KL散歩2011(1)エアアジアでKLへ行ってみた

《KL散歩》 2011年10月5日-6日

今回実に9年ぶりにクアラルンプールへ行った。しかし目的地はKLではなく、インド。安い航空券を探していくうちに、マレーシアベースの格安航空会社(LCC)エアアジアがヒットしたのだ。兎に角片道から乗れて、安い。たまたまKLで乗り継ぎ、コルカタへ行く便が同日になかったため、1泊することに。インドへ行く前に優雅なマレーシアライフを満喫した。

10月5日(水)
1. エアアジア

近年空の世界ではLCCと呼ばれる格安航空会社の活動が活発化し、新たなマーケットが開拓されている。その代表格がエアアジアであろう。KLはシンガポールやバンコックに比べて、何となく遠い存在であったが、この羽田深夜便かつ格安料金のエアアジアの就航によりKLがかなり身近になった気がする。

実際当日夕飯を我が家で普通の時間に食べ、ゆっくり電車で羽田空港に行く。帰宅ラッシュに巻き込まれることもなく、座って行けるから楽ちん。10時前には空港に到着。

チェックイン

エアアジアの航空券は安いが、他のサービスを求めると全て料金が課金される仕組み。今回全てネットで予約しており、説明も受けていない。何が起こるか分からない。実際チェックインカウンターは「チェックインする人」と「チェックイン済みで荷物を預ける人」に分かれていて新鮮。しかし自分はどちらに並ぶんだろうか。Webでチェックインは済ませたが。

まごまごしていると直ぐに係員がやって来て用件を聞く。「チェックインしたのなら、ボーディングパスは持っているか」と聞かれ、困る。プリントアウトして来なかったのだ。それでもチェックイン済みは済みに並ぶ。カウンターでは荷物の有無を問われる。手荷物は7㎏以内だそうで、私の大きな荷物は2つとも取られる。15㎏以内で2,500円徴収された。クレジットカードで支払い、無事通過。

小さなリュックを慌てて出して、PCを格納。実に軽くなった。搭乗者全員が本当に身軽な雰囲気である。これはこれでいいカモ。荷物検査上に楽々歩いて行く。すると後ろから「おー」という声が。何と北京時代のお知り合いHさんと遭遇。彼女はシンガポールへの出張。出発は夜11時台、翌朝には目的地に着き、朝から会議だと言う。羽田空港の深夜便はアジアへの旅を大きく変えた。

お土産とガイドブックを買っていなかったので、Hさんと別れてショップへ。ところが・・お土産を買おうとしてカードを出したが、どうしても読み込まない。先程チェックインでは問題なかったのだが。何度も試してもらったが、ダメで現金払いに。

この先カードが使えないと何かと不便。もう1軒でガイドブックを買って試す。しかし無理だった。使い過ぎで擦り切れたらしい。これは困った。またまた現金払い。おまけにガイドブックにも誤算が。マレーシアはあったが、その先のインドの本は置いていなかった。聞けば、「羽田では直行先のみ販売している」のだそうだ。それは合理的な説明だが、インドにガイドブックなしで行くとは、ちょっと無謀か。消費税をケチった結果はどうなるのか、後のお楽しみである。

兎に角トラブル続き。それにしてもカードは今回の旅が終わっても必要であることに気が付き、カード会社へ電話。事情を説明している間にも搭乗手続きが始まってしまった。相手は「この電話はカード紛失用なので、明日の日中掛けて欲しい」と言うのだが、私は日本に居ないので、何とかお願いする。しかし紛失再発行となると、番号が変わってしまい、ほぼ全ての口座引き落としが出来なくなる。困った、困った。最後は搭乗の最終案内を聞いてもらい、何とか自宅に新しいカードを送ってもらうように依頼した。

機内

11時45分にテイクオフ、5時間程度睡眠を取ると、翌朝6時(日本時間7時)にはKLに到着していた。料金は片道2万円台。食事などは出ないので、自ら必要な物を持ち込む(数百円程度で食事をオーダーすることも可能)。既存航空会社が深夜にもかかわらず、食事を提供するため、長い時間機内を明るくしているのとは対照的に睡眠時間も比較的長く取れる。また荷物を預けると追加料金が掛かり、機内持ち込みは1人1個、7㎏までとなっていてちょっと厳しい感じがする。だがルールが分かってしまえば、逆に機内で収納するスペースを心配することもなく、皆軽装で乗り込んでくる。

私が乗った便の乗客はほぼ半分程度。離陸すると皆早速寝床準備。三席で横たわる人。シートを倒して寝る人など様々。私は隣に人がいたので、横の席に移動したが、窓際に居たマレー人女性に「私が寝るからあっちに行って」と言われ、しょげる。後ろへ行くとなぜか前が壁の特等席が三席とも空いていた。ラッキーと思い座っているとCAがやって来て、「ここはホットシートです。30ドル支払う必要があります」と言う。なるほど、ここにまで差別化が図られているのか。

座席は思ったほど狭くはなく、音楽などはすべて有料であり、何も考えずに座ってウトウトしていると朝になってしまった。

2. ホテルまで
(1) LCC専用空港

KLの空港には以前降りたことはあるが、現在ではエアアジアなど格安航空会社用には専用ターミナルが用意されていた。当然タラップを降り、バスでターミナルへ向かう。まだ夜は明けておらず、あたりは暗い。ターミナルはだだっ広い。イミグレは我々の到着を待っていたという感じで、スピードは速い。

イミグレの手前に両替所があったが、朝はやっていないようだった。イミグレを抜けると両替可能な場所が一つあり、レートを見たが、出口を出ればたくさんあるだろうと両替しなかった。ところが荷物のターンテーブルの所にあった銀行のレートはかなり悪く替える気がしない。荷物を受け取り外へ出たが、そこには両替所は見当たらない。当座の金は持っていたので、取り敢えず市内までのバスに乗る。

空港から市内は結構距離が離れており、タクシーで1時間程度掛かる。但し交通費の格安なKLでは、そのタクシー代は約MR100(日本円2,500円)。定額制の前払いを利用すればぼられる心配もない。しかし節約する私はバスに乗る。KL駅まで僅かMR8(200円)で行くことができる。他にエアポートエクスプレスもあり、これでもRM12.5(約310円)で行ける。日本と違い、バリエーションが多く、自らの目的に合わせて使い分けられるのは嬉しい。

LCCT(格安航空会社専用ターミナル)→KLセントラル、と書かれたバスを見付ける。大きなバックを持った外国人も大勢乗り込む。タクシーに乗るのとはまた違った旅がここにある。

(2) KL駅

バスに乗ると朝日がさしてきた。何だかとてもいい気分になる。眠ろうとしたが眠くはない。ボーっと窓の外を眺めて過ごす。KLの周辺は道路が発達しており、安心して見ていられる。道路の整備状況はアジアでも有数ではないだろうか。

1時間して、KL駅に到着した。予約してあるホテルに向かう前に再度両替を試みる。が、まだ7時台、銀行はやっていない。インフォメーションと書かれたデスクがあり、そこで聞くと丁寧に教えてくれた。このようなサービスは実によい。

教えられた通り進むが、どうしても見つからない。ガードマンに聞いてやって分かる。それ程に小さな、目だたない両替屋だった。しかしレートは最初に見たものより更によく得した気分になる。待てば海路の日和あり、であろうか。

両替を済ませると、さっきのガードマンが目に入る。有難うと言うと、タクシーに乗らないかと言う。それではとタクシーの方に進むと慌てて「チケット」と遮る。タクシー乗るのにチケット?横を見ると数人が列をなしている。どうやらここで買うらしい。見ていると皆行先を述べ、買っている。これはプリペイドタクシーだ。これだと行先を言わなくても運転手も分かるし、ぼられる心配もない。

運転手は陽気なマレー人。早々に通じ難い英語を駆使して、会話してみる。子供は4人いるが、今生活は安定しているという。車は日本車が良いに決まっているが、何しろ高い。最近は韓国車が増えている。確かに走っていると現代が目に付く。ダイハツは新しい車を出したらしく、これが安くて良いという。

ところが運転手は私が予約したホテルを知らなかった。8月に出来たばかりだから仕方がない。勝手に違うホテルを思い描いていた。私は9年ぶりのKLだったが、所々に記憶があり、間違っていることが分かった。住所を確認し、何とか到着した。





コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です