カンボジアご縁の旅2015(5)心地よいシアヌークビルの夜

哀愁のビーチ

2時間も話を聞いていたら、4時になり、さおりさんは仕事に行ってしまった。私は取り敢えず、ビーチに行ってみようと宿を出る。宿の前にはゴールデンライオンの像が。ただライオンと言っても、何ともユーモラスで怖さはない。カンボジアらしい雰囲気が漂っていて、とても良い。シアヌークビルの象徴、ゴールデンライオン、いいなあ。

IMG_2599m

 

さおりさんが『日本人経営のゲストハウスがもう1つ直ぐ近くにある』と言っていたのを思い出す。ゴールデンライオンのすぐ裏手、我が宿のちょうど反対の狭い路地を入ったところに、そのGHはあった。実に新しそうできれい。思わず中に入ると、中庭にプールが見え、欧米人の男女がゴロゴロしながらテレビを見たり、ドリンクを飲んだり、PCをいじったりしている。ドミトリーしかなく、1泊8ドルのこのGH、いつも満員だという。私も泊まってみたかったが、あえなく満員御礼で断られた。因みに日本人客は多くないという。何故だろうか。これが本来あるべき、日本の良さを出した、日本人経営の宿だろう。

IMG_2596m

 

ビーチの方に歩いていく。道が下っていくのですぐに分かる。さおりさんが働いているというバーも通り過ぎた。提灯が下がっており、ちょっと不思議な雰囲気だった。あとで行ってみることにした。この辺は完全な観光地、欧米人が多くみられる。ロシア語の表示などが珍しい。中国人も相変わらず、どこにでも来ている。

IMG_2600m

 

ビーチはきれいだった。ちょうど夕陽が沈む時間帯、ただ静かに陽が落ちるのを見ていた。かなり幻想的な光景にウットリ。私はやはり夕陽好きだ。しかしビーチの後ろの道の方からは煩いざわめきが聞こえて、この光景をぶち壊す。見るとまだ随分と明るい。ビーチには表と裏があるようだ。もう少し暗くなると欧米人がビールを片手に席に着き始める。そんな光景もよく似合うビーチだった。

IMG_2607m

 

桟橋が見えたので行ってみる。ここから離島へ行く船が出ているらしい。シアヌークビルに行ったら、離島を訪ねよ、と何人かの知り合いから助言されていたので、興味はあったが、今回は桟橋止まりにした。船から大勢の中国人観光客が吐き出されてきた。桟橋の横、ビーチの脇には幼い女の子が一人、砂に絵を描いていた。何故かその光景が映画の一場面のように哀愁を感じさせるものであり、少女の今の境遇に思いを馳せたりした。

IMG_2617m

IMG_2618m

 

バー縁日で

まだ暮れきらないうちにビーチを後にした。余韻が少し残っていたので、そのままさおりさんのバー縁日へ行ってみることにした。このお店、日本の縁日を想定したとかで、射的あり、金魚すくいあり、実際にはやっていないが、かなりの雰囲気を出している。カウンターに座り、ビールを頼んで飲み始める。さおりさんは注文が入ると厨房で作業するので、行ってしまうのだが、代わりにカンボジア人の男女がカウンターで相手をしてくれる。男性はこの店を任されているようで、愛想がいいが、女の子はあまり働かないで、携帯をいじっている。

IMG_2631m

 

2人組の女性が入ってきた。昨日も来たのだとさおりさんはいう。注文はご飯とみそ汁、みそ汁の中にご飯を入れて、美味しそうに食べている。韓国人かなと思い、英語で声を掛けたところ、中国人だった。成都から来た小学校の先生だとか。旧正月前の混まないうちに海外旅行をして、正月は実家でゆっくり過ごすのだという。味噌汁が大好きだが、成都では日本料理が高い。この店の味噌汁は本物で、しかも安いと大満足だった。中国人の海外旅行はきめが細かくなっている。恐るべし。

 

ここのおつまみの多くは1皿1ドル。さおりさんが作って、この値段だからカンボジアではお値打ちだろう。エビの皮揚げ、冷奴、アジアフライで3ドルとはすごい。これにビール1杯1ドルだから、安いとしか言いようがない。ご飯物も3ドル程度なので、夕飯を軽く食べることも出来る。

IMG_2637m

 

それに釣られてか、常連のおじさんが二人、カウンターに座った。一人は北海道から、一人は鹿児島から来ているという。冬の時期は暖かいカンボジアにいる。ロングステイというより、大橋巨泉型、1年を2つか3つに分けて住むリゾートタイプだ。リタイア後の一つの典型モデルのようだ。プノンペンのように発展することもなく、物価も比較的安く、静かだが、海もあり、外国人も多く、ある程度の設備は整っている、住み易い場所だという。仲間も増えて、よくパーティーを行い、皆で飲みにも行くという。同好の士、という感じで悪くない。

IMG_2639m

 

お客は入れ代わり立ち代わりやってきた。日本人ばかりでなく、欧米人もカウンターに座る。ビールを片手に、話が弾む。ここはどこなんだ、と思ってしまう。店を出て、街を歩いてみた。金曜日の夜ということもあり、外はずっとお祭りのように人が歩き、酔っ払っていた。安く飲めて楽しい街、シアヌークビルは今、注目されている。

 

宿に帰ってシャワーを浴びようと思ったが、朝からの疲れでネットもやらずに、そのままベッドに入り、寝入ってしまう。それが翌日のトラブルに繋がっていくのだが、その時はぐっすりと寝込んでいて、いい夢でも見ていたのだろう。

1 thought on “カンボジアご縁の旅2015(5)心地よいシアヌークビルの夜

  1. はじめまして~

    シアヌークビルの事を検索していて辿り着きました!
    まだ一度もカンボジアを訪れた事がないのですが、興味深々になりました♪

    現在、タイにミドルステイしているのですが
    シアヌークビルに移動しようか思案中です(^▽^;)
    もし移動したら1ドルの日本食のおつまみ食べながら
    ビールのみたいですね!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です