【九龍ルート9】2004年2月22日 (1) 花墟(フラワーマーケット)
先週はバレンタインデーでここは賑わったことであろう。今日はカップルよりは若い女性、母親と娘といった感じの組み合わせが目立つ。香港人は意外と花好きである。西洋人の姿もそこここに見られる。大きな花束を抱えた男が居る。奥さんの誕生日であろうか? 花屋の道の反対側はモンコックスタジアム。歓声が聞こえる。入場料はHK$60.-。丁度今香港リーグが行われているようだ。香港リーグのレベルは如何であろうか?先日のワールドカップ予選ではマレーシアにアウエーで勝っていたから、最近はレベルも向上しているだろう。兎に角香港にしては大きな競技場である。 (2)雀鳥花園(バードガーデン) バードストリートはモンコックの狭い路地、康楽街に鳥好きが鳥籠を持って集まった所。そこに小鳥屋が多く出来、完全に鳥一色になった場所である。10年前に行った時には、おじさん達が鳥籠を自慢げに持って、思い思いに話し込んでいた姿が目に浮かぶ。政府としても既に観光スポットに成ってしまったバードストリートを残す為に、現在の場所に新たにガーデンを作ったのも当然のことか。 中に入ると以前と同じ鳥好きが籠を木に掛けて、お互い話し合っている。ここは公園といった感じで、数十軒の小鳥屋が軒を並べている。但し以前と比べて格段にきれいである。鳥屋のオヤジたちも少し小ぎれいになっている。モンコックスタジアム横の細長い路地を使ったバードガーデン、中々面白い。
今回ここを訪れたのは、例の鳥インフルエンザの影響を見るため。やはり西洋人の姿は殆どない。彼らは細菌に極めて敏感。鳥と名が付く物には一切触れたくない人も居るだろう。香港人はあまり気にしていない様子。勿論鳥籠の鳥を見ていてインフルエンザに感染するとも思えないが。 鳥好きのおじさんにとって、インフルエンザは良いことだったかもしれない。本当の鳥好きがここに集まり、話を弾ませる。これぞ、老舎の小説『茶館』に描かれた茶を飲みながら鳥談義をする姿なのである。 それにしても鳥は良い声で鳴いている。この声は花墟に入った瞬間から気持ちよいほどに聞こえてくる。ここは誠に香港らしい場所であり、また香港らしからぬ場所なのである。
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