世界お茶祭り2016(1)お茶祭りでセミナーしてみた

世界お茶祭り2016》  20161028-30

 

静岡で3年に一度開かれる世界お茶祭り。その名前は数年前から聞いていたが、これまで訪れる機会はなかった。今年はその開催の年に当たっており、かなり早い段階からその話が聞こえてきていた。私が静岡のお茶雑誌に寄稿していることも一つの要因だったかもしれない。中には『お茶祭りでセミナーやったら』などと言ってくれる人もいた。果たしてこのお祭り、どんなものか全く分からなかったが、折角なので見てみることにした。そしてついでにセミナーで『万里茶路』を紹介してみようと思い立つ。

 

お祭り事務局を紹介してもらい、連絡すると『ぜひセミナーを沢山やって』と言われたのだが、その参加者募集からスタッフの調達まで、全てが自前であることが分かり茫然。なるほど、これこそ旅芸人だな、と気を取り直して、お手伝い頂ける人を探し、宣伝も自分でしてみた。更には入館申請からセミナールームの問い合わせまで、結構面倒だった。セミナー主催者の苦労はよく分かったが、一体どうなるのか、当日まで不透明な状態が続いた。

 

1028日(金)
グランシップへ行く

セミナー開催当日の朝、いつものように在来線に乗り、静岡まで向かった。小田急線で小田原まで行く。東京へ行くのとは逆向きであるのが、それでもサラリーマンや学生が乗っておりかなり混んでいる。小学生が制服で通学しているのが、何とも日本的だ。途中まで座れなかったが、相模大野あたりから空いてくる。

 

そして我が息子が数か月通っていた伊勢原を通り過ぎる。毎日ここまで通うのは大変だったな、と思う。まあ私も1年間毎日栃木から東京の予備校に通った実績があるので、慣れれば何とかなることは知っているのだが、たまに長距離電車に乗ると、特に座れない電車に乗るとその大変さを思い出す。

 

小田原から東海道線に乗り、とろとろと進む。静岡に近づいて頃、よく見ると、今日お手伝いをお願いしたKさんが座っているのを発見した。彼女は横浜からやはり各停で来ると言っていたが、ここで会うかと驚く。しかもスーツケースに大きな荷物を持っている。中には茶道具一式が入っている。何とも申し訳ないことだ。私が巻き込んでしまったのだ。

img_7844m

 

静岡の一つ手前に東静岡駅がある。その駅前にお茶祭り会場、グランシップがある。私はその位置関係すらよくわからず、Kさんについて会場に向かう。確かに駅前には広場があり、その向こうに立派な建物が建っていた。お茶祭りは既に昨日から始まっていた。雨が降りそうな天候の中、建物の外にテントがある。

 

セミナー1

屋外で茶葉の販売などが行われている。ここはちょっと大変だな、と覗いていると、何と釜炒り茶を作っている人がいた。目が合ってビックリ、先月お訪ねした高千穂の宮崎茶房さんだった。釜炒りの実演をしていた。中国では珍しくはないが、日本では今や貴重になった釜炒り。その人気は徐々に高まっている。お馴染みの川根のMさんもにこやかに参加していた。

img_7846m

img_7854m

 

セミナールームは10階。そこでもすでにいくつものセミナーが準備されており、実際に開催されているものもあった。ちょっと興味を惹かれるものもあったが、まずは自分の準備をした。私は持ち込んだプロジェクターを設置するぐらいだが、Kさんは茶道具を広げ、水を汲み、忙しい。今日の話は黒茶が多く出てくるので、その用意はちょっと大変だ。

img_7859m

 

そこへ更にお手伝いのSさんとIさんが来てくれた。Sさんは藤枝で料理屋さんをやっており、何とお昼ごはんを作ってきてくれる。何とも有り難い。牧之原のSさんが1階でお茶の販売をしているが、彼の分の昼ご飯もあるというので、私が届けに行く。1階はお茶屋さんのブースが並んでおり、すぐには見付からないほど。お客さんがお茶を試飲して、買い求めている。日本だけではなく、中国や台湾、インドなどのブースもあり、世界お茶祭りらしくはある。

img_7857m

 

お昼ご飯を頂き、セミナーの開始を待つ。本日は平日でもあり、参加希望者はそれほど多くはない。これまで何度も参加しているKさんによれば、『当日参加したいと来る人もいるはず』とのことだったが、結果はそれほど多くはなかった。私としては、少人数でお話する方が楽なので有り難い。興行主としては失格だが。

img_7848m

 

セミナーではいつものように万里茶路を紹介した。参加者は皆熱心な、お茶好き、お茶の専門家ばかりで、セミナー終了後も、色々と質問があり、また参加者同士で意見交換が行われた。これはとても有意義だった。話しての話を聞いて帰るのではなく、そこから疑問をぶつけあい、各自の情報を共有化していくことはとても大切だ。今回はいい勉強になった。

img_7850m

 

セミナーが終われば、自由時間になる。1階では顔馴染みの人々がお茶を売っていたので挨拶する。3階はお茶席があり、入間の極上茶仕掛け人が高級茶試飲会をしていたり、アニメ茶柱倶楽部の世界を再現したコーナーもあった。著者の青木さんとは何年も前にご連絡を頂き、会ったことがあり、懐かしく思い出す。アニメは海外編に進んだだろうか。

img_7861m

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です