青春18きっぷで行くいわき・山形2021(1)初めてのいわき

《青春18きっぷで行くいわき・山形2021》2021年12月21-23日

青春18きっぷを使った旅。何と北陸にJRの姿はなく、更に雪で長岡から逃げ帰り、切符5枚の内、使ったのは2枚だけという惨状となる。期限もあり、正月も近いので、すぐにもう一度態勢を立て直して出掛けた。今回は元々行く予定だった福島いわき、山形をちょっと回るだけの2泊3日。そして3日間で青春きっぷの残りを使いり切る。

12月21日(火)いわきへ

冬の関東は毎日いい天気だ。一昨日長岡から逃げ帰ったが、すぐに気を取り直して出掛ける。実は今日の夜、元々の予定でいわきの宿に予約を入れていたので、これを生かすべく、いわきを目指した。前回と違って朝ゆっくりと新宿へ行き、更に東京駅に回った。常磐快速で水戸へ向かう。

師走と言いながらも平日。車両は15両もあるが、乗客は少ない。上野、北千住、松戸、柏あたりまで、懐かしい駅が続く。大学生の頃、毎週松戸までバイトに出掛けていたことが思い出される。茨城に入ると、急に地名が分からなくなる。水戸まで2時間強。ちょうど1年前、水戸に一泊したが、謎の頭痛で偕楽園も見ずに引き返したのが思い出される。

水戸から直ぐにいわき行に乗り換える。乗っているのは高校生が多い。景色は冬枯れの田舎。嫌いではない。勿来、などという駅名を見るとちょっと降りたくなる。途中から海沿いを走る。先日の日本海側とは同じ海とは思われないほど、風景が明るい。約1時間半でいわき駅に到着した。

取り敢えず予約した宿に荷物を置き、ランチを探す。残念ながら駅前に目ぼしいところはなく、ショッピングモールの上の食堂へ行く。海鮮丼を注文したが、これが予想外に立派で美味しく、コスパも良く、大満足。駅の観光案内所へ行ってみたが、昼休憩なのか人がおらず、地図だけもらう。

その地図を見ていると、ちょっと遠くに国宝白水阿弥陀堂があったので歩いてそこを目指そうとしたが、ちょうど駅前からバスが出ていることを知り、慌てて乗り込む。ローカルバスは色々と分かり難いが、今回は運転手が親切で、阿弥陀堂の最寄りで降ろしてくれた。それでもそこから10分ほど歩いていく。

田舎道を行くと、突如向こうに浄土が見えた。だがその前まで行くと、何と拝観休止中。これがコロナの恐ろしさだが、仕方がない。外から外観を見るだけでも素晴らしい浄土庭園が広がっている。国宝阿弥陀堂を中心に池と山を拝した借景も美しい。写真を撮るには絶好の場所だった。

それから近所のパワースポット神社を参拝する。またバスで戻るのはつまらないので、いわきの隣駅、内郷駅まで歩いてみる。30分ぐらいだが、夕日がいい感じで、気持ちの良い散歩となった。駅は下校する高校生で溢れていた。ここでも18きっぷを使い、無駄な支出を防ぐ。

いわき駅まで戻り、まだ明るかったので、駅の裏手の小山に磐城平城跡を回る。城は全くないので、あくまで跡だけだった。宿に行ってチェックインしてから、夕飯を食べに行く。この辺にはあまり食べるところがないとわかっていたので、迷わず中国料理をチョイスして、久しぶりにレバニラ炒め?を思いっきり食べる。

12月22日(水)仙台経由で

今朝は早起きした。宿のご飯を食べるとすぐに駅へ向かう。8時前に電車に乗り、仙台方面へ向かう。地方都市は登下校の時間帯には電車があるが、その後数時間空白が生まれることがある。今回はそのため通学時間帯に乗る。原ノ町まで1時間ちょっとだが、その間にJビレッジ、富岡、双葉、浪江などの駅名が続いていく。2011年の東日本大震災以降、ずっと見てきた名前だった。駅は何となくきれいになっているが、周囲ではまだ復興が続いているとの印象だった。

原ノ町で40分ほど待ち時間があったので、少し街を散策。ここは相馬野馬追で有名。それから仙台まで乗った電車での出来事には、ちょっと涙してしまったが、詳細は別のところに書いたから、ここでは敢えて書かない。少なくともいえることは、震災復興は10年経っても道半ばであり、更に言えば、『みんな流されちゃったのよ』という言葉、失われてしまったものを取り戻すことはもう不可能だということだ。それでも人間は生きていく、とはどういうことかを、車内で考えさせられた。

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