変化するヤンゴンを歩く2014Ⅱ(6)ミャンマーの両替は凄い!

日本帰りの開いたカフェ

帰り道、何となく街道沿いのカフェに寄る。コーヒーでも飲みたい気分だったのだろうか。店は街道沿いにある割にはこぎれいで、ケーキやプリンなども美味しそうに見えた。SSは『この店はトイレがきれいだから好きだ』という。確かに入ってみると掃除が行き届いており、ミャンマーとはかなり違っていた。店内も変わっており、スーチーさんの肖像画が飾られている横に、キャラクターグッズがあったりする。これはちょっと日本的だなと感じる。ミャンマーでも最近はこのような雰囲気の店が流行っているのだろうか。スイカジュースとプリンも美味しかった。

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帰る時にふと見ると、数人の女性がカタログを覗き込んで話し合っていた。TTMが『誕生日のケーキを選んでいました』という。街中の喫茶店ならまだ分かるが、ここはわざわざ来るところ。そこにケーキを頼みに来るとは余程美味いのだろうか、とTTMに話し掛けると『今店長が「ありがとうございました」と言いましたよ』というではないか。

 

急いで戻って話しかけるとやはりその人は日本語を話すミャンマー人だった。日本に長く住み、最近ヤンゴンに戻ってカフェをオープンしたという。『ヤンゴン市内の不動産は高過ぎます。ここならそれほど高くない』と立地の理由を話す。日本では特にケーキ造りや喫茶店の経験もないようだが、『今のヤンゴンでは日本のスイーツが流行る』と思い、出店した。

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この道は日本が進めるティラワの工業団地にも通じているので、認知されれば、立ち寄る人も増えるのではないか。果たしてこの試み、成功するのか、ちょっと注目してみていきたい。

 

驚きの両替所

街中に戻る。SS旦那の仕事の関係で、取引先と待ち合わせる。やって来た女性は支払い分として『米ドル紙幣』を渡そうとしたが、SSは受け取りを拒否した。何故なのだろうか、前は米ドルを喜んで受け取っていたのに。両替に問題があるのだという。ドルからチャットへ両替できないということだろうか。TTMが『まずは自分で両替してみたら』と言い、古い100ドル札を渡す。私は新品の札と交換して出掛ける。

 

街の両替屋に入る。100ドル札を差し出すと、受け取った女性は札を詳しく眺めてから、『97ドルね』と言った。意味が分からないという顔をすると、札の落書き、汚れ、折れ目にマークを付けてきた。各1ドルのマイナス。しかしアジアを回っていても偽札を疑われて受け取りを拒否されることがあっても、汚れているからディスカウントするのは聞いたことがない。

 

その旨強く伝えると相手は困った顔をして上司と相談している。そして実に不機嫌そうな顔で100ドル分のチャットを寄越した。そこにTTMが入ってきて、『両替できたの?』と意外そうな顔をする。最初から落書きのある札を渡したのだろう。体験型だ。『これから両替はあなたに頼もう』と真顔で言う。

 

後から入ってきたミャンマー人客はあっさり2ドルのディスカウントで応諾していた。聞けば『中には7枚中5枚の100ドル札を受け取り拒否に遭った日本人もいる。ミャンマー人は受け取ってもらえれば大成功と考える』というのだが、国際常識からかけ離れた内容だけに受け入れがたい。こんなことをしていては、いくらヤンゴンが発展しても、外国人からは敬遠される都市になるだろう。

 

新しいホテルも

今日もホテル探しが必要だった。気が重い。TTMは『ちょっと高いが、日本人のお客さんが泊まったことのあるホテルにしよう』と言うので、それに従うことにした。昨日のホテルの近くにグランドパレスと言う立派な名前のホテルであった。建物も立派でロビーもきれい。

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料金は90ドルだが、今は雨季なので75ドルだという。部屋を見るときれいで広々としていた。偶にはこのようなホテルに泊まるのもよいかと思い、チェックインすることに。ところが『今日は工事のためWIFIはロビーでしか使えません』と。またかと思ったが、ロビーで試してみるとスピードも速いので、泊まることを決めた。勿論『明日は部屋でもWIFIが繋がる』と言う言葉を信じるほど素人ではなかったが、ロビー脇のレストランで使ってよいということだったので、これから別のホテルを探す手間を考えてそうしたまでだ。

 

これからTTM家に行くのも大変なので、TTMには帰ってもらい、ここでゆっくりネットをすることにした。先ずは部屋で湯船にお湯をため、風呂に入った。熱いお湯が沢山出て、それだけでも気持ち良かった。やってスッキリした、と思うのはやはり日本人だからだろうか。

 

夕食前にレストランでネットを始めた。店員も分かっていて何も言わなかった。お客は中国系が多かった。このホテルのオーナーは中国系、または大陸中国資本なのだろう。中に日本人が中国系ミャンマー人、台湾人と商談している姿が見られた。台湾人男性は日本語が出来、両者の間を取り持っている。結構厳しい交渉をしているように聞こえたが、主導権は常にこの台湾人が握っており、彼のさじ加減で条件が決まるという構図だった。

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彼が日本語を話す時と中国語を話す時はかなり内容が違っており、このままでは日本人社長が騙されるのではないか、と思われたが黙って聞き耳を立てるだけにした。日本人だってある程度のリスクは覚悟でやって来ているのだろう。それにしても仲介役や通訳は重要だ、と再認識。

 

外に出て食べ物を探すのも大変だったので、そのままここで食事をした。炒飯を1つ頼んだだけだが、サービスは悪くなかったし、味もよかった。どうやら私は中国系のサービスになれてしまっているらしい。同時にミャンマー人のサービス意識向上に中国系が一役買っている実態を見ることになった。夜はフカフカのベッドでぐっすり寝た。

 

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