茶文化の聖地 四川を茶旅する2019(2)成都 お茶も見ずにパンダ見学

3月19日(火)
いざ成都で

翌朝は5時台に起床、6時過ぎにはホテルをチェックアウト。まだ薄暗くて周囲の景色も見られない。残念。この時間だとバスは期待できないので、フロントでタクシーを呼んでもらい、昨日来た道をまた空港に引き返していく。何だかとてももったいない気分になるが、仕方がない。

 

国内線空港は国際線よりはかなり大きい。確か5年ほど前にこの空港が霧に包まれ、フライトがディレーして北京で東京行きに乗り継げなかった悪夢を思い出す。今日はそんなことないよな。中国の国内線は、国際線同様に2時間前に行くことが基本になっている。チェックインの行列に加えて、荷物検査が厳しく、相当に時間が掛かるからだ。

 

ところが朝が早かったからか、さほどの行列もなく、荷物検査の混乱もなく、搭乗ゲートに辿り着いてしまった。仕方なく、朝ご飯を食べようと、店に入る。粥やまんとうを売っているが、正直美味しいとは言えないし、結構高いが、ここでPCをいじって、時間を潰して待つ。

 

搭乗時間が近づいても、飛行機が来ていない。これはディレーか、と焦っていると、なんとゲートから下に降り、そこからバスで駐機している場所まで向かった。何故ここに飛行機を停めないのか、と考えるより、遅れないでよかった、と思う。フライトはほぼ満席状態だ。

 

中国南方航空のサービスはエアチャイナより笑顔があってよい。それとこちらが言わなくても飲み物を頻繁にくれるので有り難い。といっても朝早いのですぐに寝入ってしまった。ところで、なんで南方航空がこんな北の方を飛んでいるのか。思い出したのが、ここは北方航空と合併したからだろう。何ともややこしい。

 

約4時間の飛行時間で、ほぼ定刻に成都空港に着いた。荷物は預けていないので、そのまま外に出た。待ち合わせ場所は国際線到着ロビー。ところがターミナル間はかなり距離があるらしい。どうやって行けるのか聞いてみるとシャトルバスがあるというので、1回出たターミナルにまた入ると荷物検査が面倒。それでも係員が親切に案内してくれて感激。シャトルバスは小さかったが、1㎞以内を走行して、無事国際線ターミナルに到着。

 

そこで北京から来ていた旧知のMさんと合流。その10分後にはM会長率いる茶旅の会ご一行が成田から到着し、何食わぬ顔でお出迎えしたが、内心はギリギリでかなりホッとしていた。今回の一行10数名、半数以上はお知り合いなので、緊張感はあまりない。ガイドが先導して大型バスに乗り込む。

 

茶旅の会なのに、なぜ最初の訪問地がパンダ基地なのか、という疑問は封印した。ご一行の大きなスーツケースを見た時から、『これは私がいつも行っている茶旅ではなく、茶旅行(団体旅行)だな』と感じていたので、既に諦めていた。1時間半ほどでパンダ基地に着くと既に夕方になっていた。

 

そこにはパンダが沢山いて、しかも上野と違って動いているので、皆さん大はしゃぎで歓声を上げている。周囲の中国人から『あれ、誰?』という目を向けられても『可愛い』を連発して、写真を撮っている。我々は韓国人と間違えられていたフシがあり、それほどに日本人観光客を見ることは少ないのだな、と痛感する。閉館時間までたっぷりパンダを味わった。

 

それから市内に戻ると夕方の渋滞に巻き込まれる。何とかたどり着いた、雰囲気のある老舗レストランで夕飯。そこには今回のコーディネーター王さんも来ており。いよいよ旅が始まる。ただ四川出身の王さんはなぜか辛い物が苦手らしく、出てくる食事は殆どが辛くなかったので驚いた。32年前、1年で2度訪れた成都では、辛くない食べ物を探すのは至難の業だったが、今は省外から来る中国人のためにこんな料理になっているのだろうか。薬膳スープの優しさが疲れを癒してくれた。

 

食後は夜のお散歩。レストランからほど近い、武侯祠の横にある錦里という観光街、老街を歩く。成都10年ぶりの私としては、見るもの全てが新鮮だ。本当に沢山の人が歩いていて、我々の団体もすぐに人込みに流され、離れ離れになってしまった。でも大したものは売っていない。中国人は何でこんなところが好きなんだろうか。今回久しぶりに同室となる鉈先生が、はぐれて集合時間に来ない。これももうお約束か。

 

夜10時前にようやくホテルに入る。正直お茶も見ていないのにもうクタクタ。鉈先生とは以前に2度ほど長い旅で同室になっており、そこは慣れたもので、すぐにお互いの寝る所も決まり、シャワーを浴び、あっという間に寝入ってしまう。最近いびきをかいているようなので、こちらが迷惑をかけている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です