そこから牛筋カレーを食べに行く。ところが今日は5時半から、と貼ってあったので、仕方なく近所を散策したら、スーパーがあったので買い物する。カレー屋に戻ると明かりが点いていてホッとする。「元祖」と書かれていたのでお店の人に聞いてみたが、「私は2代目、前の店長が勝手に付けただけでしょう」を笑っている。カレーはドロッとしていて好みの味。葱を多く入れた牛すじも美味い。


地下鉄で宿まで帰り、ようやくチェックイン。いつも使っているチェーン店だが、何と部屋に入ると、ベッドとテーブルの間が狭すぎて、PCをちゃんと打てないほどだった。こんなのこのチェーンで見たことが無い。何だかシンガポールの激狭部屋を思い出して悲しくなる。ここに2泊するのはちょっとなあとは思ったが、急に宿を変えることも出来ない。

1月18日(土)大大阪茶会
宿には朝食も付いていなので、外で探してみたが、見つからず、なか卯に入ってみた。安い朝食があるとネットで見たが、それは無かった。結局豚汁、目玉焼き定食となり、それなりの額となってしまった。まあ、仕方がないとはいえ、大阪まで来て何をやっているんだろうか。

それから川沿いを歩き始めた。天気がすごくよくて、それほど寒くもなく、何とも気持ちが良い。歩いていると何だか博多を思い出し、更に歩みを進める。ああ、なんて気持ちが良いんだと、どんどん歩いてしまう。所々に記念碑などが建っており、歴史散歩気分が出る。昨日も見かけた日銀、住友銀行などが出てくる。

ふと見ると中之島図書館という文字が見えた。建物が何とも渋い。100年以上は経っているようだ。中に入ると優雅な階段が見え、カメラを構えて天井の写真を撮っている人がいた。かなりいい雰囲気で、思わず吸い込まれた。3階に上がると、郷土資料コーナーがあり、つい「大阪で一番古い中華料理はどこでしょう?」と聞いてしまった。


すると係の女性が、明治・大正期の電話帳を持ってきてくれた。勿論それ以外の本も何冊も持ってきてくれたのだが、電話帳をめくり出した。大阪の地名が良く分からず、簡単に見つけるのは難しい。何軒かは見付かったが、それが本当に中華なのか、いつ始まったのかを知る術はない。こんなこと一つとっても知るのは難しいことを知る。日本の中国料理の歴史、ちょっと知りたい。
図書館を出るとその横に有名な中之島中央公会堂が建っており、その先でちょうどイベントをやっていた。くまもんがいた。熊本フェアのようで、色々とブースが出ており、賑わっていたが、お茶はなかった。近くに東洋陶磁美術館もあったが、疲れてしまい、一度宿に戻った。


昼にまた宿を出た。ランチは町中華を食べる予定だったが、何とその店の横に適塾の建物があり、驚いた。適塾といえば緒方洪庵、そして福沢諭吉。その建物が復元され、奥には緒方像もある。一緒に行った人は慶応大卒だったが、適塾を全く知らず、こちらが驚いた。この付近には大阪慶応もあったらしい。


横のお店に入る。看板には北京料理の文字。かなり昔風でいい雰囲気ではある。午後1時、お客さんは2₋3人。何を頼もうかと周囲を眺めたが、メニューもなく、壁にも貼られていない。お店の人が「何にしますか?ちゃんぽん、焼き飯、カレー焼きそば」と聞いてくる。何とお昼はこの3つしかメニューはないのだった。カレー焼きそばはどちらかといえばカレーちゃんぽんのようだった。とにかく1つ530円、安いのは間違いない。創業75年。

