《ラオス散歩2013》(10)ルアンプラバーン 托鉢に思う

9月29日(日)

托鉢に思う

翌朝も早く起きた。外が明るくなっていたので、ホテルの前に出ていくと、各家の前に女性たちが出て、托鉢のお坊さんを待っていた。この光景はミャンマーで見て以来。何となく、好ましく思い、お坊さんの一団について歩く。

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相当数のお坊さんが歩いてくるので、ツボの中にご飯やお菓子を入れるのも忙しい。ここでは毎日こんなに大々的に托鉢をしているのだろうか、などと考えていると、向かいのおばさんが手招きする。こっちにきて、お前もやれ、という仕草だ。

 

おばさん3人ぐらいがやってきて、次々に渡す物を置いて行き、お坊さんにあげる仕方を教えてくれる。本当にスピードが速い。お坊さんの歩くスピードに追い付かず、四苦八苦。お坊さんの中には小坊主もかなりいる。こんなに托鉢を受けてどうするんだというほど、抱えている子もいた。

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ようやく一団が通り過ぎ、辺りが平穏になると、おばさんが手を出してきた。確かにお坊さんにあげる品々を貰ったのだから、おれをしなくて行けないと、5ドルを取り出すと『20ドルだ』といきなり英語でいう。これには参った。いつもなら『そんな話はしていない。そんな高いはずはない』などと口論になるところだが。

 

その時、ちょっと怒っている自分に向き合う自分がいた。『確かにこのおばさん達はいいことはしていない。この托鉢自体が一種の観光イベントであり、宗教的には疑問もある。だが私自身の気持ちはどうなんだ?』そしておばさんに黙って20ドルを渡し、合掌して去る。おばさん達は一瞬きょとんとしていた。

 

そしてホテルで気持ち良い朝食を取り、少し横になる。庭でPCをいじり、時間を過ごしたが、今日の午後にはバンコックに戻る身であり、再度街をぶらつくことにする。先ほどの托鉢の終点は、ワットシェントーン。実に立派なお寺だった。拝観料を払う必要があったが、時間が早すぎ、誰もいなかったので、外から写真に収めて去る。

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