雲南から江蘇、湖北の茶旅2017(3)滇紅の里 鳳慶へ

4月2日(日)
鳳慶へ

 

今朝は7時には起き、朝食を食べて8時にはチェックアウトした。雨が降り始めていた。急いで昨日のバス停に向かい、ちょうどやって来たバスに乗り込んだ。少し濡れただけで済んだのは幸いだったが、今日もバスは寒かった。10時発なのに9時前には西ターミナルに着いてしまう。

 

それからトイレに行き、バスの出発場所を確認する。とにかく今日は人が多い。清明節の連休が始まっていた。皆故郷に墓参りのため帰るのだ。子供連れも多い。私が乗るバスは30分前には着いており、席に座った。当然のように満員になり定刻前に出発した。すぐに高速道路に入る。このターミナルは高速に近いから便利なのだろう。

 

それから約4時間半、バスはひたすら雨の中を走り続けた。大半の乗客は眠っている。途中の休憩もない。外は山間部の風景が続く。ちらっとモスクが見えたりすると、回族がいるのかな、などと思ってしまう。祥雲という場所で高速を降りて、すぐにサービスエリアに入り、ついに休憩があった。私はトイレに駆け込む。トイレは建物の2階にあり、かなり遠くがよく見える。ここで昼食を取る人もいるが、私はバスに乗っている間は食べないことにしている。ただポテトがいい匂いがしていたので、つい買ってしまったが、辛くて食べられなかった。

 

そこからバスは一般道路を走る。今や雲南省でもほとんど高速道路が通っていると思い込んでいたが、それは間違いだった。いくつもの山を越えていく。一体どこを走っているのかも分からなくなる。所々に街があり、集落もあるが、私の目的地にはいつになっても着かない。バスには車掌がいるので聞いてみると到着少し前には声を掛けると言ってくれた。それを合図に隣の若者と会話が始まる。無錫に働きに行っている地元の若者だった。出来れば故郷に帰りたいが仕事がない、と嘆く。

 

3.鳳慶
鳳慶の街に泊まる

結局午後6時半頃、突然現れたきれいに整備された道路、マンション群に遭遇し、ついに鳳慶の街に入った。ずっと山道を走ってきたので、ちょっと驚く。そしてその街を抜けてターミナルに入った。先ほど見たのが新区だろうか。こちらは昔の街の印象だ。9時間近くバスに乗っていたのでさすがに疲れた。

 

張さんの会社の人が迎えに来てくれるとのことだったが、見当たらない。電話をかけてみると、正面にいるという。私は裏口から出てしまったらしい。正面まで歩いて行くと、若い男女がいた。もう一組、お客を待っているという。同じバスで来たらしい。そのお客も載せて車は近くのレストランへ向かう。

 

そのレストランで地元料理をご馳走になった。山菜や地鶏、腹が減っていることもあったが、実にうまい。ここまで来た甲斐があったというものだ。それから私は少し離れたホテルに連れていかれた。もう一組のお客は、若者と一緒に車で去っていった。後で分かったことだが、彼らは山の中の工場に泊まるためにここから30分かけて山へ行ったらしい。私は外国人だから、念のため、街に泊めたようだ。

 

ホテルの部屋はきれいだった。恐らく最近できた新しいホテルなのだが、周囲には何もない。飲み物を買いたくても、もう暗いので出ることができなかった。まあ、そういう場合はただただゆっくり休めばよい。幸いWi-Fiは繋がるので、問題ないと思ったが、PCに設定してあったVPNはなぜか機能しない。これは困った!

 

4月3日(月)
鳳寧茶業の茶工場へ

翌朝は早めに起きたが、このホテルには食堂もなく、朝ご飯は食べられない。フロントで聞くと15分ぐらい歩けば食べる所があるという。まあ、食べなくてもよいか。9時に若者、李さんが車で迎えに来てくれた。そしてもう一人また新たな客が登場した。彼は昨日午後のバスで昆明を出たが、バスが遅れて午前2時に着いたので、このホテルに転がり込んだらしい。

 

車は道路沿いの清真レストランに入る。牛肉麺が朝ご飯となる。これがまたいい味を出している。それから山道を走り始める。約30分道を登る。小雨が降り視界が悪い。急に道路沿いの道から上がると、そこに鳳寧茶業の茶工場があった。車を降りるとすぐに工場の見学が始まる。朝摘んだ茶葉が運び込まれ、室内で萎凋されている。揉捻機も回っていた。お茶の香りがほのかに漂ってくる。

 

入り口付近にお茶を飲むところがあり、早々に試飲が始まる。既に数人がそこにいたのだが、従業員ではなく、皆客だという。一体この工場には何人の客が来ているのだろうか。それも聞けば東北地方から武漢などの中部、北京や上海近郊まで、様々な地域の人が集っている。後で分かったことには、彼らは殆どがその地区でここのお茶を扱っている代理店のオーナーだったのだ。

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