インドでアユルベーダを2017(11)蚊との闘いにGood Knight

11時頃、初めての脊髄マッサージを受ける。骨に沿ってマッサージしてもらうだけだが、何とも気持ちがよかった。だがその後ちょっと腹痛を起こす。やはり急に食べ過ぎたのだろうか。午後1時頃には腹痛も収まり、昼食。地元でとれた季節の野菜を多く食べようにと言われる。日本では今どんな野菜のシーズンかと聞かれても、私などはすぐに答えられない。野菜や果物はどのシーズンでもあるのが今の日本だ。いつでも好きなものを食べるのは一見合理的のように見えて、実は不合理なのかもしれない。

 

またサラダなど生野菜を取るのも消化には良くないという。確かに生は消化に時間が掛かりそうな気はする。確かに中国人は、以前は長い間生野菜も刺身も食べなかった。日本人がサラダというものを食べ始めたのはいつからだろうか。これは我々の生活習慣ではなく、西洋から入った物ではないのだろうか。

 

温野菜を取る、煮物を食べるのが消化上も好ましいと思われる。西洋人と我々はアルコールなどもそうだが、消化の体質も違うはずだ。日本人は既に食生活の変化で何らかの体調不良を起こしているのではないだろうか。また急に生ものを食べ始めた中国人にも、将来何らかの病が襲ってくる可能性はある。

 

3時頃から目のマッサージが行われた。何だか気持ちよくなり眠ってしまう。終わっても何となく体がだるく、気が付くとベッドにごろり。そのまま熟睡してしまい、気が付くと3時間も寝てしまっていた。疲れていたのだろうか。起き上がってもまだ目がかすんでいる。シャワーを浴びて夕食へ。フルーツが置いてあった。バナナ、オレンジ、イチジク、こういうものがなんとも嬉しい。

 

何度が寝ようと試みたが、3時間も昼寝したのでは簡単には眠れない。更には大量の蚊に襲われ、その羽音が耳に響いて益々眠れない。久しぶりに地獄のような夜を過ごした。これも日頃の行いだろうか。結局明け方までウトウトした状態が続き、明るくなってから少し眠れただけだった。

 

225日(土)
クリニック9日目

 

8時にベッドから出た。正直睡眠不足で頭が痛い。トーストとオムレツを食べたが消化できるか自信がなかった。体がこんな状況の時は消化に合わせた食べ物を取るべきだとよくわかった。日本の学校教育などは残さずに食べることばかりだったが、実に違和感があることが、今ではよくわかる。

 

消化を少しでも助けようと、3日ぶりに散歩に出た。フラフラしながら、ゆっくり歩いて行く。車の走る通りまで出て、更には川のところ、橋まで行ってみる。明るい日の光を浴び、少し生き返ったような気分になるが、何とも眩しい。寝不足で足元がおぼつかない状態であり、すぐに引き返す。

 

部屋に戻るとスタッフの一人が珍しくやってきていきなり『グッドナイト』と言って何かを渡し、去っていく。あれ、彼女、英語が全く分からないのかな、朝なのにグッドナイト、などと思って渡された物を見てびっくり。それは電気蚊取り器の詰め替え用液体だったのだが、何とその名称が『Good Knight』であり、『Good Night』ではなかったのだ。これには笑ってしまったが、実はその夜、これを点けて寝ると、何とあんなに来た蚊が一匹も来なかった。さすがは救世主、白馬の騎士!

 

先生と昨日の続きを話す。肝機能向上には、発酵食品は良くないとのことだったが、例えばパンなどはどうなのか。『インド人は基本的に焼いていないパンは食べない。一番良いのはトーストしたパンの焦げかすだ。ギーを交ぜて食べるのがよい。因みにインドでも北の方では、パンのように発酵させたナンを食べるが、中南部は発酵させないチャパティを食べる』と説明された。

 

実は私はこんがり焼いたトーストが好きで、体調が悪い時も、トーストを食べていることが多い。焦げかすはがんになると言っている人もいるが、適量であれば、良いと体が感じていたので、この話は面白かった。南インドではドーシャなど、発酵食品が多くあり、インド人が発酵食品を嫌っている訳ではない、ともいうが、相変わらず発酵食品の定義や概念の開きは大きいと感じる。

 

また今やバラモン階層の家庭でも、全体の70%以上は鶏肉を食べているらしい。これは1970年代以降の現象だというが、ベジタリアン主流だと思い込んでいたインドも相当に変化している。若者はケンタッキーでフライドチキンを食べ、コーラを飲むのが常態化している。因みに日本ではインド料理の飲み物と言えばラッシーを思い描くが、あれもある意味で腐りかけの飲み物、インドで飲むと中る確率が高いらしい。私は元々味的にダメなので飲まないのだが、インドではラッシーは避けた方がよいかもしれない。

 

12時頃になり、ヨゲーシュがやって来たのでビックリ。今日は土曜日だし、休みかと思って油断していたら、ポータリーマッサージというのが始まった。薬草を布でくるんで、オイルに浸して煮ている。温まると、それを体の上に乗せ、前後左右に動かしてマッサージする。ちょっと熱いぐらいで気持ちはよいのだが、何に効くのだろうか。冷えの防止などだろうか。

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