5月19日(月)杭州散策
朝この宿の屋上に登る。そこにはマルコポーロの説明書きと共に像が置かれており、一緒に西湖を眺め、記念写真を撮るのは良い。ちょっと湖の周辺を散策したい気分になり宿を出ると、ちょうど朝ご飯屋がやっていたのでフラッと入る。自分の食べたい物を取るスタイルだが、糖酢里肌と筍、そして白粥をとって精算したら、何と55元もして驚く。ここは観光客用食堂だと分かったが後の祭り。


そこから西湖沿いに昨日と反対の道を歩いて行く。朝から人が多く、地元民は踊りや歌で元気だ。観光客は天気が良いので船に乗り込んでいく。私はただひたすら歩く。実は38年前もここを歩いたと記録にあるが、思い出せない。青い空、湖面に浮かぶ船、柳など眺めながら1時間半ほど歩いて、何とか観光地である雷峰塔まで辿り着いたが、疲れてしまい見学を辞める。さすがに歩いて戻る気力はない。帰りはバスに乗って宿まで戻る。



宿に戻るすぐ手前に友好飯店があった。昨日気が付いたので今日はここに宿を移動した。この宿は38年前泊った思い出の場所。その前年に開業した岐阜県の合弁ホテルで、電話予約でき、すごく安く泊まれたのが印象深い。10数年前も一度泊まっていたが、また機会が訪れたのは嬉しい。部屋は日本のビジネスホテルほどの広さしかないが機能的。NHKも見られた。湯船も深い。


昼過ぎにまたバスに乗る。乗り場を間違えてちょっと混乱したが暑さのせいだろうか。いや、既に疲れがピークを迎え、脳の働きが極端に弱っている。まあバスに乗れば後はただ揺られていくだけ。これから観光地、霊隠寺を目指す。月曜日だがかなりの観光客がいてバスも混む。終点で降りたが、そこから随分と歩く。今の中国の観光地はどこも巨大化しており、車の侵入を防ぐためにかなり歩くのが普通だ。

ようやく寺に辿り着いたが、団体を中心にかなりの人がいて萎える。10数年前、お茶の関係のこの付近に来た時はこれほどの人出ではなかったように思うが、寺での会話で観光開発が話題になっていたのを突然思い出す。それが進展し、成功したのかもしれない。とにかく寺へは入らず、人のいない方へ歩いて行く。途中茶葉が干されていたり、売られていたりしたが、あまり興味はなく、一つの寺に入り口まで着くと、もう帰りたくなってバス停を目指した。



ところが何とかバス停に着くと既に大勢の人が列を作っていてまた萎える。日差しもかなり強いのに、遮るものが無い。その時、終点まで行かないバスが来たので、取り敢えず乗り込んだら何とか座れて助かった。結局このバスは西湖を回り、私の宿の一つ前まで行ったのでOKだった。

宿で相撲を見てから夕飯を探しに行く。あまり食欲もなく麺がいいやと思い、検索して近所の麵屋に行ったら、何と既に廃業していた。その近くに午後5時で満員の店があり、フラッと覗くと1席だけあったので、そこで猪肝拌川という麵に腰花を加えてみた。これがまた大当たりで実に好みの味。嬉しくなって一気に食べ切った。周囲は若者客で溢れ、帰る時には行列が出来ていた。夜はゆっくり湯船につかり体を休めたが、自分の年齢を思い知る日々となっている。

