゥの定期便があるのだ。もう座る座席も慣れてきてよい位置を確保する。意外や乗客は多くほぼ満員で発車した。そこから平たい道を一路東に向かって走った。途中で宝くじ売りのおばさんが、その自転車を屋根に載せて、乗り込んでくるのが面白かった。夕方後5時すぎにはプレーの街が見えた。

 

9. プレー
プレー散策

ロットゥは街中で人を下ろしながら、最終的に街外れのバスターミナルまで来た。ここからすぐのところにホテルがあることを知っていたので、そこまで歩く。ただ心配だったのはバスも満員だったので、ホテルもお客で溢れていることだったが、それは完全に杞憂に終わる。

 

ホテルはかなり立派で、庭も広く、周囲を圧倒する高い建物である。ただロビーは薄暗く、人気はまるでない。フロントで聞くとあっさり800バーツで部屋が確保できた。かなり古めかしい作りのホテルで、懐かしさすら感じられる。後ろ側にはかなり大きなプールもあり、子供たちが歓声をあげながら、入っているのが見える。

 

取り敢えず腹が減り気味なので、街の方へ行ってみる。と言っても折角なのでまずは恒例のお寺に参ることにした。宿からフラフラ10分ぐらい歩くと小さな川があり、そこに古い城壁跡が残っていた。ここからが城内ということだ。城内にはめぼしい食堂もなく、民家が並んでいた。そういえば、刑務所があったな。想像通りプレーは落ち着いた街だった。

 

ようやく中心部のロータリーへ行くと、そこに大きな寺が見えたのでお参りした。周囲は官庁街?のように見え、お目当ての食堂や屋台は川沿いにあった。食堂で商売している人は華人、屋台はタイ人のようだった。屋台を覗いたが、結局食堂で麺を食べた。それでも足りないので、豚の串焼きなどを歩きながら食べる。特に観光客が多いようにも見えない。何故バスは満員だったのだろうか。

 

何となく暗くなってきたのでホテルへ戻る。その道すがら、普通の民家の壁の日本語教室のポスターらしきものが貼られていた。お相撲さんがユーモラスに書かれている。プレーで日本語を学ぶ人はいるのだろうか。恐らく日本に留学した人がアニメ好きの若者のために開いたのだろう、と勝手に想像したが、その詳細は分からない。

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