鉈先生と行く雲南ラオス茨の道2016(12)水掛け祭りの西双版納

 8. 西双版納
版納郊外に泊まる

それから3時間ほど、山道を行く。1か所、朝のように事故かと思われるところがあったが、何とか通過することができた。山道は本当に怖い。もし道が塞がれてしまえば、いつ復旧するかわからない。他に道がなければお手上げとなる。10年前は易武と版納は車で5時間近く走った記憶があるので、だいぶん近く、いや速くなったようだが、ルートは変わっていないように思える。

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版納市内は渋滞があった。平日の夕方だからというより、水かけ祭りの式典などがあったらしい。15日の本番には花火なども上がるのですごい人になるという。ただ規制により、水を掛けられるのは15日の1日のみということで、助かった。勿論版納の宿はどこも満員となっている。では我々はどこに泊まるのか。王さんは知り合いを当たり、宿を確保してくれたが、それがどこにあるのかわからない。

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我々は版納市内の渋滞を抜け、建設中のマンションを横目に見る。未だにマンション建設が盛んに行われているところに危うさは感じられるが、すでにバブルは崩壊しているのだろうか。気が付くと市内を通り抜けてしまった。一体どこへ向かうのだろうか。市内から10㎞近く離れた、飛行場の向こう側まで行く。ここに何があるのだろうかと心配になった頃、レストランが見えてきた。ここが今日の夕飯の場所だった。道路沿いだが、池があり、魚が飼われている。新鮮な魚を食べさせる店のようだ。スタッフが池に入り、魚を網で捕まえている。

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魚のスープは美味かった。他の料理も予想以上の美味。こんなところになんでうまい店があり、彼らはそれを知っているのだろうか。やはりここのオーナーは知り合いであり、オーナー自らが料理をしているので、味が保証されている。しかし毎日毎日、どう見ても食べ過ぎだ。昆明ではセーブしなければ。

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一緒に食事をしたのは、西双版納に住む茶荘の夫婦。昨日の晩からずっと一緒に行動していた。ご主人は以前会社を経営しており、日本企業との付き合いもあったと聞く。東京や大阪へも行ったことがあり、日本の商慣習なども理解していた。最近日本へ行く中国人が激増している事実にも『中国に飽き足らない中国人が増えており、これだけ安くて品質の良いものがある国へ簡単に行ける時代だ。行くのは当然だ』と言っていた。

 

食事が終わり、宿へ案内される。ここは版納市の隣町である。そこで誰かを待っていた。ようやく一人の女性を乗せ、我々が向かったところは、どう見ても農村地帯。暗くてよく見えないが、畑が広がっていた。その先に集落があり、何とそこに宿があった。商務酒店と書かれてはいたが、これは地元の人の親戚などが来た時に使う宿なのだろう。ビジネスマンが来るとはとても思われない。フロントでチェックインを済ませ、部屋へ行くと意外と広い。これでこの時期、1泊180元なのは、やはりロケーションがよくないからだろう。ネットも1階でしか繋がらなかった。

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まあ取り敢えず、水かけ祭りの影響もなく、泊まれるだけでも有り難いと思う。王さんは別の知り合いも泊めているらしく、しばらく階下で話し込んでいた。この時期は実は皆さん、忙しかったはずであり、6日間も付き合ってくれて感謝の言葉もない。これも鉈先生との長年の関係のなせる業だろう。シャワーを浴びてゆっくりと寝入る。

 

4月14日(木)
空港へ

翌朝はゆっくり起き上がる。もう車に乗る必要もないと思うと、気持ちが軽かった。部屋の窓には鉄格子が嵌っていたが、そこから日が登るのが見えた。こんな朝も珍しい。この宿の周囲を見渡してみると、なんとも言えない味がある民家が並んでいた。ここは昔ながらのタイ族の村なのだろうか。もう少しゆっくりとこの辺を散策したかったが、もう王さんのお迎えが来てしまった。

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今日はついに版納を離れ、昆明へ向かう。昨日昆明行きのフライトを王さんに頼み、旅行会社が苦労して発券してくれた(外国人向けチケットを発見したことがなく、ローマ字で打ち込むなど、勝手が違っていたようだ)。ハイシーズンということでなかなか安いチケットがなかったが、朝の便、そして首都空港という聞きなれない航空会社で何とか750元で収めた。決して安くはないが、仕方がない。

 

宿から空港までは10分ぐらいだった。あっという間に盟友王さんともお別れだった。空港に入ると、チェックインカウンターは長蛇の列。何とかチェックインして、厳しい荷物検査もクリアーして、搭乗口へ。その途中にはプーアール茶を売る店もあり、同慶号などの老舗ブランドも見られた。

 

飛行機は満員の乗客を乗せて、飛び立った。首都航空、聞いたことはあったが、確か乗ったのは北京-包頭線かな。航空会社の統合再編で、こんな所にも飛んでいるのか。勿論何の問題もなく、昆明空港に到着。時間はまだ朝の11時だった。ただタラップを降りると、ターミナルへ向かうバスが1台しか着ておらず、乗客全員をそこへ押し込もうとして、かなりの時間を使ってしまう。そして最終的に乗り切れずに発車。積み残された乗客はどうなったのだろうか。昆明空港は中国第4のハブ空港にすると言われているが、ハード面はともかく、ソフト面の対応はかなり杜撰だと言わざるを得ない。これは航空会社の節約術によるものかもしれないが、効率の悪さが目立っていた。

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