ベトナム旅2024(2)ハノイの日本人宿

Nさんとは1年ぶりに歴史談義をする。ベトナム華人などをテーマとしてコーラを飲んでいる自分が何となくおかしい。ビールの栓抜きが無かったが、店のお姐さんが何と、会計板を使って見事に開けてくれた。やはり東南アジアはこうなんだね。ベトナムも中進国となって行き、徐々に普通の国になって行くのだろうか。

歩いて部屋に戻り、今日は大浴場を使わず、部屋の大バスタブで湯に浸かる。これは何とも気持ちが良い。事前予約で1泊5000円は安い。でも明日は10000円で泊まれない。夜遅く、近所の日本人宿の最後の一部屋を抑えた。残りものには福はあるのだろうか。ぐっすり眠れる。

10月10日(木)ハノイの茶

宿に朝ご飯が付いていないので、外へ出掛ける。目指すは昨日のリンラン市場。途中はやはりハノイ旧市街だから、趣のある路地が続く。市場へ着いて中を歩いてみたが、実は食べられる場所はあまりない。何とか見つけた麵屋、おじさんが外側で肉を焼いており、ブンチャーがあったので注文してみる。春巻きも旨そうだ。やはり市場は、安くてうまい。

今日は午前中に蔡君のサロンへ出向く。昨年も行ったので問題なく行けると思ってよく見たら、場所が違っていた。何とつい最近引っ越したらしい。昔なら大いに焦る所だが、今やGrabを呼べば、場所さえ分かっていればすぐに行けてしまうのがすごい。今回の場所も、車で15分ほどの少し郊外のいい環境にあった。

相変わらず部屋はシンプルで気持ちが良い。高層階で外の眺めも良い。彼は博士論文をどう描くかで悩んでいるようだったので、今回はそちら方面の話が多くなる。とは言ってもこの1年の間に発見した茶の歴史、特にベトナム編についての意見も、お茶を淹れてもらいながら聞く。あっと言う間に時間は過ぎる。

昼過ぎにバイクの後ろに乗せてもらい、おしゃれな食堂にランチに行く。折角なので珍しいものを食べたいということで、今回は焼フォーにしてみる。ベトナム緬は基本がスープ麺だと思うのだが、やはり焼きそばに当たるものもあるということだ。ここでまた長時間話を続け、お店の人がお茶をサービスしてくれた。

バイクで近くのMRT駅まで送ってもらった。昨年乗ったのとは違う路線が開通していたのだが、この2つの路線は繋がっているはずが、まだそこまで出来ていないようで、相変わらず乗客は少なかった。宿に近い駅で降りて後は歩く。これがまた面倒だから乗客は増えないだろう。

散歩しながら帰ると、古びた門が見え、漢字が書かれている。漢字を見るとホッとしてしまうのは、もう習性でどうしようもない。だがその門を潜っても、その先がない。門だけが残されたのだろうか。ベトナム戦争後に、祠は取り壊されてしまったのかもしれない。宿まで辿り着く間の夕日がきれいだった。

宿から荷物を取り出して、今日の宿へ向かう。日本人宿の老舗らしいがどんな所だろうか。歩いて数分で到着する。日本人地区内移動だ。古びた宿に入るといきなり丁寧な日本語で対応される。それが何となく心地よい。明日の朝食の鮭塩焼き定食を注文するだけでテンションが上がる。

部屋はコンパクトだが、必要なものは揃っている。バスタブもあるし、ウオシュレットも付いている。冷蔵庫の中には、ビール・コーラ・ポカリが置かれており、無料で飲める。これはその昔、コンビニもない時代の出張者のおじさんのために、外に出なくても良いようなサービスの名残だろうか。勿論テレビ番組は日本の物はほぼ見られる。

更には屋上に露天風呂まで付いている。誰もいない夕暮れ時に、一風呂浴びるのは何とも気持ちが良い。そして夜8時頃になると1階に夜食としておにぎりが置かれている。もうこうなると、周辺に美味しそうな和食店が立ち並んでいたとしても、宿から外へ出る気もしない。部屋に一夜籠城する羽目になる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です