バンコックの茶商を訪ねて2018(9)なぜかホーチミンで半日

10月23日(火)
ホーチミンへ

翌日は朝早く起きて、チェックアウトの準備をした。一応Yさんとのコーヒータイムは確保したが、すぐにスワナンプーム空港に向けてタクシーに乗り込んだ。ベトナム航空のバンコック往復、行きはハノイ経由だったが、帰りはホーチミン経由にしてみた。そしてホーチミンを出るのは深夜便として、半日滞在を画策した。

 

空港には早く着き、出国審査も順調で時間があったので、パンなどを食べながらネットして過ごした。飛行機は相変わらず混んでおらず、簡単な機内食も出てきて、快適な空の旅となった。

 

ホーチミンの空港にはほぼ定刻にランディングした。入国審査は係員によって『ノービザなら帰りのチケットを提示せよ』と指示されることがあるが、私はチケットではなく?すでにバンコックで発券された成田行きのボーディンパスを見せたので、先方がちょっと呆然となった。こういう乗客はいないのだろうか。

 

わずか半日滞在にシムカードを買うかどうかも悩んだが、やはり地図機能などが必要なので、一番安いものを購入して装着した。今や街中でスマホなしの移動は考えられない。完全にからめとられた感あり。昔は地図やガイドブックを持って歩いたものだが、今や格好悪い。

 

空港を出ると端の方にバスが停車していた。ホーチミン市内行きのバスに乗り込むと、何と料金は5000ドン。タクシーなら15万ドンぐらいだからこれは安い。車掌の男性が『どこへ行きたいか』と聞いてきたので、早々スマホでホテル名を出すと親切に教えてくれた。荷物はリュックサック1つだけで、大きな荷物は成田までピックアップ不要というのは非常に気楽でよい。

 

市内までは小1時間かかったが、それほどの渋滞もなかった。乗客の乗り降りは結構あり。ベンダイン市場あたりで降りようかと思っていたが、ちょうど改修工事中だった。車掌もこの一つ先で降りろ、と指示してくれ、無事に到着した。実は待ち合わせていたホテルも改修中であった。ホーチミンは今、改修ブームなのだろうか。

 

ホーチミンに来るといつも会うKさんと待ち合わせて、スタバに行った。このスタバはベトナム一号店だったと思う。今や若者で賑わい、席の確保が難しい。ドリンクは決して安くはなく、丸亀製麺のうどんより遥かに高い。それでもこれだけの人がいるというのはやはり、ベトナム経済、特に中間層の所得の伸びが感じられる。

 

Kさんからはベトナムの現状について、様々な情報をもらう。これは一般報道などで語られる物とはかなり違っており、実に参考になる。ベトナムの一般庶民はどう考え、どんな行動をしているのか、ということは、ベトナム人と一緒に生活している人にしかわからない。Kさんの話は大いに参考にさせてもらっている。

 

あっという間に2時間ほど話し込んでしまう。スタバを出ようとすると、何と突如大雨が降り出して、身動きが取れなくなる。足止めを食らえば、また話を聞く。ホーチミンの日系企業の動きや地下鉄工事の現状など、話はどんどん具体的になっていき、面白くなってきた。ちょうどその時、夕飯の約束をしていた台湾人から連絡が入り、そちらへ向かうことになる。

 

張さんとは、1年前にこの地に来た時に知り合った。その後有難いことにFBなどでコメントを何度も寄せてくれ、私の活動に大いに関心を示してくれており、折角なので、夕飯を一緒に食べることになっていた。スタバからすぐ近くの焼肉屋を予約してくれ、そこへ向かおうとしたが、先ほどのスコールで道は水浸しで歩き難い。こういうインフラはこれから修繕していくことになるのだろうか。

 

焼肉屋では既に張さんが肉を注文して、沢山運ばれてきていた。彼はホーチミン台湾人学校に勤めているが、学校が終わると駆け付けてくれたに違いない。なんとも嬉しい再会となる。彼も茶の歴史を勉強していたことがあり、話題は自然とそちらに向かう。私の活動状況はFBでほぼ見ているようで、質問は『あそこへ行っただろう?どうだった、何が見付かったか』と言う感じだった。こういう会話は非常に楽しい。

 

ベトナム茶の歴史は相変わらず、なかなか手掛かりが得られない。何とかこじ開けるルートを見つけたい、というと、ホーチミンには老舗茶荘はない、という。特に華人系はベトナム戦争時に移民してしまい、歴史は分からないようだ。ベンダイン市場付近に古そうな茶荘が1つあったから見に行こうと言われ、彼のバイクの後ろに乗って向かったが、既に廃業?しており、店はなかった。

 

張さんと別れて、空港行バス乗り場へ向かう。タクシーでもよかったが、昼間のバスの安さに惹かれてしまっていた。大きなバス停でバスを待っていたが、乗り場が違うと言われる。バスがなかなか来ないのでちょっと心配になったが、ようやくやってきたので乗り込む。若い女性車掌に5000ドンを渡すと『2万ドンだよ』と言われ驚く。何とバスは2種類あるようだ。ルートが違うらしいが、所要時間はほぼ同じで料金4倍は解せない。が、仕方がない。

 

空港に着いてもチェックインの必要もなく、出国審査と税関検査には時間が掛かったが、その後はスムーズに搭乗した。夜中の空港は少し涼しく、快適だった。機内ではあまり寝られないうちに成田に着いてしまう。フライト時間5時間ちょっとというのはやはり中途半端だったが仕方がない。家で昼から寝てしまう。

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