ベトナム縦断茶旅2017(14)ホーチミンの茶荘へ

そして夕飯を食べるために外へ出た。この辺はバックパッカーが集う繁華街。だが外国人向けの商売しているところが多く、メニューに英語はあるが、サービスも悪く、料金も高い。一度入った店からも出てきてしまった。何とか食堂を探して美味しい麺を食べるまでにはかなり時間が掛かった。ムイネーの暗さから一転、余りの明るさに目がくらむ。今朝は4時起きで疲れていたので、とにかく宿の6階まで這い上がり、折角確保した電気ポットも使わずに、すぐに寝込む。

 

11月20日(月)
朝の散歩

翌朝は早く起きたので、散歩に出る。雨はなく天気もよさそうだ。実は宿の位置がよくわかっていなかった。これまでは地図やガイドブックを持って歩く、アナログ型だったが、地図なしで行動する、必要あればスマホで確認するというやり方は、私には全体像がつかめなくて困る。まあ適当に歩いていると、何となく見慣れた光景が出てくる。

 

ここは有名なベンタイン市場だろう。中は準備中だが、外の花屋は朝からやっている。その横の道は閉鎖されており、地下鉄工事が3年前と同じような状態になっていた。何故だろう?ふと振り返ると日本食屋がある。この辺は日本人街なのか。その中に丸亀製麺があったのは驚きだ。ベトナム人向けなのか、麺は柔らかいのだろうか。

 

宿に帰り、朝ご飯を食べる。満員だったが何とか席を確保して、トーストと目玉焼きを頂く。食後は部屋でゆっくり休む。さすがに疲れてきた。ホーチミンは日が出ればかなり暑いはずだ。私の旅は無理せず疲れたら休むのだ。今日は午前11時半に紹介された台湾人と会う予定になっているので、それまで旅行記を書いて過ごした。

 

その台湾人、張さんは宿までやってきてくれた。思ったよりずっと若い人だった。何とホーチミン台湾人学校で先生をしているという。因みに台湾人学校の生徒数は1000人を越えており、日本人学校より多いという。台湾人は全体で何人いるのだろう。さらに韓国人学校はもっと多いそうだ。この辺に勢力図が見えてくる。

 

そして何よりお茶好きで、先日私が訪問したダラットの呉さんのところで、茶作りまでしているというのだ。これは結構驚きだった。取り敢えずタクシーで昼ご飯を食べに行く。連れて行ってくれたお店には、外国人もたくさん来ていた。バインセオ、何だか懐かしい食べ物を食べる。飲み物はレモンにソーダを入れているのが面白い。バインセオ、いつ食べてもうまい。作っているところが見られるのも豪快でよい。張さんの学校は昨日が運動会で今日は代休だったようだ、有難い。

 

張さんと茶荘へ
それからまたタクシーに乗り、ちょっと郊外の茶荘へ向かう。こんなところに茶荘があるのかという高層アパートが並ぶ、住宅街だった。そこに新しそうなお店があった。中に入ると、店長という女性が中国語を話している。ここは大陸中国人が開いた店で、お客も中国語を話す人が多いらしい。

 

張さんは慣れた様子で2階に上がる。個室やら仕切りのある席がいくつかある。お茶は店員の女性が淹れてくれる。平日の午後だからお客はいない。ここで働く女性は全員中国語が出来る訳でもない。我々のところにやってきた彼女も殆どできなかった。そして僅かな日本語を話した。日本の方が好きだが、収入は中国語、という感じだろうか。

 

張さんはここに沢山の茶葉を預けており、時々ここでお茶を飲んでいるらしい。取り敢えず店のメニューから花茶など1-2品選び、その後は彼のお茶を飲んだ。彼は自分で茶作りをしているのだから、チェックポイントが細かい。私にも意見を求めてくるが、よく分からない。

 

驚いたことに、彼は学生の時、台湾茶の歴史について研究していたというのだ。ちょうど私が探していた大学教授が指導してくれていたと聞き、驚くほかなかった。ホーチミンでこんな出会いがあるのだろうか。他にも共通知り合いが何人かいて、そんな話で時間はすぐに過ぎてしまった。

 

夕方宿に帰る時も、店の人がスマホでタクシーを呼んでくれた。料金は6万ドンだから、と教えてくれ、助かった。夕方だからラッシュかなと思ったが、すぐに宿に着いてしまった。そんなに遠くない場所なのに、かなり雰囲気が違う街だった。ホーチミンも広い。何区、何区と言われてもよく分からないが。

 

夜になるとまた宿の周囲を歩き回る。賑やかな街なのはよいが、一人でさらっと入れる店はとても少ない。白人が酒を飲んでいるか、皆で騒いでいるか。私はだんだん暗い方に追いやられていく。そしてついに暗い道の、暗い屋台で麺を頼む。暗いので麺すらよくわからない。だが食べてみると、何となくカレー味で新鮮だった。でも料金は少し高めだ。ぼられたのか、それすらわからないほど暗い。フラフラ部屋に帰る。

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