京都・名古屋茶旅2016(5)名古屋まで在来線で

828日(日)

翌朝、お世話になったISO茶房を離れ、京都駅へ向かう。日曜日の朝、バスもすぐにやってきて、スムーズに進む。駅に着くと、横にバス乗り場があり、名古屋へバスで行こうかと考える。だがちょうどバスは出たばかり、しかも電車より時間が掛かりそうだったので、今日は予定通り電車で向かう。名古屋での報告会に参加するためだが、主催者から『名古屋駅の新幹線口で待っています』とメッセージを頂き、『いえ、在来線で行きます』と答えていた。

 

格安旅行を旨とする私、新幹線は天敵だ。確かに速いのだが、料金が高過ぎる。名古屋まで在来線に比べて2倍以上、3000円の新幹線代がかかる。その価値があるだろうか。もう一つは在来線に乗ると様々な駅を通過していき、面白いのだ。ただ在来線で長距離を乗る場合の注意は、スイカが使えないこと。JRが勝手に決めたエリア、なるものを跨ぐと使えなくなる。そこで切符を買うことになるのだが、いつもはみどりの窓口で並んで買っていた。今回見てみたら、新幹線の切符が買える自販機で、普通乗車券をクレジットカードで買えることを発見。次回からこれにしよう。

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京都から名古屋まで、2時間ちょっとの旅だった。新快速で米原まで、瀬田、安土、彦根など、歴史的な地名が並んでいるが、通過駅になっているところもある。何となく降りて、今どうなっているのか見てみたくなる。米原から新快速を乗り継ぎ、関ケ原、清州などを通っていく。歴史好きの年配者が関が原で降りていくのを横目で見ながら羨ましかった。次回は1つずつ降りて歩く旅をしてみよう。

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3. 名古屋

定刻に名古屋駅に到着する。待ち合わせ場所はバスセンターになっていた。そこには女性が待っていてくれ、報告会会場まで連れて行ってくれるという。何とも有り難い。しかし私はそこでバスの時刻を見た。今日の夜、名古屋に泊まるのか、を決めていなかったのだが、夜10時過ぎに夜行バスがあることに気が付き、何とその切符を買ってしまった。待っていてくれた方はさぞ驚いたことだろうが、これが私の旅だった。

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名古屋には地下鉄がいくつも走っているが、会場付近はちょうどそれがないため、お迎えに来て頂いたようだ。公民館で開かれる報告会、なんとも素朴で好ましい。主催者のKさんとは、2年ぐらい前の名古屋のお茶会で知り合ったが、久しぶりの再会だった。共同主催者のTさんのお店には6月に流れ着き、興味を持っていた。こんな形で報告会が実現するとは思いもよらなかった。

 

主催者の努力で、会場は満員の盛況。有り難いことだ。私の知り合いも何人か来てくれ、懐かしい顔も見た。福建のお話で、冒頭福清のお話をしたところ、参加者の中に福清出身の女性がいたことは、彼女にとっては驚きだったようだ。お茶に詳しい方には物足りない内容だったかもしれないが、中国のお茶事情などを少しは理解して頂けたのではないだろうか。

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会が終わった後、場所を茶心居さんに移して、懇親会が開かれた。店主のTさんが自ら腕を振るい、料理が出てきた。それがタイ料理だったりベトナム料理だったり、とあまりにも多彩で驚く。何とアジアを放浪している私にちなんで、アジア各国料理を作ってくれたというのだ。この才能と経験は凄い。世の中にはこのような人がいるんだな。因みにTさんはミュージシャンでもあり、他にもたくさんの趣味を持つと聞く。

 

懇親会にも10数人が参加され、大盛況。Tさんの料理もあり、大いに盛り上がる。私は端でこっそり料理を頂き、大人しくしているつもりだったが、台湾茶のUさんと話が弾み、それをお隣の人が突っ込み、いつの間には立ち上がっての、大演説をしてしまうという失態。しかも『報告会より、こっちの方が面白い!』という有り難いお褒めの言葉までいただき、どうしてよいやら。何と次回の名古屋開催は『地獄の千本ノック』とし、参加者が自分の疑問を持ち寄り、それに私が答えるという、とても出来そうにない企画が成立してしまった。いくら与太話が好きだとは言ってもそれは無理でしょう。

 

更にはいつもお世話になっている安城のIさん、そして今や和紅茶の有名人、豊橋のGさんまで登場して、本当に驚いてしまった。名古屋というのは広いのか狭いのか。何だかとても楽しい夜を過ごすことができた。10時半のバスまで時間があるな、などと思っていたのが、いつ間にか9時半になっており、また車で駅まで送って頂いた。感謝。

 

JRの夜行バスは、先日乗った南海バスのような配慮はあまりなかった。シートは三列だが、カーテンなどはなく、単なる観光バスのように見える。日曜日の夜のせいか、待合室はめちゃ混みで座る所もない。まあ、また乗り込んで目をつぶったら朝になっていたので、何の問題もないのだが、名古屋からでも、7時間かかって新宿に着いた。京都まで行っても7時間、かなり時間調整しているのだろう。午前5時過ぎに着いたところをみても、始発電車前に到着するのを避けたようだ。

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この夜行バス、運転手は一人しかいなかった。これは現在の規定上問題ないのだろうか。私がこれまで乗った夜行で初めてだ。2人の交代運転が原則ではないのだろうか。おまけになぜか降りる時に全員から切符を回収している。スマホチケットの人もいるご時世、何のためにそんなことをしているのだろうか。そのお陰で全員が荷物のトランクが開くのを待つ羽目にもなっている。早くトランクを開けて、というと『一人しかいないんだから無理だよ』と逆切れされた。サービスの概念がなく、昔のままのやり方を踏襲している企業はいずれ滅ぶだろう。

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