静岡茶旅2025(4)静岡を散歩する

宿に荷物を置いて、県立図書館へ向かう。ただ既に沼津で調べはほぼ付いており、何となく気の抜けた滞在となってしまった。宿に戻ったが、いつもと同じホテルチェーンに泊ったのに、色々と勝手が違って驚く。あまりチェーンの意味がないようだ。しかも外国人の団体客を受け入れているため、大混雑、大混乱なロビーとなっている。

夕飯もまた町中華に向かう。安くてうまい、という評判を基に行ってみると、古めかしく、確かに安いので常連さんが沢山来ているが、料理の提供がやたらと遅い。しかもカウンターの目の前で年配者が一生懸命鍋を振っているので文句も言えないが、さすがに30分経っても出て来ないのにはびっくりした。隣のおじさんはずっと本を読んでいたが、料理が来ても顔を上げず、明らかに怒っていて怖かった。お姐さんたちも気を使ってくれ、漬物を沢山くれたが、料理の味は覚えていない。多分天津丼には味が無いのだろう。

2月17日(月)静岡で

本当は今日図書館へ行くつもりだったが、また休館日を選んでしまった。もうどうにもならない。取り敢えず外国人を押しのけて朝ご飯を食べる。それから荷物を整理して、外へ出る。天気も良いので散歩することにした。宿の近くを歩いて行くと、府中宿と書かれている。久能山への道もある。華陽院というお寺には、家康の祖母と五女の墓があった。その他家臣の墓もある。

フラフラしていると床屋が見えた。髪は伸びていたが、床屋へ行っていなかったので、興味本位でそこへ入っていく。1780円という金額も魅力的か。だが若い店員の対応はちょっとお粗末だった。きっと気分の悪いことでもあったのだろう。まあ様子を眺めているとそれほど雑でもないので、順番を待つ。

来ているのは老人ばかり。65歳以上は散髪の上、髭剃り、シャンプーも入れて1780円だからであろう。私も久しぶりに髭を当たってもらい、何となく気持ちは良い。ただ年齢を正直に伝えたので2080円だった。ここは有名な全国チェーンだと後で知る。すぐ近所の床屋は60歳以上で散髪のみ1100円と出ていた。これからは地方散髪巡りも面白いかもしれない。

そのまま散歩を続けた。浅間通りという昔ながらの通りを歩くと中間ぐらいのところに、新しい山田長政像が出来ている。なぜここにあるのかは分からない。その向かいには名前だけ知っている、お茶の旅を演出する旅行会社があった。静岡おでんなどの文字も見られ、ちょっとお腹が減ってくる。そのまま駅の方へ歩いて行くと東海道中膝栗毛を書いた十返舎一九の家跡がある。山田も1十返も静岡の生まれなのに、日タイ貿易にも膝栗毛にも茶が出て来ないのはなぜだろうか。

駅を越えて老舗中華店を探した。1963年と書かれている店にはちょっと行列が出来ていたが、サラリーマンたちはすぐに中に吸収されたので、一緒に入ってみた。かなり混んでいたが相席で確保。ついに広東麺を注文する。ここにはちゃんぽん麵もあるが、どうなんだろうか。広東麺は八宝菜をラーメンの上にかけたようなもので、広東にはあるかどうかわからない。

宿で荷物受け取り、今回はJR在来線で帰る。何だか三島で降りて立ち食いそばを食べたかったが、残念ながら腹が一杯で通り過ぎた。小田原でもそばを食べなかった。ちょうどよい時間に最寄り駅で停まるロマンスカーが無かったので、急行で帰る。千歳船橋まで来て、また腹が減り、久しぶりに丸亀製麺に入ってみる。何とうどんが丼ぶりに入ってきたが、汁はサーバーから自分で出すのだと聞き、ちょっと食べる気が失せた。何だか日本がおかしくなった気分であるが、これもまたご時世だろうか。

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