《蘇州お茶散歩2013》(3)蘇州 平江歴史文化街

ユニークな銀行体験

同行してくれたスタッフの日本語はほぼ完ぺき。80年代上海の大学を卒業して日本へ留学、日本でも働いていた上海人。彼女のような人を私は何人も見てきた。当時上海は日本留学ブームだったのだ。毎日日本領事館に数百人が列を作り、ビザの発給を待っていた。あの光景の中に彼女もいたのだろうか。

 

『どこへ行きたい?』と聞かれ、咄嗟に『銀行』と答えた私は滑稽に見えただろう。蘇州で行きたいところが銀行とは。でもちょうど北京の息子に仕送りする必要があったので仕方がない。中信銀行を探すとすぐに見つかり一安心。ところが・・。ATMで振り込みをしようとすると、『このカードは北京発行なので機械では受け付けない。振り込み手続きをしてほしい』と言われる。用紙を貰って書き始めると色々と記入しなければならず面倒だというと、振込先に行けばと追い出される。諦めて、振込先の中国銀行へ向かう。

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こちらは口座が無くて相手の口座番号が分かれば機械で振り込みOKとのこと。ところが・・、何とATMが全て故障、となっていた。そんな馬鹿な!慌てて係員に訴えると、そんなはずはない、と言い張る。口論しても仕方ないので、もう一度機械の所に行き、勝手に動かしてみるとなぜか普通に振り込みが出来てしまった。唖然!

 

中国の銀行業、ハード面では急速な進歩を遂げたが、所詮は国有銀行。サービスという概念には乏しい。とは言っても『顧客第一』を謳う某国の銀行団も、全て銀行の利益第一だから、実はそうは変わらない。むしろ慇懃無礼、という言葉が当たる場合すらある。

 

平江歴史文化街

それからバスに乗り、平江歴史文化街というところへ行った。蘇州には名所が沢山あり、過去にも色々と行ったことがあるが、ここは初めてだと思う。きれいに整備された街並みに、ちょっと人工的な感はあるが、小川が流れ、古い建物があり、フラフラと歩くにはとても良い場所でもある。

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平日で人は少ないが、相変わらず結婚式用の写真を撮るカップルが何組もいる。確かに写真写りの良い場所ではあるが。きれいな風情のあるお茶屋に入ってみたが、商売っ気むき出しで観光客料金、ちょっと、と思う。風情と商売、似合わないな。

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ちょうど良い茶屋があり、そこの2階に座り、茶を飲みながら軽食を取る。秋の日差しが入り込み、少し眠たくなるようないい雰囲気。個室で2人、在りし日の上海を懐かしみ、話が弾む。中国の変化と人々の変化、今中国が直面している諸々の問題点が洗い出されるようだった。

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あまりにゆっくり過ごしており、時間も止まる。気が付くと既に午後もかなり経っていた。繁華街に出た。お洒落な店が立ち並び、お洒落な格好の若者が行き交う。うーん、27年前の蘇州はそこには見いだせない。

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バスでホテル近くに戻り、夕食。台湾系カレー味の鍋屋に入る。何とメニューはなく、カレー鍋の一品しかない。これはこれで面白い。店長は気さくで面白い。『嫌だったら隣の店に行っていいよ』の一言でここに座る。カレー味の鍋、具はきのこや野菜など普通なので心配したが、思いの外美味い。隣の店では普通の台湾料理を出しており、鍋意外が食べたい人はそちらに誘導する。どちらもオーナーは台湾人らしい。

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