タイ最南部からマレーシア2022(4)ペンカランフールーからグリー経由コタバルへ

するとそこにちゃんとタクシーが1台いるではないか。インド系男性が英語で話し掛けてくる。『コタバルならグリー(Grik、宜力)からバスだな』というと中華系のお爺さん運転手に指示を出す。70mrと言われるが、どのくらい遠いかもわからず、他に選択肢もなく、タクシーに乗り込むしかない。このお爺さん、山道をすごい勢いで飛ばす。100㎞は出ており、対向車などもほぼなく、45㎞の道のりを1時間もかからずに走破して、グリーに到着した。因みに顔は中華系だが、華語は分からないようだった。マレーシアも奥深い。

しかしコタバル行バスチケットを買おうとブースに進むも何と言葉が通じない。マレー語しかできないのだ。何とかコタバルは分かったようで12という英語を何とか話す。だが実際に29mrで購入したチケットには12時半とある。まだ10時半(マレーシアとタイは時差1時間)で、何と2時間バスはなかった。まあ、これも想定内だったが。

仕方なく街歩きでもして過ごそうかと思ったが、何とここがどこか分からない。タイを出る時、タイのシムでローミングを買うのを忘れてしまい、スマホが機能しないのは誤算だった。どこかでマレーシアのシムを買わなければならない。思い付いたのがコンビニ。確か数年前一度シムを買ったことがある。

バスターミナルの横にセブンがあり、確かにシムは10mrで購入できた。だがアプリをダウンロードして登録を済ませないと使えないのだが、なんとそれにはWifiが必要だった。ヒジャブを被った従業員の女性は英語が出来、この状況で自分のスマホからテザリングしてセットしてくれた。本当に感謝しかない。日本ならどうするだろうか。あまりに有難いので、記念に写真を撮らせてほし渡いとお願いしたが、それは拒否されてしまった。

グリーの街歩きを始めたが、予想より小さい街だった。それでも意外と人口はいるようだ。 華人と漢字も目立っており、立派な福建会館も見られた。華人はどんな所にでも根を下ろしており、すごいとしか言いようがない。観光するべき場所は特にないのに、ホテルはいくつもある。なぜだろうか。食堂からいい匂いがしていたが、食事はバスに乗るので控える。

12時半になってもバスは来なかった。まあ想定内の20分遅れで到着したから良しとしよう。それにしてもペナン島から来たこのバス、先客は僅か1人。私ともう一人が乗り込むが、完全自由席で、車掌も暇そうにしている。ともあれ、バスが走り出したのでホッとした。

最初バスはかなりの山の中を行き、スマホは使えなかった。景色もよく見えなかったが、 途中から山を越え平地へ。後はひたすらコタバルを目指すのみ。特に休憩はないが、運転手は時々意味なく止まる。説明もないので理由は分からない。休息とは思えない。乗車する人などもいない。なぜ?

コタバルで

結局3時間半ほどかかってコタバルに到着した。以前は街中までバスが走っていたが、今回は郊外のバスターミナルで降ろされる。ここから歩いて予約した宿へは行けない。またなぜかマレーシアではGrabが使えないと思い込んでしまっていたため、飯を食べているやる気の無さそうなタクシーに頼んでしまう。宿まで5分で到着したが、料金は20mr。さっきのバスが3時間半乗って29mrだから、何とも割り切れない思いだ。

クリスタルロッジ、6年前よりロビーがきれいなっており、当然ながら料金も高くなっていた。なぜか10mr割引してくれたが、それでも1.5倍か。部屋は少し広い所になっていたが、 5階の奥まった部屋で、廊下の電気がついておらずドアのかぎが見えないほど暗い。部屋で充電しようとしたが、コンセントが合わず。マレーシア事情を、完全に忘れている。フロントでアダプター借りる。応対は親切でよい。

ついでにタイ側へ行く方法を聞いたが、『ランタウパンジャンへ行け』と言われる。初めて聞く地名で戸惑い、Grabで調べてみると75mrもかかる。かなり遠い。以前ネットで見た時は、ボートで渡れる国境があると書かれていたが、そんなところは知らないという。まあ、ゆっくり調べよう。

川沿いに行くと夕日がきれいだった。6年前の記憶が急速に蘇る。私はこの夕日を見るためにここへ戻ってきたのだろうか。街中はとても静かで歩いている人もほとんどいない。海南会館、福建会館の建物はあったが、華人食堂は閉まっているところも多く、確実に華人の影響力が弱くなっているのを感じる。

腹が減ったが適当な店が見付からない。ちょうど屋台のような店があり、中を覗くとヒジャブを被った女性と目が合う。マレー系だが英語のメニューもあり、彼女の英語も上手い。お勧めを聞くと、ナシゴレンカンポン(小魚入り)と言われ、食べてみると確かに美味いし、何となく懐かしい。6mrと甘いミルクティー2mrで満足。部屋に帰ってゆっくり休んだが、夜また赤蟻が登場して、かゆくて眠れなくて困る。

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