苦難の台北散歩2016(4)快晴の台北散歩

101日(土)
カンボジアから来た人と

翌朝は6時に起きた。今日はカンボジアから知り合いの女性がやってくることになっていた。Yさんとは、沖縄の知り合いを通じて、2年ぐらい前にシェムリアップで会った。会ったと言っても彼女は忙しくて、何と路上で10分話をしただけだった。そんな薄い繋がりの彼女だったが、高雄へ行く用事があり、桃園空港から台北に寄ると言ってきた。

 

午前6時にフライトが到着しても、入国審査、両替、シムカードの購入をして、バスで台北駅へ来るには2時間以上はかかるはずだった。8時前には宿を出て、台北駅へ向かう。実は空港から駅へ来るバスは以前西棟という建物に到着したのだが、数日前に変更されたと聞いたので、それを確認する必要があった。ついでに明日自分が空港へ行く時のバス乗り場も確認する。大型のバスターミナルは駅の北側にあり、そこで聞くと、バスの到着場所は以前と同じ、駅の東だった。

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彼女は大きな荷物を持ってくるだろうかと、地下のコインロッカーの場所を下見して、地上に戻ると電話が鳴る。既に彼女はバスを降りたらしい。劇的な再会となる。彼女は既に高雄(左営駅)行きの高速鉄道を予約していた。知り合いの結婚式に出席するという。まずはそのチケットを窓口で受け取る。パスポートを出すと実にスムーズ。そしてコインロッカーに荷物を預ける。

 

まずは腹ごしらえ。駅前のたまに行く店に入る。土曜日の朝でもお客は結構いて、繁盛している。Yさんがいたので、すぐに日本人として対応してもらえ(笑い)、笑顔で蛋餅と豆乳を勧められた。Yさんも美味しいと喜んでくれた。台湾の朝ご飯はやはり蛋餅だな、と思う。でもサンドイッチもおにぎりも、いい物は色々とある。それは是非高雄で食べて欲しい。

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お腹が一杯になると散歩に出た。それにしても今日はいい天気だ。カンボジアから来ればそれほど暑くはないかもしれないが、東京から来た私には日差しが強い。駅前から歩いて二二八和平公園へ出た。Yさんにとっては初めて聞く事件だろう。昔はこんな公園はなかったのだが、いつの間にか公園になっていたのだ。

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総統府の前へ出た。この付近の建物の多くは、歴史的建造物であり、壮観である。今年亡くなったエバーグリーンの張栄発会長の財団の建物が見えた。彼は5年前の東日本大震災の日、10億円の寄付をしたとして、最近日本で急激に知名度が上がった人物だ。台湾人が日本で叙勲されることはこれまでなかったが、初めて受賞した2人の内の一人にもなった。私が張氏に仕事で会ったのは20年以上前のこと。

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中正記念堂にも久しぶりに行った。広々とした空間、青空が素晴らしく、感動するほどだった。これまで数十回は来ているが、ここまで美しい空を見たのは初めてかもしれない。記念堂には観光客が集まっていた。気が付くと1時間に一度の衛兵交代式の時間だった。背の高いきりっとした衛兵がびしっと歩き、交代する。護衛時間中はピクリともしない。その辺が人気になっている。

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それから少し歩くともう暑くて仕方がない。飲み物を飲もうと思ったが、適当な喫茶店もなく、スタンドでジュースを買って歩きながら飲む。こういう時は糖分が欲しい。そうこうしているうちに電車の時間が来てしまい、Yさんは荷物をロッカーから出して、急いで駅の改札を入って行った。こんな再会は何とも愉快だった。

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4. 鶯歌

私もどこかへ出かけよう。天気も最高だし。台湾鉄道で切符を買い、各停に乗って行く。鶯歌、陶器の街として名高い。私も10年前に一度来たことがあるが、陶器にあまり興味がなく、その後来る機会はなかった。最近はどうなっているのか、ちょっと寄ってみる。台北から約40分。

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駅前から陶器街までどう歩いて行くのかも忘れてしまった。適当に歩いて行くと、結構古い、洋風の建物があった。昔からあったのだろうが、最近の日本ブームでプレートも嵌められたのだろう。1916年に建てられたらしい。そのまま歩いて行き、陶器博物館を訪ねた。新しい建物で80元もの入場料を取られたが、これといって見るものはなかった。

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その博物館の手前に陶作坊の本店があった。ここには10年前に来た。ちょうど訳アリ品の大セールをやっており、急須など一式買った覚えがある。その時日本まで送ってもらったが、その送料に余りがあれば後で取りに来ると言ったのを思い出す。だがさすがに10年は時効だろう。寄らずに、線路の反対側の陶器街へ。そこにも大きな陶作坊の店が出ていた。

 

鶯歌は有名になり、店舗数は10年前より多くなり、きれいにもなっているが、お客さんはそれほど増えているようには見えない。私にとってはやはりあまり面白い場所ではなかった。時間まで駅前の迷路のような古い街を歩いてみた。昔はこの辺にも工房があったのだろう。

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