西寧散歩2011(1)朝から牛肉麺

《西寧散歩》2011年8月20-22日
2011年8月20日(土)
1. 西寧まで (1) ウルムチ空港

西寧行きの飛行機はまだ離陸まで3時間半もあった。遅れるよりはマシであり、感謝しなければならない。南方航空でチェックインできるか心配だったが、簡単にチェックインは出来た。しかし通路側の席を希望すると「既に満員です」との答え。3時間半前に通路側の席が1つもない?一体どんな機体なのだろう。そんなに混んでいるのだろうか。

取り敢えず窓際の席を予約し、ボーディングパスを貰う。しかし時間は余りに余っている。インターネットでもできる所はないかと探すと、PCが置いてある店が目に入る。脚マッサージもあるようだ。聞くと68元もする。しかし他に行く所もなく入り、自分のPCを繋ぐ。70元支払ったが、おつりの代わりにおしぼりを持ってくる。よく見ると2元と書かれている。うーん、こういう所が中国の悪い所だな、と思わずつぶやく。いや、Facebookは中国では繋がらないので、自分でつぶやいただけ。

見ていると若者が何人かネットに向かっている。アニメを見る者、ゲームに興じる者、この値段でよくもこんなことがしていられるなと感心してしまう。その内の一人はこの店のオーナーらしい。遊んで暮らすとはこのことか、このゆるさが良いのかもしれない。

(2) サービスが改善された南方航空

ネットに夢中になり、気が付くと3時間が経過しており、何と私のフライトは搭乗の最終案内になっていた。あれほど時間があったのに、走ってゲートに向かう羽目に。しかもセキュリティ検査が結構厳しく、前の中国人が係官と揉めている。いや、困った。

何とか他の台で検査を終了し、走る。私が飛行機に乗り込むとドアが閉まったので、最終搭乗者だったのだ。自分の席を探すと、ビジネスクラスのすぐ後ろにプレミアエコノミーなる席が4列だけ存在し、私の席はその一番後ろの窓側。ところが窓側には既に先客があり、通路側が空いている。こちらに座っていいかと聞くと、彼も窓側が良いと言い一件落着。

確かに航空券は正規料金を支払ったが、これほど待遇が違うとは思わなかった。席は結構広いし、食事も出た。普通のエコノミークラスは飲み物しか出なかったようだ。中国南方航空と言えば、昔乗った印象は悪い。サービスの概念が無かった気がする。しかし今回乗ってみるとかなりの改善が見られ、エアーチャイナよりいいのでは、と思ってしまう。中国の変化の速さを感じた一瞬であった。

2.西寧
(1)ネットの接続には身分証

西寧の空港に到着したのは、午後10時を過ぎていた。今回は昔北京で働いていた時の部下が西寧のアレンジをしてくれた。彼の部下が西寧に常駐しているのだそうだ。その陳さんが空港に出迎えてくれた。こんな遅い時間に申し訳ない。

陳さんの車でホテルへ。陳さんが恐縮して言う。「実は今西寧ではホテルの部屋を押さえるのが大変である。今日も何軒かを回ったが、一つも部屋が取れなかった」と。そんなに大変な状況なのか、西寧は。

西寧の観光シーズは6-9月、それ以外は殆ど人が来ないため、ホテルは多くない。投資ラッシュと聞いていたが、ホテル投資はないようだ。

20分ぐらい走って到着した所は市内中心部。夜も遅く既にひっそりしていた。南川という川の横のこじんまりしたホテルに入る。陳さんが予約した旨告げたが、「来ないと思っていい部屋は全て埋まってしまった」と言われる。それでも何とか2階の一部屋があてがわれ、陳さんは帰って行った。

しかしここでまたネット問題が発生。無線なのになぜか2階は繋がらないらしい。1階のうるさい部屋なら空いているが、どうかと言われ、即座に部屋を変更。何がうるさいのか分からなかったかが、確かに夜中でも車が通り、少し気になる。

そしてネットを繋ごうとすると、「身分証番号がいる」との表示が出る。外国人が止まることなど想定していないホテルなのだ。外国人である私は身分証を持っていない。どうするかと見ていると、フロントのお姐さんは仕方がない、という仕草をして机の中から1枚の身分証を取り出す。そしてこの番号を入力するようにと言われる。ここでもネットの管理が行われていると同時に、身分証の管理の甘さが、私を救った。「上に政策あれば、下に対策あり」と言う懐かしい言葉を思い出す。

8月21日(日) (2) 大音響で目覚める

翌朝は早く目覚めた。というより昨晩フロントのお姐さんが言っていた通り、外の大音響で叩き起こされた。部屋は道路に面していたが、反対側は川。その川と建物の間に細長い公園がある。そこでは太極拳など、朝早くから老人を中心に活動が行われていたが、近年流行りのおばさんダンス??も行われる。この音楽がでかい。周囲お構いなしだ。

散歩がてら覗いてみると、実に元気の良い女性達が朝から汗をかいて踊っていた。本当に健康そう。どこの国でも女性は強い。それにしても西寧の朝は爽やか、というより、涼しい。昨日までの暑さが嘘のよう。ここは標高2200m、高原の避暑地に来た気分。

陳さんがやって来た。朝ごはんを食べることに。彼も北京の出身であり、ここには数か月の滞在。その中で気に入った朝食は牛肉麺。専門店へ向かう。如何にも昔中国を旅した時に行ったような大衆麺屋。懐かしい。値段も安いし、会計も注文を紙に書いて先に払う。羊肉もあるようだが、彼は牛を選択。ここ西寧の人口は8割が漢族だが、白い帽子を被った回族も多く住んでいる。回族は羊を食べるのだろう。

熱々の麺が運ばれる。ちょっと涼しいこの気候にマッチしている。麺はやや太めながらこしがあり、スープにはコクがある。パラパラと載っているネギが良い。うーん、朝から満足。





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