熊本宮崎茶旅2021(2)熊本から宮崎へ

7月20日(火)熊本市内2

今日から宮崎へ行く予定だったが、一緒に行くはずのOさんが都合により行けなくなってしまった。Oさんは事前アレンジに奔走してくれており、今回の旅を一番楽しみにしていたのだから、さぞ無念だっただろう。まあこういうこともある、仕方ないと心に整理をつけ、さてどうしようかと思っていると、『代わりにAさんが連れて行ってくれます』と書いてくる。え、実は今月愛媛で会う予定だったが、肩痛でキャンセルしてしまったので、何となくバツが悪いが、一生懸命アレンジしてくれたOさんの無念さを考えると、宮崎を訪ねて報告しなくてはならない。

ただいきなりの交代なので、Aさんは今日の夕方から動けるようになるとのことで、午後までは熊本市内で時間を潰すことになった。豪華な朝食も今朝はちょっと変わったものを思い、サンドイッチを注文したが、これまたボリューム満点でうまい。ここに来てから、ホテルの朝食の重要性に大いに気づかされた。これからのビジネスホテルは魅力的な朝食で売り出し、国内客を引き付けるのではないだろうか。

今日の元々の予定では、朝のうちにホテルの近所にある西岸寺に阿倍野利恭の墓をゆっくり探しに行くことになっていた。その寺は徒歩10分ほどのところにあったが、寺自体が閉鎖されているかのようになっている。これもコロナの影響で、長居はできない。仕方なく、自ら墓石を眺めて探すと、思いのほか、新しい墓であった。これも継承者の関係で合同となった結果らしい。これからはこういう墓が増えていくのだろう。

それから水前寺成趣園にも行ってみる。天気も良く、池と庭の取り合わせがよい、写真写りが良い風景だ。細川藤孝像など、見るべきものもかなりある。歩いていて何となく楽しい。ただ結構暑いので、休み休み歩くも疲れる。その後ホテルに戻り、荷物を取り出して熊本駅へ向かう。Aさんとの待ち合わせは新八代駅になったので、そこへ移動する。一昨日水俣へ行ったばかりだから、ルートは先刻ご承知だ。

なんとか合流して、Aさんの車で今晩の目的地、高千穂へ行く。2時間ほどかかって高千穂の宿に着く。ここは本当に山の中で、車で来ないと夕飯にもありつけない感じだった。すでに夜の7時を過ぎて、暗くなっていたので、チェックイン後速やかに食堂を探しに出た。案の定結構閉まっているお店が多い。ようやく中華料理屋を見つけてご飯にありつく。ここで中華、よかった。

7月21日(水)宮崎茶旅

本日はOさんのアレンジしてくれた日程をAさんと訪ねる。まずは五ケ瀬の釜炒り名人Kさんのところへ行く。これは私が5年前からKさんに『一度伺います』と言ってオオカミ少年になっていたものを、この機会に払拭するためお訪ねしたものだった。だが当然ながら名人の茶作りは多彩で、次々と珍しいお茶が登場し、同じ茶農家のAさんは目を輝かせて頷きながら、感心して飲んでいる。そして『私はここに来られただけで十分です』と感動している。

五ケ瀬の釜炒り茶は昔から作られていたが、周囲が蒸し製に切り替わる中、ずっと残ってきた。それは地産地消的な感覚なのか、交通が不便で蒸し製緑茶を売るに至らなかったのか、非常に興味深いテーマだろう。そんなことを、この実に眺めの良い、いい風が吹くKさんの茶屋で考える。奥様が私の原稿を読んでくれているという、喜ばしいお話も頂き、すごく満足。Aさん共々立ち去りがたい。

そこから車で1時間山道を行くと、美郷町に出る。ここの山中に茶工場があるというので訪ねてみたが、既に使われなくなってかなり経っている廃工場がようやく見つかった。この付近には茶畑も少しだけ残っており、植えられている品種も独特のようだった。Aさんは早々茶畑を眺めて、しきりに品種を見分けようとしていた。

昼時になったので食事場所を探したが、なかなか見つからない。何とか食堂があり、そこで肉うどんを食べた。最近食べ過ぎだったが、今日は朝ご飯も食べず、昼もヘルシーで体が軽い。午後は美郷町役場の方を訪ねる。ここにあの、中国安徽省からもたらされたキーモン種が植わっているとの情報があり、そこに一緒に行ってもらった。

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