福島の旅2025(1)郡山で安積疎水

《福島の旅2025》  2025年9月2₋6日

暑い、暑い東京に1か月以上も居座っていた。だが連日の35度越え、もう限界だった。どこでもいいから数日旅をしようと思った。ふと思いついたのが福島。東日本大震災発生からもうすぐ15年、通過することはあっても、滞在したのは会津若松ぐらいだった。まあ今回の主目的は移動することだから、目的地のアテは特にない。

9月2日(火)郡山へ

朝起きて何となく家を出て電車に乗る。新宿駅で湘南新宿ラインに乗ろうとしたが、電車が遅れているらしく、動いていない。ちょうど隣の埼京線が発車するので飛び乗る。本来は宇都宮まで直通の予定だったが、大宮止まりなのでどうするか。ネット検索すると赤羽で乗り換えないと(大宮でなく)宇都宮行き列車に遅れてしまうので、赤羽で急いで降りた。

赤羽でやってきた列車は小金井行だった。小金井が宇都宮の先だとなぜか思い込んでそれに乗ったが、小金井は小山の次の駅だったので、小山駅で再度乗り換えて宇都宮まで辿り着く。栃木で育ったのに、小金井の場所も忘れてしまっていたなんて、ちょっとショックだった。

ちょうど昼になっていた。昼過ぎになると黒磯以降方面行き列車が極端に少なくなるので、きちんと時間を管理して乗らないといけない。40分後に黒磯行きがあったので、宇都宮駅でランチを食べることにした。駅のホームに立ち食いそばがあったのを思い出したが、何と昨年閉店したとの張り紙があった。地方の立ち食いは危機的状況にある。

駅構内には食事できる場所はほぼないので、一度改札を出て、駅ビル内で餃子を食べた。焼き餃子一皿とご飯とみそ汁、漬物。まさに典型的な日本食だった。宇都宮はギョウザの街と言われるが、あまりにも店が多過ぎてどれが美味しいのかよく分からなくなっている。周囲の客はなぜか佐野ラーメンを食べている。佐野の近くで育ったが、一度も食べたことはない。そういえば佐野も足利も観光に行ったことすらほぼない。

黒磯より先Suicaは使えないので、まずは切符を買う必要がある。何とも面倒だが時間に余裕があるので苦にならない。宇都宮から宇都宮線で黒磯まで50分、そこからホームが変わるのでエレベーターに乗って移動。この辺までは意外と乗客が多い。25分乗ると新白河駅に着き、新幹線に乗らない人は、そのままホーム前方へ行くと電車が停まっており、それに乗り換える仕組み。最後はまた40分ほど揺られて郡山駅に着いた。

郡山駅は5年前、会津へ行く時乗り換えた。その際新幹線から在来線の乗り換えが上手くできずに、悩んだ思い出があるが、今回は切符を買ってあるからすんなりと出られた。まずは観光案内所へ向かい、周辺の地図を入手する。郡山で見るべきところを全く知らずに来ていたので、係の女性に「歴史的な場所」と問うとちょっと離れた2つの建物を教えてくれたが、どちらも改修中らしい。

まず駅付近に予約した宿に荷物を置いて、すぐに外へ出た。暑い東京と比べれば、風が優しく吹いていて、かなり暑さは和らいでいる。これなら歩けるな、と調子に乗り、歴史情報博物館を目指した。少し上りになり、その付近まで来ると雰囲気の良い公園があった。池があり、木々が茂って、きれいな日本庭園のようだ。何だか文化的な街だなと思って公園を歩いていると、そこに安積疎水関連の表示が見えた。

安積疎水といえば、明治の初めに大久保利通などが関わった一大事業だと思い出す。それは郡山だったのか。猪苗代湖から水を引くこの一大開拓は1882年に完成し、その時この公園でお祭り騒ぎをしたらしい。麗山の飛瀑という名称で、一部再現されているが、今はポンプの故障で滝は見られない。

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