天津・大連・北京周遊茶旅2018(10)北京で即席セミナー

12月24日(月)
即席セミナー開催

朝起きて窓の外を見ると、ややガスっているがCCTVのビルが見える。このビル、10年前の完成直前に、元宵節の花火で火災が起き(実際は後ろのマンダリンオリエンタル)、焼け落ちたのが記憶に残っている。今は完成して立派な本社ビルになっているようだ。まあ、窓からこんな景色が見られるのも喜ばしいことだ。

 

朝ご飯はホテルで取る。さすが5つ星だけあって、メニューが充実している。意地汚い私は、パンとお粥、オムレツと卵など、乱雑に食べたい物を取り、思いっきり食べてしまった。こんな生活をしていては、いくらお茶など飲んでも何の足しにもならないと分かっていても止められない。美味しい!

 

いつものように建国門の銀行で用事を済ませる。最近は中国の銀行サービスも改善しているな、と感じることが多かったが、今日の担当者の対応はかなりひどかった。顧客の話を聞かない。まあ先日香港でも感じたが、『今の若い者は』と思ってしまうところに、自らの老いを感じる。

 

西単に行こうと思い、地下鉄はいつも混んでいるので、バスに乗ることにした。ところがバス路線は一本しかなく。激混みで驚いた。降りることが出来ない乗客が、ドアが閉まってから大声で不平を述べ始める。この路線は地下鉄と共に、天安門を一度は見たいという、いわゆるおのぼりさん路線なので、トラブルも多い。いや、地下鉄だと天安門が見えないので意外と人気なのかもしれない。

 

西単では、図書大廈に行く。先日の大連と違って、さすがにここには沢山の本が置かれていて、ホッとした。お茶の本を探していると、何と書棚2つ分のスペースに様々な本が置かれており、ワインや酒より多いのではないかと驚いた。以前と比べて中国でもお茶への関心が高まっているようだ。早々茶の歴史に関する参考図書を購入する。

 

朝ご飯を食べ過ぎて、昼になっても腹は減らない。そのまま地下鉄に乗り、魏公村へ向かった。予定の時間よりだいぶ早い。ふと思い出したのが、ここの銀行のカードを無くしており、未だに口座が回復できていないことを。ちょうどよい機会なので、銀行に寄る。何だか新しくなっているが、建て替えたのだろうか、この支店は。

 

これまで何度かチャレンジして、その度一からやる羽目になっていた。今回も覚悟していたが、まず客の数が少なく、すぐに案内された。窓口の女性も非常に丁寧で親切だ。だがやはり私の口座はないという。そんなはずはない、とパスポートを出してもダメ。ここは想定内で事情を説明していくと、開設時のパスポート番号がいるという。ところがそれは2つ前のパスポートで既に番号は覚えていない。

 

ここで万事休すかと思ったが、これからセミナーがあるためPCを持参しており、その中身を隈なく探してようやく見付かった。そして彼女も『口座ありました』というから、よし今回こそは、と思ったが、次の言葉に愕然。『あなたの口座はうちの支店ではなく、隣の支店ですから、そちらに行ってください』、えー、確かに雰囲気は違うと思ったが、まさかの失態。ここで時間切れとなり、また次回に持ち越す。

 

今回は突然北京に行くことになり、久しぶりに会いたいと思っていたOさんに連絡を取ったところ、『折角だからなんかやりますか』という話になり、僅か2週間前にセミナー企画が出来た。告知は僅か1週間前、しかも今日はクリスマスイブ。場所も日本人居住地から近くない。これだけの条件が揃えば、数人来て頂ければ御の字だと思っていた。

 

会場を探すが、私も道に迷ってしまった。何とかたどり着くと、そこはカフェ?バー?驚いたことに今日の参加者は20名近いという。どうやってそんなに集めたのだろうか、と思っているとMさんを紹介された。彼女はライターだが駐在奥さんとも付き合いがあり、声を掛けてくれたらしい。どうやって座るかで悩むとは嬉しい悲鳴。

 

だがもう一つ問題が。茶葉は私が持ってきたが、何と茶器などがない。誰が淹れるのか聞くと、なんと昔北京お茶会でお茶淹れをしてくれていた張さんにお願いしたという。慌てて張さんに電話して、茶器一揃えを持ってきてもらうように依頼した。何とかなってしまうところが北京だな。いやOさんの神業か。

 

今回は『中国紅茶の歴史』についてお話しした。うまく伝わったかどうか不明だが、中国に住んでいるのだから、知っていても損はない、という話をしたつもりだ(中国人も紅茶の歴史は知らない人が多いと思う)。元々茶芸などをやっている方も多く、ある程度参考になったかもしれない。参加者の中には10年前のお知り合いや、共通の友人がいる人やらで、何とも素晴らしい出会い、再会があった。現役の留学生も来てくれ、お茶に関心があるというのは心強い。

 

そのまま無駄話をしていると夜になり、Oさんの交流会が始まった。こちらも10数名が参加、昔の知り合いが会いに来てくれ、初めてだけど長い付き合いのような方もいて、驚きは続く。珍しくビールなんかも飲んでしまい、心地よい疲れが出た。クリスマスイブの夜は更けていく。帰りの地下鉄は終電まじかでちょっと焦った。こんな遅くまで遊んでいるのは滅多にない。

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