インド アユルベーダの旅(18)アーメダナガール バスはハイテンション

1月27日(月)

アーメダナガールへ

その夜はラトールさんの妹が泊まりに来て、ラトールさんと同室で寝る。ただ明日の準備などに忙しい彼は寝る暇もない。そして朝は4時に起きて作業を再開。私も4時半に起きて、シャワーを浴びる。さて、初めてインドで結婚式に出る。

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6時前にチャイを飲み、家を出た。車ですぐ近くに住むラトール兄の家の前に行く。そこに大型バスが待っていた。今日はラトール家にとっては一大行事。長兄の長男が嫁を取る。結婚式は意外にも嫁側の地元で開催されため、新郎側が大挙して出掛けていく。これは面白い。既に半数ほどがバスに乗っていたが、40人乗りのバス2台、大デレゲーションだ。バスは運転席と客席が完全に仕切られており、運転席の後ろにも数人乗れるようになっていた。珍しいタイプだ。

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結局空が明るくなった7時ごろ、バスは出発した。老若男女が乗り込んでいる。途中で更に2か所に停まり、人々を拾う。当初は後から来る予定だったラトールさんの一人娘のナイニーカも乗り込んでいた。試験があるのだが、どうしても抑えきれずにやってきてしまったようだ。

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そしてバスの中が段々騒がしくなってきた。ナイニーカとその従妹の女の子たちが、立ち上がり、おしゃべりを始める。久しぶりに会った親戚と戯れる、何だかとても楽しそうだ。そのうちハイテンションになり、歌い出す。そして狭い通路で踊り出す。しかも若い子がおばさんを挑発し、一緒に歌う。おじさんも茶々を入れる。こんな光景は日本にはないだろう。この一体感は何だろうか。ものすごいパワーが朝から炸裂する。

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2時間ほど走ったところで、バスが停まる。お寺にお参りに行く。婚礼の前には一同でガネーシャにお参りする仕来りだという。靴を預け、裸足で石の床を歩いて行く。大勢が祠の前で頭をつけ、祈る。総勢80人だと時間はかなりかかる。若者の中にはお参りしないで戻る者もいる。これは日本と同じだろう。

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バスはエローラへ向かう道を快適に走る。デカン高原の高低が景観となる。途中にLGの大きな工場が見える。パナソニックもあるらしい。日本ではあまり知られていないが、この辺にも工業団地がある。その近くでバスはドライブインへ入った。そこでも親戚が待ち構えていて、新郎を祝福する。実はその時初めて新郎が誰であるか分かるほど、私はこの結婚式の内容を知らなかった。まずもって関係ない者が行ってよいのか、という疑問があったのだが、朝から色々な人とあいさつすると、長兄の古い友人やら、ラトールさんの高校時代からの友人なども参加していた。そういえば昔日本の結婚式も父の友人を招くなど、よくあったことを思い出す。日本の結婚は本当に変わってしまったのだ。

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そこでチャイとスナックを食べる。朝ごはんを食べずに、さっきもバスの中でスナックを食べた。腹が減っていたのでどんどん食べてしまったが、体にはよくなさそうだ。ロードサイドのチャイは美味い、はここでも生きていた。

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 7.アーメダナガール

結婚式場と宿泊施設

実にラトール家を出てから6時間弱、ついに目的地、アーメダナガールへ到着した。街はこじんまりとした田舎。大きな建物の前でバスが停まり下車。ここが結婚式場らしい。中へ入ると既に大勢の人がおり、並べられた椅子に皆が座る。そして歓迎の儀式が始まった。首に飾り物が掛けられる。新郎には祝福の花輪が。そしてなぜかバスで来た全員に石鹸、シャンプー、歯磨きセットなどの詰め合わせが配られる。これは試供品だろうか、面白い。

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今夜はこの会場の上に泊まるらしい。取り敢えず荷物を持って上へあがる。各部屋には4つのベッドが並べられている。百人以上の宿泊者、どのように部屋割りするのかと見ていると、何のことはない早い者勝ち。皆近親者と同室となる。私とA師はラトールさん、そして奥さんの弟と共に3階の部屋に入る。簡易なベッドだが、寝るのには十分。部屋にはトイレもあり、シャワーも付いていた。

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今後の日程は特に説明されない。インドでは自分から積極的に聞かなければ、何も起こらないことが多い。敢えて部屋で休息。A師と雑談し、次に何が起こるか、完全に待ちの状態でいる。

 

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