茶旅の原点 福建2016(1)予約しても泊まれないホテル

《福建茶旅2016》 2016421-55

 

3月のロシア、4月の雲南・ラオスと厳しい旅が続いていた。ちょっと休もうと思ったが、4月はお茶の季節。ここで休んではいけない、と誰かが囁く。それに突き動かされて、動き出す。昆明から戻った僅か6日後にはまた成田空港にいた。今回の目的地は福建。いつもならこのシーズン、安渓大坪の張さんのところへ行くのだが、今年はちょっと違っていた。

 

421日(木)
1.    福州まで

正直体はボロボロだった。疲れがたまっていた。でもまた飛行機に乗った。ちょうどマイレージが切れかけていた。全日空は成田厦門のフライトがあった。帰りは日本のゴールデンウイークだったが、特典航空券はいとも簡単に取れた。本当に中国を旅する日本人は少ないのだろう。爆買い中国人も、労働節の三連休の後は、旅に出ないのだろうか。

 

午前10時発の便に乗るためには、朝6時前に家を出なければならない。まあ東京のラッシュを避ける意味では早く出た方がよいということだろう。いつもの京王線都営新宿線アクセス特急という組み合わせにも飽きてしまい、京王線井の頭線半蔵門線京成線、という流れにしてみた。まあ荷物を持った身としては前者の方が楽ではあるが、後者もなかなか新鮮だった。

 

成田から乗ったフライトは案の定、かなり空いていた。日本人より中国人の乗客の方が多い。ビジネスクラスに乗る客など皆無だった。ANAは中国での路線拡大を続けているが、どのような意図があるのだろうか。恐らくは日本人ではなく、中国人需要を見込んでいると思われるが、その予測はどの程度当たっているのか聞いてみたい。

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厦門空港に降り立つと、ちょうど台湾から来た団体観光客とぶつかり、小さな空港はごった返していた。空港のシステムがうまくできておらず、税関検査は厳しさを増しているため、長い行列ができていた。そこで、台湾人のガイドと税関職員が激しい言い合いをしている。勿論税関職員にはサービスなどという概念はなく、居丈高な態度を取り、乗客を物のように扱っている。それに激昂する台湾人。これが中台の現状だろうか。5月には新総統が誕生し、中台の距離はますます遠くなるとみられている。

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実は私の目的地は厦門ではなかった。福州へ行くために高速鉄道に乗る必要があり、まずは空港から駅へ移動を試みる。厦門北駅行の直通バスがあるというので乗ってみた。15元。バスは市内と反対の方、橋を渡って集美を越えていく。地理を理解していなかったので、ちょっと意外な感じ。20分後には駅に到着した。そこで福州行きのチケットを買うのだが、これが相変わらずの長蛇の列。

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中国人はネット予約して、自販機に身分証を入れれば、すぐに手に入るのだが、私たちパスポート組は窓口でしか買えない。4月だというのに、ここはかなり暑い。汗だくになるが、列はなかなか進まない。華僑などのパスポート組とネットなど使わない中国人のおじさんたち。これでは切符を買うのも一苦労だ。窓口の女性も疲れているのか、大声で怒鳴っている。

 

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何とか30分後に発車するチケットを手に入れ、乗車する。高速鉄道は便利だが、いつも満員の盛況。そして皆が座席を倒すので、既に壊れて戻らないものもある。泉州などを通過して一路福州へ向かう。約2時間後、列車は福州駅に入る。福州南という駅もあるが、こちらの方が便利なようだ。

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2.    福州
ホテルに泊まれない

昨年も来た福州。その時泊まったチェーンホテルが便利だったので、今回はCtripでそこを予約しておいた。駅でタクシーを拾い、そのホテルに向かった。ホテルに入り、予約のある旨を告げたが、なかなか進まない。そしてついに『この名前で予約はありません』というではないか。そんなはずはない、とスマホで予約を調べようとしたが、その時、昔から使っているNokiaの携帯にショートメッセージが入っていることに気が付いた。

 

『酒店告知(不接外,我需核您是否持大身份入住),我一直系不上您,系』、え、一度受け付けた予約をホテル側が中国人ではない、身分証を持っていないから取り消した、という内容だった。しかも中国携帯に連絡したが、連絡できなかったとあるではないか。一体これは何なんだ!全く理解できずに思わずフロントの女性に『こんなものが来ているんですが』とメッセージを見せると、彼女も首を傾げ、『うちは外国人、泊められますよ』というではないか。

 

早速Ctripに連絡したが、何とも埒が明かない。兎に角予約は取り消された、あなたには連絡した、の一点張り。これまで何度も使ってきたが、このような対応は初めてだった。仕方がないので、フロントの女性に『どうしたらいい?』と聞くと、『Ctripの予約はキャンセルして、この場でチェックインしましょう』というではないか。それができるなら、なぜこの問題が発生しているのか益々分からなくなったが、料金を確認すると、Ctripの方が60元も安かった。この時は、中国人向け料金で外国人の予約を受け付けた不備を隠すためだと理解した。

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