《蘇州お茶散歩2013》(2)蘇州 ホテル従業員の機転

2. 蘇州

ホテル従業員の機転

チェックインしようとカウンターへ行ったが、どうやら明日から大きなイベントがあるようで、長蛇の列。従業員は全く対応しきれていないが、既に夜9時近くで、人員不足だ。ようやく私は団体ではない、と告げてチェックインさせてもらった。そしてキーを貰い、エレベーターを探すが、どう見ても私の部屋番号はない、あれ?

 

フロントに戻り、部屋を確認しようとしたが、相変わらずごった返しており、フロントのお姐さんも『自分で探してよ』といった態度で相手にしない。『分からないんだからちゃんと説明してよ』と少し大きな声で言うと隣にいた身なりの良い中国人が流暢な英語で『私も同じ建物だから連れて行ってあげよう』と言ってくれる。これはこれで新鮮でうれしい。

 

すると近くにやってきた従業員が『いえ、私がお連れします』と名乗り出て、私の荷物を引こうとした。それは断って彼女の後について行く。ところが・・?彼女も道に迷ってしまった?何故??聞いてみると彼女はレストランスタッフで客室のことは知らないのだと言う。ではなぜ連れて行くと言ったのか。『だって外国人のお客さんが困っているのにホテルが対応しないのは恥ずかしいと思ったから』、実に素晴らしい!

 

それから2人でホテルを探検し?ようやく部屋にたどり着く。彼女は英語も殆どできないが、一生懸命対応しようとしており、本当に好感が持てた。中国のホテルサービスもこのようになってくれば一歩前進だな、と思う。ついでに『今から君のレストランで食事したいのだけど』と言ってみると、『残念ですが既に今日は閉店しました』という。

 

しかし彼女はそこで『ホテルの外にレストランがあります。気に入るかどうかわかりませんが、お連れします』というではないか。部屋に荷物を置いてすぐに階下へ降り、ホテルの敷地内を行く。確かにそこには韓国料理屋の明かりがついていた。『明日の朝また会いましょう』と去っていく彼女。その親切は忘れられない。

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因みにその韓国料理屋でビビンバと焼き魚を食べたが、とても美味かった。韓国人駐在員らしき人々が焼酎でほろ酔い気分になっていた。この周辺にはほかにレストランはないようだった。

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10月14日(月)

翌朝、朝食会場へ行ってみると例の彼女が働いていた。ちゃんと覚えていて『昨晩の韓国料理はどうだった?』と聞いてきた。このホテル、相当の規模で朝からお客で込み合っていたが、その一言が嬉しかった。

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午前9時にロビーで王さんに会った。27年ぶりながら、小柄で素敵な笑顔は変わらなかった。『一瞬で分かりましたよ』と言われてしまう。そんなに変わっていないのかな、私。本日王さんは仕事が忙しいため、会社のスタッフが蘇州を案内してくれることになった。

 

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