《奇想天外マレーシアの旅》(8)イポー 静かな落ち着いた街

10月6日(日)

静かな落ち着いた街

イポーの朝は何事もなかったかのような静けさに包まれていた。昨日の興奮からか、眠りは浅く、そのまま起きて、散歩に出る。この街は全体的にゆったりとしており、道も広く、高い建物もない。妙に落ち着く街並みだ。

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イギリス植民地時代の建物も多く残り、中華的な建物も存在する。マレーシアで3番目に大きな街と聞いたが、そうは見えない。が、かつてはスズの生産で栄え、KLとペナンを結ぶ交通の要衝としても重要な位置にあった都市だ。キンタ川という川が真ん中を流れ、スズを運ぶために作られた鉄道駅もコロニアル風で歴史を感じさせるに十分な造りを持っている。

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1時間も歩いただろうか、久しぶりに気持ちの良い散歩となった。朝食はホテルで取ったが、外には飲茶屋などもあり、お茶を飲みながらゆっくり点心をつまめば良かったと後悔した。もっと言えば、今からこの街を去らなければならないことに大いに後悔した。

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イポーからキャメロンハイランドへ行くには昨晩降りた郊外のバスターミナルのほか、街中のバスターミナルからバスが出ていた。11時のバスがあるのを確認して、荷物を引き摺り、ターミナルへ向かう。ところがなぜか雨が降ってきた。

 

横を見ると、東安会館という華人の同郷会が見える。ここで華人はどんな生活をしてきた、そしてしているのだろうか。道を間違えたのか、インド人街にも迷い込む。イポーは華人の街と聞いていたが、ここにもインド系がいる。マレーシアの多様性を垣間見る。

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バスは11時ギリギリに入線。豪華バスだった。今日は日曜日、ほぼ満員の乗客を乗せ、出発した。すぐに山道に入る。昨日のバスの旅が長すぎたせいか、今日の2時間半はあっという間に過ぎる。山をかなり上ると、高原野菜のビニールハウスなどが見え、近づいてきていることが分かる。

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このバスの終点はタナラタという街だが、私は途中のブリンチャンで降りなければならない。一体どこで降りればよいのだろうか。一人二人と下車する人が出てきたが、一向に分からない。すると突然『エクアトリアル』という文字が見えた。本日予約をしたホテルではないか。

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慌てて下りようとすると、運転手が『こんな所では降りられない』と厳しい。だが幸いもう一人下りる人がいて、運転手も渋々ドアを開けた。私が荷物を取り出したいというと一層嫌な顔になったが、もう仕方がない。後ろを見ると、車が渋滞していた。これは申し訳ないことをした。

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