タイ中部横断の旅2018(10)シーサケットで冒険

8月14日(火)
シーサケット縦横無尽

翌朝はホテルの朝食を食べる。ロビーはとても立派なこのホテルだが、泊り客はそれほどいないことが何となく分かる。シーサケットの街には特に見るべきところもないようだ。だがなぜかこのホテルに2泊することにしたので、今日も1日、時間がある。それなら昨日の電車に続き、今日はロットゥで郊外のお寺に行ってみることにしよう。基本的に言葉が出来ないため、分かっている区間以外は、ロットゥには乗らない私だが、偶にはちょっと冒険してみようという気になる。

 

まずはバスターミナルまで歩いていく。15分ぐらいかかる。そこで行先の寺の名前を連呼してみると、誰かが反応し、ロットゥを指さす。事前に調べた番号とも一致したのだが、その終点は何と、ウトムボン・ピサイ。昨日電車で行った駅の名前だ。そうか、その途中に寺があるのか。

 

ロットゥはほぼ客がいないのに出発した。そして駅の横まで来て停まる。そうか分かっていれば、ここで待てばよかったのか。それから線路を渡ったところでも客を拾う。それである程度の人数になり、急激に郊外の道路を飛ばしていく。20分ぐらい行くと、運転手が、ここで降りろ、と指さす。その先には寺が見えた。

 

プラサット・カンペーンノイ。ここも昨日と同様、クメール時代の遺跡が保存されており、寺と一体になっている。これがこの地域の一つの保存形態なのかもしれない。昨日の寺程規模は大きくなく、返って見学しやすい。横に大きな池があり、小さな橋を渡っていくとお堂に辿り着く。ここで風に吹かれながら、仏像を拝んでいるのは何とも心地よい。

 

帰りは来た時と逆向きのロットゥを捕まえる必要があるが、一応それを待つベンチがある。ただ誰もいないのでちょっと心配になる。車はどんどんスピードを上げて走り去る。もしロットゥが来ても、文字は読めないため(英語が書いてあっても動体視力の衰えで)、とにかく来たら停めるしかないのだ。

 

10分後にやってきたロットゥは凄いスピードで飛ばしており、大きく手を振って何とか私を見つけてもらい、かなりのオーバランをしたが、停まってくれた。やはりこんなところで乗る人は殆どいなのだろう。料金も分っており、駅前で停まったところをすかさず降りた。バスターミナルまで行く必要はもうない。

 

宿に帰ってもすることがないので、駅舎に向かう。ここは線路を通行人が自由に渡っており、それに習う。もう電車もバスも乗ったので次はどうする、と考えていると、ガイドブックにあったちょっと変な中国系の寺を思い出した。そこで、駅前にいたバイタクに声を掛けて聞いてみたところ、往復200バーツだというので、すぐに断り、歩き出した。するとバイクが後ろから追いかけてきて、150バーツで行ってくれることになる。

 

その寺まではやはり8㎞ぐらいあった。最初はさっき通った道を進み、途中で別れて、ちょっと複雑な道を進んだ。少し雨の気配がある。濡れるのは嫌だ、どこにあるのかな、とキョロキョロしていると、前に巨大な寺が見えてきた。まるでテーマパークだ。いかにも現代中国ではないか。こんな所にまで中国が入ってきているのだろうか。ワット・プラタット・ルアンローンという名前らしい。

 

まあとにかく1つ1つの建物が大きく、広い。ちょっと見て回るだけでも大変だ。一番大きな建物は4階ぐらいまで登れるようになっており、上まで行くと周囲が一望できる。そしてここの広さ、大きさが更に実感できる。観光客はそこそこいて、やはり普通の寺ではない。更には横に建設中のものがあり、まあ今風に言うインスタ映えを狙ったようなものが続いており、写真好きのタイ人が喜んでいた。

 

1時間以上見学して、待っていてもらったバイクで街に戻る。意外と疲れてしまい、部屋に戻って昼寝する。タイでは日中は休んで朝晩活動するのがよい。今日は晴れてはいなかったが、それでも体力は確実に奪われる。夕方になり、腹が減ると、ノコノコ起きだして、飯を探す。

 

タイで基本的に食事に困ることはないが、さすがに何日もいると、飽きては来る。少し変わったものを食べようかと考えていると、ムーカタの店に出くわした。文字は読めないが数字は99、と書いてあるので、99バーツ食べ放題らしい。見ると学生や女性が食べている。一人で食べている人もいるので、思い切って、一人焼肉ならぬ、一人ムーカタをしてみた。

 

店のシステムはよく分からなかったが、店主は英語が出来たので、教えてもらい、沢山肉や海鮮を取り、どんどん焼いていく。相手がいない一人だと、すごいスピードで焼いて、すごいスピードで食べていくことになる。ムーカタは以前、ラオスの鍋として取り上げたことがあったが、イーサン料理なのだろう。会計してみると、160バーツだった。何と水代が60バーツ、これは一人で来ると割負けする要因だな。

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