静岡茶旅2023 その2(1)焼津のお茶

《静岡茶旅2023 その2》  2023年8月28日-31日

7月初旬にホーチミンから戻って以来、どうにも体調がすぐれない。肩から肘に掛けて痛みがあり、また7₋8月の異常気象、連日38度を記録しており、外へ出る気力もなかった(代わりに女子ワールドカップや世界陸上などを見る)。重い腰を上げたのは1か月半も経ってから。それも止む負えない事由で静岡に出掛けた。

8月28日(月)静岡へ

いつもは色々な行き方を考える静岡行きだが、今回は体調も考慮して、新幹線で楽に行くことにした。新宿駅のチケット売場へ行くと、外国人観光客が列を作っていた。私は自販機で購入できるが、初めての外国人には自販機操作も辛いだろうなと思う。日本という国は決して外国人には優しくない。そういえば私のクレカも一つ目は使えなかった。

東京駅まで中央線で行き、新幹線の自由席に乗った。8月末ということもあってか、席はかなり埋まっており、品川駅では自由席はほぼ満員となった。後ろにはスペイン系と思われる若い男女が乗ってきて、楽しそうに話しているが、横の日本人男性は不快そうに席を立ち、別の車両へ移動していく。ほんのちょっとした習慣の違いが、実はなかなか難しい。

約1時間で静岡駅に到着した。最近の定宿に荷物を置くとランチを探す。居酒屋みたいなところにお客さんがいたので、そこのランチを試してみる。日替わり定食は850円もするのに、ちょっと寂しいおかず。私の前に会計していたグループはインドネシア人労働者だろうか。何だか日本が寂しくなっていくのを感じる。

静岡駅へ行きJRに乗る。今日の目的地は焼津。初めて降りる駅だった。先日東京で知り合ったSさんが車で迎えに来てくれ、お茶屋さんでもう一人の女性Tさんをピックアップして、少し離れたところにある製茶会社さんへ向かった。社長のTさんから、会社の歴史などを伺う。奥さんがお茶を淹れてくれる。途中でお父様からも面白い歴史の話を聞く。実は静岡には茶産地が多過ぎて、焼津はノーマークだったが、やはりどこにでも茶の歴史は埋もれているものだ。

続いて、先ほどTさんをピックアップしたお茶屋さん(因みにTさんはここのお嬢さんで、後継ぎだという)に戻り、そこのご主人からも焼津の茶歴史を伺う。焼津は海というイメージしかないが、実は山があり、茶もかなり作られていた。海運を利用した茶の輸送など、その歴史を顧みる人はおらず、今や忘れ去られている。早い段階で茶の生産から茶商に転じた影響もあるようだ。

駅まで送ってもらい、静岡駅へ戻る。今晩は現在私が調べている清水俊二という人に関して、その息子さんと関係があったIさんに連絡して、会ってもらうことにしたのだ。静岡駅で待ち合わせて、駅構内でコーヒーを飲みながらお話を聞く。その息子さんは京大農学部を出ており、茶の研究者だったようで、晩年黒べにふうきというお茶を作った。先ほど焼津で訪ねたお茶屋さんではこのお茶を商っており、そのお茶を生産していたのが、その前に伺った製茶会社さんだったというのは面白い。

Iさんと別れて夜の静岡駅を歩くと、家康と今川義元の像がライトアップされている。今年の大河は家康だが、もうあまりにも使われ過ぎているので、地元でもそこまで盛り上がりはないだろう。いや、地元は浜松?三河?夕飯は先日食べて気に入った、磯おろしそばと天丼セットを食べに行く。夜の静岡はかなり静かだった。

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