カンボジアご縁の旅2015(6)シアヌークビル 同じ日本人経営のホテルと言っても

日本人経営の宿といいながら

少しお酒が入っていたので朝はスッキリ目覚める。早々にシャワーを浴びようとしたが、いくら待っても湯が出てこない。これはおかしいとフロントへ行き、事情を説明するとスタッフは部屋を見に行こうともせずに、『それは壊れたのかもしれない』という。『その内修理の人間を送るから部屋で待っていて』というので、大人しく待っていると30分ほどして電話があり、『修理は午後しかできない』と。じゃあ、お湯のシャワーを浴びるのはどうすれば?『部屋は満室だから』と素気無い。

 

仕方なくフロントまで降りて交渉するも埒開かず。ついに『この宿は日本人経営なんだろう?日本人と直接話すから電話番号教えて』というと、ちょっとたじろぎ、オーナーはここには居ないと、繰り返す。それでも詰め寄ると、しぶしぶ電話したが、出たのはカンボジア人。英語で状況を説明すると、彼の答えは『お湯は出ない、必要あれば午後部屋を変える』というもの。ニュアンスからすると、『お前の部屋は元々割引料金であり、お湯は出ないんだ』と言わんばかり。彼は一言『ソリー』と言って電話を切ろうとする。

 

あまりに不愉快になり、『日本人に連絡したい』というと、何と彼は『私はボスの電話番号を知らない。連絡も取れない』と言い出した。私はこの言葉で諦め、午後部屋を替わってもらうことで、電話を切った。しかし『日本人経営』と謳っていながら、この対応は何なのだろうか?カンボジアで発行されているフリーペーパーなどを見ると、『日本人経営』と書いてあるレストランや宿がいくつもある。これは安易に信用できないな、と強く感じる。殆ど騙された気分でシャワーも浴びずに街へ出た。

 

街歩き

シアヌークビルの街歩き。まずは海と反対に大通りを歩く。少し高くなったところに、中国系の廟が見えたので入ってみる。天后の像も見えるので、昔はこの下が海で、天后は守り神であったことが分かる。これは香港などでも見られることで、今はひっそりとしているが、ここがそれなりの港町で、中国人の出入りもかなりあった場所、と推察される。帰ろうとすると老人が『こっちも見ていけ』と本堂の方に合図してくれた。ここを訪れる人はあまり居ないのだろうか。

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更に進み、左へ曲がる。ここも広い道だ。最近出来たのかもしれない。車は少ない。侍、と書かれた日本食レストランがある。評判が良いと聞いたので、ランチに出も行ってみるかと思い、通り過ぎる。その先あたりから街の中心になっている。中国系の宿屋なども見えてくる。街はそれほど広くはない。少し歩いていくと、すぐに通り過ぎてしまった。折角なので、港へ向かって歩いていく。

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広い国道のような道をテクテク歩く。相変わらず車は少ないので、危険はない。20分ぐらい歩くとビーチ方面へ出た。そのまま進むと、漢字の看板がある大きな海辺のレストランがあった。中国人観光客を当て込んだレストランなのだろうか。その脇に腰を下ろし、海を眺める。港のクレーンが見える。規模は大きくないようだ。反対側には橋が見える。もうすぐ開通するらしい。海の水は透き通っている。

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Portと書かれた建物を見た。古びた感じでよい。横には鉄道の引き込み線があり、輸送手段になっていたようだが、今はどうだろうか?線路沿いに歩いていくと、段々トラックが道に溢れてきた。今日は日曜日だが、港へ通じる道、多くのトラック、ダンプ、輸送車が走っている。この近くには経済開発区もあるという話だったが、ちょっと歩いても着きそうもなかったので、途中で道を曲がる。

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バスターミナルがあると聞いていたので、そちらに向かう。思いの外、道が長い。というか、既に炎天下、2時間以上歩いている。かなり疲れてきた。ターミナルでバスを確認するとプノンペン行きは1日、数本あった。料金は6ドルぐらいだろうか。昨日のバンの方がやはり高いが、このバスよりは快適そうだ。

 

山の上のホテルで

このターミナルの横の山の上で、さおりさんは昼間働いていると聞いていたので、ストーカーと呼ばれることを覚悟して?電話をかけてみた。実は山は見えているのだが、道が分かりにくい。ぐるっと回って歩いていくと、途中でバイクが迎えに来てくれた。有難い。バイクの後ろに乗り、坂を駆け上がると、何と小型飛行機がはめ込まれたビルに出くわす。これには驚く。このビルは車のショールームとして使われているようだったが、元々は何のために飛行機を嵌めたのだろうか。

 

なぞと考えているとバイクは山の上に到着。さおりさんが出迎えてくれた。ビクトリーキャッスルビラ、何だかとても素晴らしいところ来てしまったことが分かる。山の上から海が一望できるプールがある。部屋は全てコテージタイプ。こんなところに泊まりたい、特に今朝の宿の対応に腹を立てた後だけに、余計にそう思う。シーズンオフなら1泊50ドルとの話もあり、次回は是非!プールだけ使う場合は5ドルだそうだ。昼間だけプールでゆったりして、夜は街に泊まり、飲んだくれる欧米人もいるとか。確かにここに帰ってくるのは、特に夜はトゥクの運ちゃんも嫌がるかもしれない。

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このホテル、オーナーは日本人だそうだ。1年前に買い取り、営業を始めたばかりで知名度は高くないので、お客はそれほど多くない。そこがまた良い。さおりさんはここにある日本食レストランのアドバイザーとしてメニューの選定や食材調達のチェックなどをしているようだ。レストランの店舗も贅沢な造りで、1階はバースペースになっている。2階からの眺めは最高に良い。知る人ぞ知る場所といえよう。ちょうど日本人がカンボジア人を連れて食事に来ていた。更には韓国人が刺身の盛り合わせを美味そうに食べている。『以前の店のレシピをそのまま使っている』とのことで、さおりさんの仕事は多そうだ。

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