かなりきれいなところで、かつ新淮揚菜だ。だが何となく美味しそうだったので入ってみる。スタッフの対応が実によく、スキャンで注文できない私のためにちゃんとメニューをもってきて説明してくれた。隣では老夫婦が食事をしていたが、色々と注文しており、やはり一人よりは二人の方がいいな、とは思う。

獅子頭はそのあっさりしたスープが予想以上に美味であり、これをスープ代わりにした。量もちょうど一人分で何とも有難い。だが最大の目的、炒飯はやはり難敵だった。スタッフも「さすがに一人では食べ切れない」と言っていた量。見れば日本の二人前以上はある。揚州炒飯は五目炒飯であり、更に創作料理の傾向もあるので、彩が良く何とも旨そうである。

揚州炒飯は一般的にパラパラ系。卵(ここのはかなり細かくしてある)、エビ、ハム、キノコ、鶏肉、干し大根、グリーンピースなどで構成されている。メニューにはちゃんと米350gと書かれている。非常になめらかな炒飯という印象。塩気も抑えめながら、味はしっかりしていて、旨い。日本の町中華より上品な印象だ。

満足して外へ出て川沿いを歩く。今やよくある川沿いにおしゃれなレストランが並んでいる。その先まで行くと、庶民の道が出てくる。色々な料理屋が並んでいたが、既に腹はパンパンで何も入らない。ローソンでドリンクだけを買う。揚州城跡もあり、この辺が昔の中心だったようだ。少し行くと揚州大学もあり、食堂が並んでいた。

部屋は快適で、バスタブもあるのでゆったり過ごす。テレビでは陸上の世界リレー予選が放送されていた。広州で開催されているようで、中国チームも男子4X400mで奮闘して決勝に残ったが、なぜか日本チームは登場しなかった。代わりに4X100mリレーでは今季世界最高で予選を通過した。

5月11日(日)揚州散策
朝はまた腹一杯状態だった。朝食抜きの予約でよかった。取り敢えず淮揚菜博物館というのを見付けたので車で行ってみた。揚州は運河がいくつもあり、その大きな一つに沿って車は行く。着いてみると完全な観光地で驚く。今日は日曜日で、かなりの人が見学に来ている。広い敷地にはレストランなどもあるようだ。この博物館は塩商人として活躍した蘆氏一族の住居などの跡に作られたらしい。

揚州や淮揚菜の歴史がかなり詳しく展示されており、見ごたえがあった。揚州の歴史は古く、よって料理の歴史も古い。ただ最盛期は明、清代であり、それは塩業によってもたらされている。また大運河があり、交通の要所であるから、各地の人々が行き交い、各地の料理が流入している。飲茶の起源も揚州と言われていたが、ここにはその展示はなかった。

博物館を離れ、運河沿いを歩いてみる。公園になっており、気持ちの良い風が吹く。その先を曲がると店が並んでいる。揚州の茶、「緑揚春」などという文字も見える。そこには「何園」という、やはり塩で財を成した一族の屋敷跡があった。当然ながら財を成すと子女教育に力を入れ、洋務運動後は上海への投資なども行っていたらしい。こういう家が揚州にはいくつもあったはずだ。敷地は相当の広さがあり、観光客も多く、疲れてきて回り切れずに外へ出た。もう歩く気力もなく、車を呼んで宿へ避難した。


