広東・海南大茶旅2017(6)海南から広州へ

8月28日(月)
海南を去る

翌朝は早めに起きて、周囲を散歩してみた。昨晩は暗くて分からなかったが、実は相当大掛かりな開発がなされていた。名前を茶渓谷というらしい。泊まっていたホテル部分の他、別館あり、多数のコテージがあり、プールなどの施設も整っていた。更に歩くと分譲用の家も建てられている。一体どれだけの開発をしたのだろうか。今日は天気が悪いが、もしよければ下が一望できる空間もある。

 

朝ご飯に行くと結構泊まっている人がいて驚く。粥などをさらっと食べて宿をチェックアウトした。もうほとんど残っていない茶畑をチラッと見た。今日は一気に海口まで帰り、空港から飛行機で広州に戻ることになっていた。雨の中、車は山を下り、来た時とは違う道を通っていく。昨晩の宿は三亜の方にかなり近いことが分かる。三亜は昔、息子と二人で遊びに行った思い出がある。

 

途中車は海沿いを走っていた。ガソリンを入れた以外はほぼ休憩なしで3時間以上走った。もう少しで海口というところまで戻ると、道を外れていく。最後の訪問地、南海茶廠に向かっていた。その敷地に入っていくと、茶工場というよりリゾート地のような景観だった。建物も博物館風に整えられており、先の方には宿泊施設さえ見える。

 

陳さんたちはもう一か所にある茶工場に用事があると言って出て行ってしまい、私はそこの人と二人で茶を飲んでいた。彼の話では、ここは元茶工場だが、今はリゾート施設となっているという。海口からも近いため、週末などは人が来て泊まっていくらしい。確かに環境は悪くない。90年代までは大量に紅茶を生産しており、日本企業との取引もあったという。

 

何と陳さんたちはここで作られた黒茶餅を持って帰って来た。既に10年以上前に作られたとのことで、飲んでみるとスッキリしており、黴臭さもなく、美味しかった。紅茶の輸出が落ちこんで以降、様々な取り込み、生き残り策が検討されたことが窺われる。雨が止んだので敷地内を散歩すると、池もあり、畑もあり、何となくいい雰囲気だ。

 

昼ごはんもここで食べるのかと思っていたが、別の場所へ移動。ここでしか食べられない鍋をご馳走になる。隣のテーブルでは昼から酒が入って大宴会だ。そこから車で1時間半ほど行くと海口の空港に着いた。今回は陳さんに大いに世話になってしまった。いつか恩返しをしなければならない。

 

広州で
空港はそれほど大きくはないが、何となくゆったりしていた。フライトも順調で遅れることなく、広州に戻って来た。空港からはいつもは地下鉄に乗るだが、今回はIさんが言っていた空港バスを使ってみることにした。バス乗り場が思っていたより遠くて難儀する。切符を買うのも初めてで分かりにくい。

 

何とか乗り込んだものの、夕方のラッシュ時とぶつかり、途中から何時着くとも知れない感じとなる。おまけに私は終点まで行くのだが、途中停車まであり、時間は読めない。海珠広場に到着したのは1時間半後ぐらいだった。それもバスターミナルもなく、その辺ぽんと降ろされてしまった。

 

既に暗くなっていたが、ネオンがまぶしい。この広場自体はかなり明るい空間なのだ。地下鉄の駅があったが、腹が減ったので、その辺の店に入り、夕飯を済ませてから乗る。安いご飯もマズくはないのだが、何となく塩気が強い。海南島で自然の美味しいものを食べ過ぎたのか過敏になっている。

 

地下鉄で勝利賓館に戻る。海南島でもそうだったがVPN環境は極めて不安定である。次回中国に来る時は別の方法を考えざるを得ない。外国人にとってはどんどん不便になっていく中国の現実。一方中国人は微信の活用などでどんどん便利な生活を送れているというのに。ちょっとむくれる。

 

8月29日(火)
広州を去る

翌朝は快晴だった。何となく雨模様が続いていたので、気持ちよい朝だった。今日は東京へ行くだけの予定だったので、ダラダラと部屋で過す。その後宿をチェックアウトして、また地下鉄に乗り、昨日のリベンジとばかり、また空港バスに乗りに行く。ところが切符売り場に着いた時、ちょうどバスが出た後だった。

 

一応シートはあるので座ることは出来るのだが、トイレがないので困る。係員に聞くと、何と『マクドナルドでしてきてね』というではないか。良いか悪いかわからないが、尿意には逆らえず、広場の向こう側のマックへ行く。しかしマックは2階にあり、重い荷物を持ち上げで、こそこそとトイレを借りる。何しろいつバスが来るかわからないのだから、ゆっくりコーヒーを飲むこともできない。

 

セブンイレブンの前で待て、と言われたが、案の定、指定時間になってもバスは来ない。こういう時、待つ場所を間違えたかとか、時間を間違えたかとか、心配性である。もう一人どう見てもバスを待つ女性がいたので救われた。10分遅れでバスが来て、50分後には空港まで辿り着く。昨晩よりはかなり早い。

 

今回のチケットは香港から入って広州から出るという往復チケット。これでもほとんど料金が変わらないようなので、本当に助かる。ANAの機内ではハーゲンダッツのアイスまで出てくる。偶に乗る日系エアラインはいいものだ。快適な空の旅で東京に着いた。

 

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