華南お茶散歩2015(7)外国貿易を独占していた街は今

1月26日(月)

広州街歩き

翌朝はゆっくり起きて風呂に浸かる。これだけの空間を享受するのは今日の午前まで。出来るだけ活用しよう。取り敢えず食べ物を探しに、朝の散歩に出掛ける。ホテルの近くは清の時代、西関と呼ばれた商業地区。17-19世紀、当時外国貿易を独占していた広州では、清朝の指定を受けた広東十三行と言われた仲買人たちが商売をした場所だと思われる。アヘン戦争後は、欧米企業と内地を結ぶ買弁に引き継がれたのだろう。現在でも一部に倉庫街が残っており、周囲にはかなり古い住宅街も存在する。しかし開発の波はここまで襲い掛かってきそうだ。

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昨日Iさんが言っていた、プーアール茶文化協会を訪ねてみることにした。だが記載された住所はなかなか見つからない。再開発された川沿いの場所に出た。観光案内所で聞いたが、そんな場所は知らないという。PCで検索を掛けてもらったところすぐ近くだと言われ、そこへ向かう。文塔と書かれた古い塔が見えた。この辺りはまさに古い広州のあった場所なのだろう。何故こんなにきれいにしてしまったのか?古い文化財の保存、維持は本当に難しい。

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プーアール茶文化協会は直ぐに分かった。そこには沢山のお茶が展示されており、プーアール茶を中心に解説もなされていた。数年前に有志で作った展示館のようだ。椅子に座っているオジサンにいくつか質問してみたが、『展示されている物を見ろ』『私は知らない』などと不親切この上ない。何か広州のお茶貿易のヒントなどが見いだせるかと期待したが、無駄骨に終わる。というより、最初から質問を絞っていなかったので、オジサンが取り合わなかったのかもしれない。必要があれば次回はキチンと話を聞きに行こう。

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帰りに軽く食事をしてホテルに戻り、チェックアウトした。地下鉄に乗り、広州東駅に向かい、そこから列車で深圳へ行く。高速鉄道は頻繁に出ており、ちょっと待つと乗ることができた。外国人はパスポート提示が必要、自動販売機で切符が買えないのが面倒だ。車内は相変わらず満席だ。以前よりスピードを落としており、1時間20分ほどで深圳に着く。

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3.深圳

深圳の駅はそれこそ何度も来ており、得意のはずだったが、列車を降りて今日の宿を目指す中、結構迷う。それはその宿のロケーションが駅の東側にあり、あまり行ったことがなかったからだ。そんな街歩きも新鮮でよいが、茶葉を大量に詰め込んだ大きな荷物を抱えていくとかなりシンドイことも分かる。予約したのは昨年南寧駅前で泊まったホテルのチェーン店。南寧での印象が良かったので、予約してみたのだが、深圳はやはり地価が違うのだろう。随分とボロい部屋に愕然!まあそれでもネットが繋がり、VPNも機能し、そしてテレビでサッカーも見られたので良しとしよう。

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なぜかインドカレー

夜になり、出掛ける。今日は深圳に1年間研修に来ているF君と会う。彼は以前北京に留学していた時に知り合ったが、今では立派な社会人、そしてすでに結婚している。現在は日本人出張者の御用達と言われている粤海酒店に住んでいるというので訪ねる。このホテル、懐かしい。以前寄稿していたフリーペーパーが入居しており、何度も来たことがある。今やそのペーパーも廃刊になり、来ることもなくなっていた。相変わらず古めかしいホテルだが、改装も行われており、お客は多いようだ。

 

1階のコーヒーショップでコーヒーをご馳走になりながら、話を聞く。中国に進出している日本企業はどこも高コストや人事で頭を悩ましている。撤退、という文字がチラつくことが多いようだ。そうこうする内にもう一人の知り合いKさんが登場。FさんとKさん、共に北京のお茶会の参加者だから、久しぶりに再会である。3人で食事に出る。中華でも、と言っていたところ、突然この辺に住むKさんがこの近くにインド人経営のインド料理屋があるので、どうかという。深圳でインド料理屋、面白と思い同意する。

 

その店はかなりきれいな外装でちょっとビックリ。入口を入るとお洒落な内装にインド人マネージャーがお出迎え。何だか深圳にいる気分ではない。3人で適当にシェアするため、カレーやナンをオーダー。だがお客はそれほどいない。いつもこんな感じらしい。ちょっと値段が高いのかもしれない。中国人はそれほどカレー好きではないようだし。

 

そうこうしていると、9時近くになり、団体さんが入ってきた。奥に専用のブッフェがあるようだ。その団体さん、全員インド人。今や海外旅行では中国人に次いで目立つ存在になり始めているインド人。彼らが旅行で一番困るのが食事だから、そのソリューションとして、こんな店があるのかもしれない。かなり小食になったというKさんがバクバク食べているのを見て喜ばしい。

 

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