ミャンマー紀行2004(11)メイミョー 茶工場発見

(4)朝の散歩   8月10日(火)

翌朝は6時半に散歩の約束をしていたが、もう少しで寝過ごしてしまう所だった。ミャンマーでは何故か良く眠れる。ストレスが無いのだろうか?涼しいからかもしれない。中国茶を飲まないことも影響しているようだ。好きなお茶を飲むことすらストレスになるのである。

 

朝の散歩は素晴らしい。高原の爽やかさ。軽井沢を歩いている感じ。昨日は暗くてよく見えなかった各家もはっきり見え、写真に収める。大きな庭のあるホテルでは庭先にテーブルが出ており、朝食が取れる。次回はあそこで食事がしてみたい。そんな贅沢が許される雰囲気がそこにある。

ミャンマー 073m

ミャンマー 076m

 

TTMが言う。『昔はよくハイキングに行きましたが、SS達は可哀想に行くことが出来ません』。先日話があった大学生の分散化の影響で大学はサークル活動なども自粛しているという。昔娯楽の少ない学生の為に大学が援助してハイキングが計画されていた。うーん、そうか、だからSSは歩くのが遅いのか?などと話を茶化している場合ではない。朝の爽快な中でまたミャンマーの現状に触れる。

 

ホテルに戻る途中、TTMがシャン州の揚げ豆腐を買ってくれた。これは前回ビンダヤの市場で食べて以来、私の好物になっている。朝からやはり美味い。もう朝食は要らない。しかしホテルに戻るとパンにコーヒー、目玉焼きが出る。パンにはストロベリージャムをつける。イチゴはここの名物である。コーヒーもミャンマーで一番と評判、みな地元で取れるものだ。

 

私の実家は栃木にある。栃木はイチゴの産地であり、子供の頃に何度か親戚のビニールハウスに行き、イチゴを取ったことがある。太陽が東から昇る頃、草に付いているイチゴを手で摘んでちょっと泥を払い、口に入れる。何ともいえない美味しさである。これを食べてしまうと売っているイチゴは食べられない。メイミョーではどうやってイチゴを作っているのだろうか?

 

摘んできたイチゴを親父が苦心してジャムにしていた姿が妙に懐かしい。こんなことを思い出すのもミャンマーだからだろうか?隣で食事をしている大集団がいる。Tシャツにタバコの宣伝が書かれている。どうやらタバコ会社の研修らしく、なぜか若い女性が多い。しかしこの健康的なミャンマーでタバコとは。でも発展途上国では少し発展すると男は皆タバコを吸う。中国で十数年前に何か頼み事をするときには、必ずタバコを差し出したのを思い出す。ミャンマーも発展過程に入るのだろうか?それは人々を幸せにするのだろうか?

 

朝食後部屋に戻る時、パジャマ姿で携帯電話を使っている少女を見掛ける。ミャンマーではかなり違和感のある格好だが、ここでは何となく馴染む。きっとお金持ちの娘が療養にでも来ているのだろう。しかし生意気そうなその様子はやはりミャンマーには馴染まないか?

 

(5)茶農家

TTMが行きましょう、と言う。何処へ行くのか?茶園を見に行くという。車で街中を抜けて一軒の家の前で停まる。比較的大きな家で、庭には農園があり、小作人が耕している。家には奥さんがおり、突然TTMは彼女と仕事の話を始めてしまう。何だか分からないが、SSと外を見学して時間をつぶすことになる。奥さんは繊維関係の仕事をしているようだが、どんなビジネスの話だろうか。

ミャンマー 077m

 

その後学校に子供を送っていったご主人のウタンジー氏が戻る。弁護士だと言う。因みにミャンマーでは弁護士はかなり儲かる商売のようで、彼は庭で小作を使い、携帯電話を持ち、自家用車を運転する。実に人が良さそうな感じだが、かなりのやり手なのかもしれない。彼と一緒に車に乗る。少し走ると又停まり、建物の中から一人の青年を連れ出し車に乗せる。何なんだ??

 

なぜか軍の施設を通り抜け、郊外に出ると山道に入る。段々景色がそれらしくなってくるのは嬉しい。雨の影響でかなりぬかるんだ道を登るとそこに建物が現れる。中に入ると正に製茶の最中である。釜で炒っている者あり、蒸している者あり。そこには素朴な製茶があった。

ミャンマー 083m

 

製造方法を聞こうとTTMに通訳を頼むが、話が良く分からない。その内その青年、ノノが中国系で北京語が話せることが分かり、突然全てが理解出来るようになる。北京語は本当に便利だ。製茶は中国で見られる伝統的な方法。但しここではかなり大量に茶を作っており、紅茶のプランテーション式の経営が取り入れられているように思う。それでは良質のお茶は出来ないだろうが。

ミャンマー 082m

 

外に出ると600エーカーの土地に茶の木が植えられている。広々としている。メイミョーで唯一の茶農園だと言う。年に10回以上茶葉を摘み、製茶する。20年前に始めたと言うが木は結構古い。広過ぎるためか、雑草は全く取られていない。害虫もいるようで木に被害がある。

ミャンマー 084m

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