茶の源流を訪ねるベトナム茶旅2015(3)ディエンビエンフー

10月26日(月)

ゆったりとした朝

翌朝は7時半に朝食ということだったが、食堂に行ってみると、既に食べ終わっている組、これから食べる組など、思い思いの対応となっていた。やはり全体的に朝が早いようだ。食事はビュッフェになっており、誰かがフォーが美味いといえばフォーを取り、フランスパンがといえば、それも取り、卵も食べ、といつの間に大盛りになってしまう。貧乏人のサガか。まあ今日は昼ご飯にあり付けるかどうか分からないので、沢山食べていくのは悪くない。

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それから部屋でゆっくりして、9時半にホテルをチェックアウトして、空港へ向かう。昼のフライトで、あのディエンビエンフーに向かうことになっている。それにしても今日も移動日。昨日と合わせて移動日だけで2日という旅をこれまでしたことはないような気がする。

 

空港までは昨日同様40分で到着した。ベトナム航空の国内線カウンターはひっそりしており、チェックインする人も殆どいない。最近はベトナムでも格安航空会社が台頭してきており、客を奪われているのかもしれない。それでもこのハノイ‐ディエンビエンフー路線だけは、ベトナム航空しか飛んでいないので、やむを得ず、これに乗るしかない。ドル箱路線?

 

3.ディエンビエンフー

小型機で

ディエンビエンフー行きの飛行機はATR72という小型機だった。そんなに乗客はいないだろうと思っていると、欧米人の観光客が何人もいた。フランス人かもしれない。彼らにとって、ベトナムと戦いの鍵を握ったこの地にはどんな意味合いがあるのだろうか。いや、そんなことを考えている人間はここへやってこないかもしれない。みな楽しそうに乗り込んでいる。

 

若い団体さんがいた。ハノイのインターナショナルスクールの生徒たちだった。インターだけあって、国籍はバラバラ。顔つきもバラバラ。共通言語として英語を話している。その中には日本人の子も何人かいた。我々が日本語で話し掛けると、ちょっと驚いた様子だったが、はきはき答えてくれた。企業の進出に合わせて、ベトナムの住む日本人は増えている。隣の子にも話し掛けたが、彼女は韓国人で日本語は分からなかった。韓国人はもっと多い。

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フライトはほぼ満員で出発。機内では水とお絞りが出るだけの例のサービス。そして風景を愛でる間もなく、ちょっと目をつぶっていると、1時間で到着してしまった。ディエンビエンフーの空港はこじんまりしており、タラップを降りるとそこにターミナルビルがあった。写真を撮っていると、係員に制止された。ここは未だに軍事拠点なのか。社会主義の名残か。

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昼飯と茶

何だか南国に来た、というイメージだったが、それほど暑いわけでもない。ランクルが2台やってきた。1台の運転手は前回の旅にも同行したとのことで、M先生たちとは既に顔なじみ、明るい男だった。英語はできないが、笑顔で迎えてくれた。まずは腹ごしらえと、空港近くのレストランに入る。ソーセージが美味い。自家製だ。このあたり、既に山の生活の匂いがある。

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ガイドと運転手は早々食事を終え、ソファーで茶を飲み始める。ベトナムでは、基本的に、食事をする場所と茶を飲む場所は別になっている。古くからの習慣らしいが何故なのだろうか。茶に関心のある我々も、そこへ行き、お茶を飲んでみる。ポットに茶葉を入れ、お湯を差し、1日中飲んでいるお茶。当然かもしれないが、とても渋い。どんな茶葉でこの茶ができているのか、と聞くと、レストランのスタッフが奥から葉っぱを持ってきた。かなり大ぶりで、結構硬い茶葉。あまり見たことがない種類のようだ。

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フランス軍司令部

食後、車に乗り込む。前回もディエンビエンフーを来ているM先生たちは、早く目的地に行きたかったようだが、初めての我々は、少しでも街を見いと思っていた。特にベトナム独立を決定づけた戦いに関連するところはぜひ見学したい。その思いを汲んでくれ、ちょっと観光。

 

車は郊外に向かっていく。そこには戦争当時、フランス軍の司令部だったところがあった。囲いに覆われて中に入ることは出来なかったが、地下司令部のようで、地下に繋がる通路が見えた。この戦いが実際にどのように行われたのか、知識を持ち合わせない私にはよく分からなかったが、アメリカと戦ったベトナム戦争とはかなり様子が違っているように感じられた

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そのすぐ先には戦車が飾られていた。よく考えてみると、何故ここで戦闘が行われたのだろうか。この地にはどのような軍事的な価値があったのだろうか。飛行機でハノイから飛んでくると、イマイチぴんとこないが、当然それだけの意味はあるのだろう。更に知りたいと思ったが、車はそれ以上停まることはなかった。

 

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