マレーシア老舗茶荘探訪2019(5)イポーからKLへ

一度部屋に戻り休息する。その後気を取り直して、宿から近くにある、洞窟寺院を訪ねてみた。そこは炭鉱の町イポーらしい、岩肌が見える小山に横穴を掘り、そこに寺院が作られていた。中に入るとひんやりとした空気が心地よく、ロウソクの火が微かに揺れる中、お参りする。

 

ただ外には犬が何匹もおり、激しく吠えてくるのですぐに退散する。その横には立派なヒンズー寺院も見えたが、閉まっており見学は出来なかった。更に山沿いに回り込むと、古い寺院が遠くの方に見えたが、これは何のためにあるのか分からず、途中で引き返してしまった。

 

街の方に戻ると、なぜか腹が減ってしまい、少し早いのだが、晩御飯とする。カレー麺と揚げ物を注文して食べたが、かなりスパイシーだった。お客は華人だけでなく、マレー系、インド系の家族などもおり、具が自由に選べるので、ベジタリアンにも受け入れられるのが分かる。多民族融合の食べ物として定着しており、マイノリティーである華人の商品開発力を見る思いだった。

 

8月20日(火)
クアラルンプールへ

翌朝は早起きした。実は昨日の午前中に知り合った人の食堂にカレー麺を食べに行く約束をしていたのだ。そこは宿から歩いて20分以上あったが、さわやかな朝なので気持ち良い散歩となった。お店は既にかなりお客がいて、人気店であることは一目で分かる。お勧めの麺を出してもらったところ、カレー麺と福建麺が半々で、カレーなどを少しずつ混ぜて食べるとなぜか絶妙な味になる。スープもうまい。更にはカレーの原汁もちょっと飲ませてもらうが、それほどスパイシーではなく程よい。何とも驚きの麺であり、次回も必ず食べたい麺として記憶に残った。デザートの煮卵、余りスープに入っており、こちらもうまい。

 

宿まで帰ると、朝食付きだったことを思い出し(わざわざ交渉して朝食を付けた)、もったいないのでコーヒーとフルーツをまた頬張る。そうこうしていると時間になり、呼んでもらったタクシーで駅に向かった。今日は12時発の列車でKLに行く。この列車のチケットは事前に購入しておかないと席は確保できない、イポー-KL間の直通列車だ。

 

約2時間半でKLまで行ってしまう。料金はバスより高いが便利なのだ。ずっと田舎の風景を眺めていたが、最後に街に入るとKL駅があった。思わず終点かと立ち上がり荷物を下ろしていると、他の乗客が『終点はKLセントラルだ』と言ったので、荷物を下ろしたまま、腰も下ろす。そして終点で列車を降りる。KLセントラルには何回か来ていたが、実質数年ぶりでかなり迷う。

 

駅からすぐのところにはいくつも簡易なホテルがあり、その一軒に飛び込む。だがこちらもネットの方が安いので、ネットで予約し、代金支払いはセブンイレブンで行った。これだと現地通貨が使えるので、現金が余っている場合は良いことを初めて発見する。このホテル、装備は悪くないのだが、何と夜ダニか何かが出て痒いので2泊して出ることにした。

 

まずはKLでスムーズに動くため、交通系カードの入手に動く。スイカなどは駅でも買えるが、ここのカードは特定の場所に行かないと買えないらしい。そのショップがKLセントラルのモールにあるというので、行ってみた。10リンギ払ってカードを買う。有効期限は10年だが、1年に一度は使わないと失効するらしい。係りの女性から『今日という日を忘れないように。年に一度はKLへ』と言われ、笑ってしまった。

 

折角カードをゲットしたのですぐに使ってみようと思い、近くのバス停を探してバスに乗る。僅か一駅で見慣れた場所に着く。パサールスニ、いわゆるチャイナタウンだ。6年前に数日宿泊したので、何となく見覚えがある。チャイナタウンの中で老舗茶荘を発見したが、資料を持っていなかったので、明日再度来ることにする。

 

その並びに海南チキンライスの店があったので、まだ夕方だったが思わず入って食べる。蒸しと焼きを半々に注文したつもりが、2皿来てしまい、大量に食べる羽目になったが、これは嬉しい誤算だった。やはりマレーシアのチキンはうまい。その後もフラフラ歩き回り、地下鉄に乗って宿へ帰ったが、6年ぶりのチャイナタウンの大きな変化は見られなかった。夜はダニと格闘して眠りは非常に浅かった。

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