カンボジア・タイ 国境の旅2016(2)バンコックの一日

726日(火)
バンコックの一日

翌朝はいつものようにYさんと朝のアメリカンコーヒーを飲み、それから馴染みのおばちゃんのところへ行き、コムヤーンを食べる。これがなぜか美味い!私だけでなく、食べた人間は殆どが病みつきになる。だがおばちゃんはなぜか機嫌が悪く、ぷいと向こうに行ってしまった。もう一人のおばちゃんが後を取り仕切る。言葉は全く通じないが、私のしたいことは皆わかっている。店などない。そこにあるテーブルを使い、椅子を探して座り、カオニャオをもらって、一緒に食べるだけ。150円払えば腹一杯で幸せな気分が訪れる。

 

部屋に戻ってダラダラしていると、昼前になり、NHKのお昼のニュース、そして朝の連ドラの再放送を見ると、もうランチに行く時間になってくる。今日はここをチェックアウトするのだが、昼ご飯後でよいというので、Yさんたちとランチに出る。今日は久しぶりの鴨肉麺を食す。ここのおばさんたちも相変わらず元気な様子。初めて行った5年前から時間が止まっているようだ。その後またアメリカンを飲んでいると、時間はすぐに過ぎていく。

ホテルをチェックアウトして、タクシーを呼んでもらう。明日の早朝、カンボジア国境に向かうため、Tさんから指示のあったオンヌットの宿に移った。スクンビット通り沿いにあったが、車からは見過ごしてしまい、歩いて何とかたどり着く。フロントの女性はにこにこと愛想がよい。Tさんの定宿だけあって名前を出すとさらに笑顔になる。部屋はツイン、実はシングルの部屋があるのだが、ネットで予約する場合、ツイン以上の部屋しか取れないらしい。1800b。シングルなら600bなので、次回は直接電話して予約してね、と言われる。

 

Tさんにチェックインした旨をFBで告げると、『今日高校生二人と引率の大人一人がそこに泊まるから、明日一緒に来て』と連絡がある。Tさんの村には日本から高校生までが来るのかと感心する。だが、フロントでいくら聞いても、そのような日本人の予約はないという。まあ直接来るのかと思い、宿を出て、まずは明日バスに乗る場所を確認する。BTSの駅の前に大きなスーパー、テスコがあるのだが、そこの駐車場から乗るというのでちょっと驚く。勿論この時間に行ってもバスがいる訳でもなく、なんとも腑に落ちないが、まあ指示通りにしよう。

 

それからBTSに乗り、プロンポンへ。相変わらず車内が寒い。かなり混んでおり、乗り込んでからスマホをいじっているうちに、何と駅を乗り過ごし、アソークまで行ってしまう。慌てて戻り、何とか約束の時間に待ち合わせの場所に着いた。駅構内にHISのショップがあったが、貼り出されている広告は日本行きばかり。それなりに高い料金だが、今年はタイ人が日本に100万人訪れると言われており、その勢いは十分に感じられる。

 

今日はバンコック茶会の主催者Mさんと会うことにしていた。もう一人も参加され、三人でお茶を飲む。場所はオーガニック野菜を売り物にするレストラン。日本人がタイで有機栽培の農業を始め、そのアンテナショップとして開いたお店。1階では作られた野菜などを直接買うことができる。日本人だけでなく、欧米人にも人気、そして最近は意識の高いタイ人も来店している。タイで日本人が農業することは色々な意味で充分な可能性を感じる。もっと多くの人がチャレンジすればよいなと思う。そしてその対象顧客は日本ではなく、地元に住む人々。これからそういう時代だ。

 

昨年バンコックを離れてから開けていないバンコック茶会。メンバーも続々帰国しており、再開は難しいかもしれない。やはりバンコックでも日本人は減少傾向にあるらしい。これもまた経済の影響が大きいようだ。バンコックは恐らく世界一日本人が住んでいる都市だと思うが、駐在員もリタイア組も、タイ経済の低迷、爆弾事件などテロの再発などに苦しんでいるようだ。まあ、お茶の香りのしないバンコックで中国茶などの会を開くこと自体、かなり無理があったかもしれない。

 

帰りにオンヌットのテスコ内にあるフードコートでカオマンガイを食べた。ここには何度も来て食べた記憶がある。50bあれば、蒸した鶏と揚げた鳥の両方が入って、お腹いっぱい食べられる。やはりバンコックの物価は上がったと言ってもまだまだ安い。一時の円安も少し戻ってきたので、円換算すると安く感じられる。拠点をそろそろ海外に設ける必要性がある。

 

外に出てみると夕日がとてもきれいだった。多くのタイ人がスマホで写真に収めている。宿に帰ったが、やはり日本人は来なかった。結局はTさんの記録が一日間違っており、明日は一人で向かうことになる。午前4時半にはバス乗り場へ行かなければならないが、そんなに早くに行く必要があるのだろうか、などと考えているうちに、珍しく眠れぬ夜を過ごす。

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