トラン、スラッタニー旅2022(1)トランへ行く

《トラン、スラッタニー旅2022》  2022年10月24₋27日

先日タイ深南部を旅して、南タイの面白さに惹かれた。Yさんから『トランはいいよ』と言われて行く気になった。トランは4年ほど前に行こうとして、発音が通じず、全く別の街に連れていかれた苦い経験があったが、今回はそれを克服しようと勇んで出掛ける。

トランはタイ南部、プーケット島の南東約140㎞、アンダマン海に面した南北約120キロメートルにわたる長大な海岸線を持ち、近年は近隣のプーケットやクラビに続いて欧米などからの個人旅行者も訪れている。また20世紀初頭までは国際交易の拠点で、マレー語で「夜明け」を意味するその地名のとおり、連日外国からの船が暁の港を発着していた。街中には当時の繁栄を物語る古びた建物、中華系住民がいまも大切に守り伝える信仰や暮らしがある。

10月24日(月)トランへ

何だかタイ国内旅が面白くなってきた。ちょうど半月前にドムアン空港からノックエアでベートンへ向かったが、今日もまたトランへ向かう。搭乗ゲートまで行くと、一つ前のプーケット行きに乗り遅れたインド人女性が激怒して係員に怒鳴っているが、飛行機は既にゲートを離れている。どんな事情かは分からないが、飛行機に乗れないのは悲しい。

私が乗るフライトはとても順調。トランも華人が多い街と聞いていたので、ベートンのように乗客も華人が多いのかと思っていたが、そうでもなかった。1時間半でトラン空港に無事到着する。空港はとても小さく、周囲には何もない。殆どの人に迎えが来ていたが、街まで行くミニバン送迎があったので、それに乗り込む。90b。私以外に乗ったのは地元住民2人のみ。先に彼らの家に行き、そこから街に向かった。

ミニバンは20分で駅前に到着。駅周辺で泊まる所を探したが、どこも部屋に電気ポットの備えがなく、歩いて10分ほど行った街のどこからでも目に付く大型ホテルへ向かった。朝食なしなら1000b。部屋は広く、静かで快適、おまけに景観も良い。大型ホテルは団体客が騒がしいかと危惧したが、フロントで聞くと今日はお客が僅か10室のみ。騒がしい心配はないが、ホテル自体が心配になる。

このホテルの近くにホッキンミーが旨い店があると聞いていた。その店まで歩いたつもりだったが、何と間違えてとなりの店へ入ってしまうというミスを犯した。腹が減っていたので普通のクイッティアオを食べたが、スープが美味い。店員は華人の顔をしているがタイ語しか話さない。お客の家族連れも華人の顔をしていたが、タイ語しか聞こえてこない。

食後街を歩いてみると、中国的建物があり、『董里』がトランの漢字名だと知る。ここにも洋風な時計台が駅前から伸びた道の十字路に建っている。きれいな庭園も見られる。駅からの道には古びているがおしゃれな洋風建築もあり、この街が昔はかなり栄えていたことを示している。

駅近くを歩いていると何とも美味しそうな匂いがしてくる。店の前で焼きそばが作られており、思わず入ってしまった。これはもちもち卵麺にいい感じのソースが絡まっており、何とも旨い。50b。潮州系の麺ということだろうか。メニューには英語はあったが、華語はなく、よく分からない。

更に歩いて行くと、古い建物が多く見られた。広東、潮州公所など華人会館も存在している。駅の向こう側には包公宮もあった。古びた市場もかなり大きい。宿のすぐ近くには、1915年創建、今は歴史的建造物となっているトラン教会がかなりいい感じで佇んでおり、観光客が写真を撮っていた。

宿へ戻ると既に日は西に傾いていた。そして部屋で休んでいると、突然大雨が降り出し、その雨は夜まで止まなかった。仕方なく外へ出るのを諦め、持ち合わせの物を食べて、そのまま部屋でゆっくり過ごす。本当に静かなホテル、静かな雨の夜だった。

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