上海・浙江美食旅2025(8)錦江飯店と国際青年茶会

5月20日(火)華東師範大学の国際茶会

朝散歩に出た。こんなところにかつやがあって驚く。朝ご飯を食べたかったが、何だかちょうどよい店が無く、そのまま宿に戻り、チェックアウトして杭州東駅へ向かう。この旅では何度も列車に乗っているが、今日初めて駅舎内の食堂でご飯を食べてみた。インスタント麺の康師傳経営で牛肉麺が売りのようだった。値段も高くて味もイマイチ、ということで、勉強になる。

列車に乗るべく改札に並ぶ。15分前になっても改札が開かず、2₋3分遅れて列が動き出した。私は自動ゲートを通れないので人がチェックする列に並んでいる。当然移動により時間がかかる。何とか潜り抜けてホームに降りようとしたら、ものすごい人がいて驚く。何と既に乗車する列車は到着しており、大勢の人がホームに降りていた。その人たちをかき分けて何とか自分の車両まで辿り着く。かなり疲れた。

約1時間乗って上海虹橋駅に着いた。そこから地下鉄で街中へ行く。下車して地上に上がるとどちらの方向に行くべきか全くわからない。だが突然目の前に「国泰劇院」の文字が見えると、自然と方向が分かってしまう。1986₋87年上海に留学していた頃のことを脳が覚えているというのは何とも驚きだ。

体が進む方向に行くと左にガーデンホテルが見えた。ホテルオークラ、留学中はずっと建設中だった。右を向くと懐かしの錦江飯店の門が見える。今日は38年にぶりにここに泊まるべく予約した。予約したのは南側の錦楠楼、小雨の中懐かしい径を歩き、何とか辿り着いた。勿論ロビーはキレイになっており、フロントの英語もきれいだった。

だが何と部屋が自動でアップグレードされ、敢え無くカートで錦北楼へ移動させられた。その階段を見るだけで自然と「北楼」と浮かんでしまう。ここもきれいに改修されていたが、何となく雰囲気はある。そして部屋はかなり立派で嬉しくなる。38年前に泊まった時は今や無き中楼で、完全フランス式の部屋だった。バスルームから反対のドアを開けるとそのまま廊下へ出てしまったのは忘れられない。北楼には今も四川料理屋があった。

午後はさっきとは別の地下鉄駅から、華東師範大学を目指していく。ここも38年ぶりだろうか。勿論地下鉄で行くのは初めて。本当に便利になったものだ。このキャンパスといえば、大連行きの飛行機が飛ばずに、空港からここへ来て泊めてもらった記憶はあるが、どんな所だったかはほぼ記憶がない。入口で身分証提示を求められ、パスポートを見せて登記して入る。

今日は先日会った王さんから教えられ、こちらで開催されている国際青年茶会にやって来た。勿論私は青年ではないのだが、上海茶の歴史に詳しい方が来るというのでその紹介を受けるためだった。だが会場がどこか分からず、取り敢えず広いキャンパスを歩いてみる。随分奥の方に毛沢東像があった。ここは何となく記憶がある。その近くの川沿いにイベントが見えた。

各国の留学生が中国各地から参加していた。イラン女子がチャイを淹れており、美味しく頂いた。茶畑の話も聞きたかったが、英語と中国語が混在して意外と難しかった。日本チームは学生ではなく、上海在住者が中国茶芸を披露していた。そこに座っていたのが、華東師範大学卒業生で先生もしていたというOB達。この人たちの話を聞いていると、昔の学生は教養豊か、博識だったなと思い出す。

夕飯に誘われて、その人々について行く。何とこの建物の横に大学の食堂があり、美味しいご飯が出てきて驚く。更にいきなり漢詩が出てきて、日本語出てきて、言語学から民俗学、音楽やアメリカの話題にもなる。久しぶりにこういう知的な会話に遭遇して、何となく嬉しい夜を過ごした。帰りはまた地下鉄に乗り、フラフラと戻り、部屋でゆったりと疲れを癒す。今日の疲れは何となく心地よい。

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