タイ巡礼、そして茶旅2017(21)ヤワラ―をふらつくも

8月2日(水)
空港へ行くまで

やはり少し長くバスに乗り過ぎたのかもしれない。首のあたりに疲れがたまり、少し頭が重い。そんな朝を迎えた。8時頃何とか起き上がると、ちょうど電話が鳴る。Yさんが階下に到着した合図だ。いつものようにタイ情勢や旅行業界の様子などを聞いて、情報収集に努める。

 

その後いつものように宿の向かいにコムヤーンを食べに行く。これはもうここに泊まったらマストアイテムになっている。おばさんも特に愛想よくしてくれるわけでもないが、一応席は空けてくれ、そこで食べさせてはくれる。今や半年に1度ぐらいしか来ない客となり、常連客からは外されてしまっている。しかしコムヤーンとカオニャオで45バーツの幸せ。何とも有り難い。

 

午前中は今晩の夜行に備えて、完全休養として、部屋で過す。この宿ではNHKが見られるのだが、何とお昼のニュースの後の番組、ひるブラというのを見ていたら、先日行った富山県朝日町が登場、しかも我々が世話になったKさんが何と生出演していたので本当に驚いた。バンコックでこれが見られるとは、かなり奇跡的なことだろう。すぐにFBで伝えると先方も『まさか海外まで自分の映像が流れていたことに驚いた』とのことだった。NHK、恐るべし。

 

昼になると下へ降りていき、Yさんたちとランチを取るのも恒例となっている。Yさんのところのタイ人スタッフが、ちゃんと席を確保して、メニューを選んでくれるので何とも安心できる。3-4人で食べて一人60バーツ程度と激安、激ウマなのがよい。その後、Yさんのオフィスにコーヒーを持ち込んで飲むのだが、その値段が55バーツだから、物の価値が分からなくなる。

 

部屋をチェックアウトして荷物を預け、出掛ける。今日はヤワラ―に昔の茶廠の痕跡を探しに行くことにした。冷房の効いた4番バスに乗れば一本で行けるのは知っていたが、何と乗り場が変わっているので、ちょっと驚く。何しろ言葉ができないのだから、こういうのは意外と困る。何とか乗り込んでチャイナタウン、ヤワラ―へ向かった。

 

ヤワラ―には何度も来ているのだが、どうも苦手だ。何しろ潮州系、客家系の街で普通話も通じにくいし、商売優先で話も聞きにくいのだ。だが今回もIさんからの無理強いがあり、重い腰を上げた。数十年前にバンコックにあった茶工場、茶商について知りたいというのだが、電話番号簿でも引けばという、そんな簡単な話ではなかった。

 

取り敢えず目に付いたお茶屋に入り、おばさんに『こんな名前のお茶屋が昔あったのを知らないか』と聞いてみるも首を振るばかり。その次の店も同じで、仕方なく、現在のヤワラ―で最大級のお店、三馬印へ行ってみた。だが何とここでも普通話すら通じない。何とか英語で対応してもらったが、何もヒントは出て来なかった。

 

更にふらふら歩いて見たが、どうにもならない。中国語よりむしろタイ語ができる人と一緒に歩かないと何もできないと知る。最後の店先にちょっと変わった名前を発見!『台湾南港茶』とは何ぞや。思わずこれを購入して、店のおばさんに聞いてみると『ああ、それは台湾のお茶じゃないよ』と軽くいなされてしまう。『じゃあ、なんで台湾って付いてんの』と聞いても、もう答えは返ってこなかった。

 

またバスに乗り、途中で地下鉄に乗り換えて、何とか宿に辿り着く。かなり暑くて疲れたので、宿のマッサージで時間を調整しようと考えたのだが、何と先客があり、『明日来てね』とつれない返事。私に明日はないのだ、と言いたいが、そのタイ語が分からない。それなら近所で探そうと、ウロウロし始めるが、なかなか見つからない。

 

ようやくかなり離れた場所で1軒、発見して中に入る。お客はいなかったので、すぐに足を揉んでもらう。『あっちが混んでいたの?』と聞かれ、ちょっと変だなと思っていると、何と斜向かいに日本人がマッサージ屋を開いたというのだ。私もそこを訪ねた客だと思ったらしい。次回はそちらへ行ってみようか。

 

少し早かったが空港へ向かった。地下鉄も結構混んでいたが、乗り換えたエアポートリンクは激混みだった。ちょうど退勤時間と重なり、空港へ向かう人、家に帰る人で長蛇の列となっていた。2台、乗れずに見送るという恐ろしい状況。本当に早めに出てきてよかった。ようやく乗れた3台目も超満員で身動きできず。途中で人がおり、何とか座れて助かった。空港では夕飯を食い、ネットをやって、ダラダラ過ごす。

 

夜10時のフライトはちょっと遅れてテイクオフした。何となく寝付けずに朝を迎えた。6時前の朝日はきれいだった。定刻にランディングして、家路を急ぐ。明日の夜からは世界陸上テレビ観戦のため、ロンドン時間で過すことになっている。時差ボケ解消が急務だった。もうこの旅を振り返る余裕はない。

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