タイ中部横断の旅2018(5)意外に快適なスコータイ

3.スコータイ
スコータイの宿

走っている道は全てアジアンハイウエーとの表示がある。一体どれだけのハイウエーがあるというのだ。2時間ぐらいかかってロットゥはタークからスコータイにやって来た。最近はどこでもそうだが、バスターミナルは郊外だ。とは言ってもここはまだ街に近い。それでも歩いて行けそうもなかったので、トゥクトゥクおじさんに100バーツで乗せられて、街へ向かう。宿も決めていなかったので、おじさんが勝手に連れていく。

 

スコータイは過去2度ほど、素通りした経緯がある。この付近で一番の観光地なのだが、観光地らしいところは、ぼられるし、いいことはないと踏んで、通り過ぎたのだ。今まさに、やはり観光地は、と思いながら、過ごしている。しかし結局ガイドブックに載っている宿へ行きたいというと、おじさんはあっさり連れて行ってくれた。明日は250バーツで遺跡まで連れて行くよ、と言いながら帰っていく。その後ろ姿は何となく寂しいが、悪い人ではない。

 

この宿、昔西洋人が開いたと書かれていたが、その人はもういないようで、英語の上手い女性が応対してくれた。バンガロー風の木造の部屋、それほど高くもないので泊まることにしたが、後で考えると机がないので困った。更には部屋の前の屋外テーブルでPCをいじることは出来たが、あまりにも蚊が多くて、作業は出来なかった。部屋は結構暗いので、夜は早く寝る。

 

昼は過ぎていたが、腹が減ったので飯を探しに出る。この宿、川沿いにあり、横には大きな寺がある。大きな道へ出て橋を渡ると本格的な街のようだ。だが食堂は皆閉まっていて、ようやく麺屋を探して食べた。この麺が優しい味でよかった。今日は天気もイマイチであり、宿でゆっくり休むのがよい。

 

夕方雨も降っていなかったので、散歩に出た。宿のすぐ近くには中国系の廟があり、ここも川沿いは華人が押さえていたことが分かる。この付近は現在外国人向け安宿が数軒あったが、どこも似たようなものだった。また腹が減り、道に出るとちょうどクレープの屋台があった。そこのお姉さんの愛想がよかったのでバナナクレープについ手が出る。これ甘いんだよね。

 

それから川を渡り、地元の人が良く行くという廟を訪ねた。確かにきれいで信仰心が沸きそうな場所だった。その後ろに回ると、大きな仏塔がいくつも立っている。そこで掃除していた青年僧が、突然英語で明るく『この街、エンジョイしている?』と聞いてきたのでちょっと驚く。でもこんな会話が異国では楽しい。

 

さっきクレープを食べてしまったので、夕飯は要らない。と思いながらも、串焼きを3本ほど買い、歩きながら食べてしまう。何だか最近お腹が妙に減るのだ。宿に帰る道で、車が立ち往生している。何と立ちはだかっていたのは、大きな野ブタ!怖そうだったので、襲われないように、端を歩いて退散。

 

8月8日(水)
スコータイ遺跡へ

翌朝は早めに起きたが、曇りだった。朝ご飯は宿のトーストとコーヒーで済ませる。宿の女性からスコータイ遺跡に行くには、大通りからソンテウに乗れば30バーツだと聞き、行ってみると、ちょうどその車がやってきて乗り込む。白人も何人か乗るが、満員にはならない。30分ぐらい揺られていくと、以前も通り過ぎた遺跡の入り口が見えてくる。

 

ソンテウを降りると正面に貸自転車屋があった。遺跡は広いので自転車で回るのがよいと聞いており、早々に借りに行く。何と僅か30バーツで1日乗り放題。しかも自転車返却を保証するための証明(パスポートなどを預ける)も不要という寛大なシステムに驚く。観光地と言っても、こんなところは素晴らしい。

 

自転車は快適に飛ばしていく。地図もくれたので、一番遠くの遺跡から回ることにしたのだが、3㎞ぐらい離れており、整備はあまりされておらず、しかもかなりの階段を登らなければ仏塔に辿り着かない。初期の寺院は丘の上に作られていたのだろうか。サンダルで来てしまったこともあり、途中で断念。

 

舗装された道をスイスイ行くと、メインの遺跡に入れる。チケットは最初に買ったもので3か所共有、1日使えるらしい(実は1か所100バーツ)。ワット・マハタートなど大型の遺跡は見る者を圧倒する。1200年代から1300年代にこれだけの施設が作られたということは、スコータイ王朝の強大さが見て取れる。この辺は観光客が多い。

 

日差しも強くなり、疲れも出てきたので、入り口横にある博物館に入って、この辺の歴史を確かめてみた。入場料150バーツ(外国人)はちょっと高いような気もするが、それなりの広さがあり、勉強にはなった。何より涼しい空間で休めてよい。さすがに自転車に何時間も乗ることはないので、疲労感が凄い。

 

それでも折角なのでと、東の方にも向かう。雄大な建物と仏像。どこまでも伸びていく感じが凄い。ただもう体力の限界に達したので、メイン遺跡を通りながら、遺跡とお別れする。さすがに腹も減ったので、観光客向けではない、裏にある食堂でまた串焼きを頬張る。これは幸せだ。

 

自転車を返却し、また30バーツのソンテウに乗って帰還する。なんて安い観光地巡りだろうか。これならまた来ようかと思う。午後は宿でゆっくり休養し、夕方また出掛ける。大きな大仏のある寺院をお参りし、その後屋台でカオマンガイの夕飯にありつく。

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