埔里から茶旅する2016(1)シンガポール系LCCの驚くべきサービス

《埔里から茶旅する2016》  2016年5月17日-6月1日

 

中国大陸ばかり行っていると、たまには台湾に行きたくなる。でも台湾でどこへ行きたいとか、何がしたいとか、具体的な活動が思い浮かばない。どうする、などと考えていると、2年前、台北で劇的に出会ったYさんがまた台湾にいた。5年前、鹿谷に初めて行った時、お世話になったUさんもまた鹿谷にいた。あれこれ考えずに、休暇のつもりで行ってみるようと、出掛けてみることにした。台湾とはそんな気楽に行ける所なのだ。

 

5月17日(火)
1. 桃園まで
成田空港で

フライトは昼前だったので、ゆっくりと家を出た。事前に検索した通りのルートで、電車を乗り継いだつもりだったが、なぜか京成スカイアクセスは私が思っていた時間の前に、東日本橋駅を出てしまっていた。あと40分は来ないという。聞いてみると、この駅にはJRも走っており、これなら15分後の電車があることが分かり、初めてこちらに乗ってみる。だが乗客は多くはなかった。なぜならスカイアクセスに比べて時間が掛かる上に、料金も高かったようだ。

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結局成田空港駅に着いたのは、あとの電車に乗るのと、それほど変わらなかった。今回は帰りの日程を決めていなかったので、シンガポール系のLCCで片道航空券を買った。LCCは片道でも結構安いのが魅力。試しに今回は、優先搭乗・座席指定などの料金を支払ってみた。20㎏までの預け荷物代込みで1万円ちょっとだった。LCCは第3ターミナルを使っているのだと思い込んでいたが、このLCCは第2ターミナルだと知って喜んだ。何しろ第3ターミナルまでは遠いのだ。

 

チェックインカウンターに行くと、既に行列ができていた。私は優先搭乗できると思い、係員の日本人女性に聞いたところ、『そんなのありましたっけ?』という驚くべき返事。そして『少しお待ちください、英語と日本語は用語が違うので』と嫌味なことを言い、誰かに聞きに行ったが、一向に埒が明かない。それで仕方なく、優先搭乗のカウンターの女性のところへ自ら行くと、『こちらで受け付けます』というではないか。

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何だ?と思ってパスポートを差し出すと『お帰りも弊社のフライトでしょうか?』と聞くので『帰りは未だ買っていません。現地で決めますので』と答えると『え、ではご搭乗はちょっと・・』というではないか。驚いてしまい『なぜ?』と聞き返すと『台湾で入国を拒否される恐れが・・』と。『え、パスポートを見てください。何度も台湾に入国しているけど、一度も拒否されたことなどありませんよ』と主張すると、『ええ・・』と詰まってしまい、後ろの女性に助けを求める。

 

この女性がまた言葉遣いが悪く、客にも聞こえるような声で『帰り持ってないの?じゃあ、インデムね』とぶっきらぼうに指示を出す。カウンターの女性が紙を持ってきて、ここにサインしてください、という。インデムとはインデムニティという英語だ。中身も英語であり、『ちょっと内容を確認させて』というと、また困惑している。そして『なぜこれを書かなければいけないのか?』と質問すると詰まってしまい、言葉遣いの悪い上司も答えられないようだった。

 

最後は責任者のおじさんが出てきて『色々あるんですよ』と言いながら、私を宥めに掛かる。『最近実際に桃園で入国拒否された日本人がいましてね』とか、『これはわが社と台湾当局の協議によるものですから』など、色々と言ってくれる。私も飛行機に乗らないといけないので、これにサインして『ではこの書類のコピーをください』というと、おじさんが『いや、これは内部資料ですから』と答えたので『内部資料だとしても、私は当事者ですよ』と言ったら、しぶしぶコピーを出してきた。この会社の対応、驚くべきことばかりだった。サービスなどというレベルではない。もう乗らないよ!

 

搭乗口に行くと、5分遅れとのアナウンスがあった。こんなところは日本的だな。乗客は台湾の学生の団体が大勢乗りこんでいた。このとても安いフライトはそういう人々のためにあるのかもしれない。サービスは悪くても、安全に運んでくれればよい、という思いだった。機体は新しく、通路が2つある大型機。シンガポールまで行くので大きくてよい、ということだろうか。離陸するとすぐに寝こけてしまい、気が付くともうすぐ桃園だった。

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桃園空港で

無事に桃園に運ばれてよかった。いつもイミグレが混んでいるので、急いで行ってみると、それほど人は多くなかった。さて、LCCの話では、ここで帰りの切符について聞かれるはずだ。その時何と答えるか、回答を幾つか用意して臨んだ。ところがイミグレの女性は一言、『ウエルカム トゥ 台湾』。そう、これが台湾だろう。3か月ビザ不要の日本人に向かって、いつ帰るんだ、などとは聞かないだろう。ようはシンガポール流の責任逃れだったのだ。

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