タイ中部横断の旅2018(13)ピーマイ遺跡にて

ホテルを出るとちょうどバイタクにいさんと目が合う。仕方なく、それに乗ってバスターミナルへ。すごく遠い訳ではなかったが歩くにはやはり微妙な距離だった。今日は郊外のピーマイ遺跡に行ってみることにした。だがバスターミナルで簡単なはずのピーマイの発音が通じずに困る。それでも何とか探し当て、バスに乗り込む。

 

バスは空いていた。ピーマイ遺跡に行くと思われる外国人も乗っており、取り敢えず行き先に間違いはないようだ。1時間ぐらい乗っていただろうか、バスはピーマイに入り、皆が降りたので、私も降りた。すぐそこに遺跡入り口があり、入場料を払って中に入る。さすがにここ数日見てきた遺跡とは規模が違う。この遺跡を紹介する展示室も設置されており、まずはそこを眺める。ピーマイはアンコールワットのモデル、という言葉が飛び込んでくる。この付近の遺跡、アンコールワットに似ているとは思っていたが、むしろあちらより先に出来た可能性もある訳だ。いずれにしても、ここの規模から考えて、副都市的な位置づけだったのだろう。往時のクメール人の版図は凄い。20世紀に外国人によって発見されたとある。

 

外に出て遺跡を回り始める。何と目の前を日本の大学生一行が歩いていく。研修旅行だろうか。女子が多い。彼らは何を学んでいるのだろう。遺跡は確かにアンコールワットの雰囲気を漂わせ、かなりの敷地に広がっていた。多くの観光客はメインの建物付近を見て帰るが、私はむしろ、端っこの方に佇む建物の端を見ていた。細かい彫り物、細工が素晴らしい。天気は曇りでまだよかったが、それでも汗が出てくる。

 

裏門から出られたので、後ろの寺院に行ってみる。そこで突然雨が降り出し、しばし休息となる。大仏の横に犬が寝ており、私の方をチラチラ見ているが、動かない。まさににわか雨、雨の音はすぐに止む。私に休息を促したに違いない。そのお寺のお堂も雨上がりで開いたので、お参りする。

 

それから細い道を歩いていくと、辛うじて保存はされている、ピーマイ遺跡外の遺跡に出会う。普通の人が通行しているが、いつからあるのだろう、と聞きたくなってしまう。ここが裏門かな。その先は川になっている。更に歩いて博物館に入る。大きな池の向こう側まで歩いていくのは大変だ。相当に広い博物館だが、ここを見学する人は稀らしい。スタッフは私が入っていくと、そこの電気を点けてくれ、私が出ていくと消している。扇風機も同じだ。勿論豊富な展示物があるのだが、館内は意外と暑く、早々に退散してしまう。

 

そこから川を渡り、麺屋があったので休みがてら、麺を食べる。ちょうどこの交差点を右に曲がった向こうに、何かあるというので歩いて行ってみた。ところが歩くにはかなり遠い。疲れ果てた頃、その場所は突如現れた。と言ってもタイ語表記しかないので、ここかどうかも分からない。

 

中に入ると屋台が沢山あり、観光客もかなりいた。ここには100年以上前から木が沢山植わっており、その生い茂った木々が密林のように交差して、独特の自然を演出していた。ある種の芸術だ。ここなら日差しも避けられ、涼しい。しばし自然の屋根の下でお休みする。さっきの大学生もここに来ており、女子二人が何やら人生相談をしている。そんな気分になる場所かもしれない。残念ながら場所の名前はよく分からない。英語は1つもない。

 

またとぼとぼと一人、歩いて戻る。ここに歩いてくる人などおらず、さりとてバイタクすらいない。ようやく交差点まで戻り、コラート行きのバスの停留所を探すが見付からない。その辺の人に聞いてみると、流ちょうな英語で答えが返って来た。何とも有り難い。バスもやってきて無事帰還した。

 

一度ホテルで休み、夕方気になるお寺に行ってみた。そこの規模は大きかったが改修中で、ちょっと落ち着かない。更に歩いていくと、まだ明るいが夜市が始まっていた。ここで夕飯を食べようかと思ったが、また雨が降り出す。今度は小雨がしとしと。結局夜市は歩いただけで、その近くにあった日本料理屋に入ってしまう。私は日本料理がどうしても食べたいわけではなかったが、オーナーはきっと日本人だろうと思い入ってみた。そこで定食160バーツを食べて、満足した。たまにはこんなのもよい。お客はタイ人ばかりだった。この辺に日本人は住んでいるのだろうか。

 

 

8月19日(日)
ホテルを移動

翌朝もロビーで朝ご飯を食べ、その後お寺へ出掛ける。バスが通る道に中国語の書かれた寺があったので、そこへ行ってみたが、特に中国洋式ではなかった。その近くにひっそりと仏堂と書かれた中国廟があったが、鍵がかかっており、入れなかった。更にはイスラムのモスクもあるというので、歩いて探してみたが、道に迷い断念。最後に大きなタイ寺院に参拝して、大汗をかいてホテルに戻る。

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