《山形・新潟旅2024》 2024年7月9‐13日
兎に角7月の東京は暑かった。何とかしてこの暑さから逃れたかった。ふと思い出したのが、山形。2年ほど前の冬に新潟から行こうとして雪で断念した記憶がある。電車、バス、新幹線など、山形、特に酒田、鶴岡方面へ行く方法を探していたら、突然目の前にANAのスペシャルオファーが飛び込んできたので、思わずポチっと。
7月9日(火)酒田へ
ANAのオファーをポチってすぐにメッセージが入ってくる。火曜日のフライトは大雨のため、着陸できるかどうかわかりません、と。それが何度も来るのでとても心配になったが、特に予定もない旅なので気にもしていなかった。だが前日になり、明日の酒田で予約した宿を確認したら、驚いた。鶴岡と勘違いしており、何と空港からも駅からも、遠く離れた宿を取っていたことが分かる。でももうどうしようもない。なるようにしかならない。
当日朝ゆったりと羽田空港へ向かう。特に雨は降っていなかったが、相変わらず天候不良の文字は見られる。最近の災害情報はほぼオオカミ少年か、と疑ってしまうほど煩い。そしてやはりキャンセルした人もいたようで、非常口席をあてがわれる。普通ならうれしいのだが、この場合、喜ぶべきだろうか。
フライトは10分ほど遅れただけで飛び立った。大きな揺れを懸念して、念のため、温かい飲み物の提供はなかった。そして庄内空港への着陸は2度目で見事成功し、事なきを得た。だが外はかなりの雨が降っており、先が思いやられる。空港バスに乗り、酒田駅まで行けばよかったはずが、途中の市役所付近で降りて、予約した宿まで歩いて30分かかるらしい。この雨ではとても無理だ。
ところが市内中心に入ると雨はピタリと止んだ。バスを降りると傘は不要で、突然自由を得る。まずはランチを食べようと周囲を見回すとビルの1階に食堂があったので、そこでカレーを食べる。山形名物を探す心の余裕は全くなく、この付近のサラリーマンのランチを食べたことになる。
そこから本間家はすぐだった。まずは別館へ行くと、丁寧に説明してくれる人がいて、色々と勉強になった。酒田といえば大富豪の本間家が何といっても有名。その一端を見ることが出来た。そこの人が地図をくれ、観光案内をしてくれた。雨は降っていないので、10分ほど離れた山居倉庫まで歩いて行く。酒田は海上貿易で栄えた街。川沿いにある、その古めかしい建物の名残を見て、おしんを思い出す。
本間本家の屋敷に戻って見学する。こちらは別館と違って写真撮影もダメで、係員の対応もあまり親切とは言えなかった。これだけ大きな本間家について、研究された資料などもないという。広い敷地を持つ本間家の大きさはよく分かったが、何となくモヤモヤして外へ出た。庭が少し見えた。立ち去る。
雨はずっと降っていなかった。予約した宿の近くまで行くバスの時間まであと1時間もある。そうなれば歩くしかない。荷物を引いて行くが、意外と道が良く、スイスイ進んでいく。ちょうどチェックイン時間直前に宿まで辿り着いた。何と急に雨が降だしてホッとする。実はこの宿、次に行く鶴岡の駅前にもあり、そこと勘違いして予約してしまったのだが、車社会の地方都市では、ここの方が便利なのだと分かる。周囲にはチェーン店のラーメン屋などが見える。