フラフラと沖縄2015(10)伊良部 びらふやーの一日

4月27日(月)

びらふやーの一日

翌朝は6時台に起きた。宿で起きている者は誰もいないと思っていたが昨日もんちゃんを連れて散歩していた女性が一人で荷物を纏めていた。こんな早い時間に出るのかと思っていると『みなと顔を合わせると辛くなるから』と言って、トボトボ出て行った。もんちゃんは当然散歩に連れて行ってくれるものと喜んで付いて行こうとしたが、それを遮られ、大声で別れを惜しんでいた。こんな宿だな、ここは。

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私はとにかく洗濯したかった。19日の未明にバンコックを出てからこれまで、一度も洗濯していない。チャンスはあったのだが、『洗濯は伊良部で』が頭にこびり付き?ここまで来てしまった。今朝はいい天気で、どう見ても洗濯日和だった。全自動の洗濯機を回し、茶を飲みながら、出来るのを待つ。そして庭の物干しに大量の衣服を干した。気持ちの良い朝になった。

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それからネットを繋いでダラダラと過ごす。これがここに来た目的だから、既に達成されている。宿泊人が徐々に起きてくる。チェックアウトする人が出ると、皆で見送る。これも面白い光景だ。知らない者同士がここで知り合い、楽しく過ごし、そして別れる。何だかドラマになりそうな予感。

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昼ごはんは、やはり近くでオムそばを調達。昨年食べたタコ焼きとオムそばが美味かったので、思い出して再訪。聞く所では、おっちゃんが病気したとのことだったが、行ってみると元気にオムそば作ってくれていた。これをテイクアウトして、居間で風に吹かれながら、食べるのが最高に良い。

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午後皆は海に出掛けたが、私はさすがに遠慮して近所を散策した。この付近には神社と書かれているところ、御嶽と書かれている所など、名称はまちまちながら、各集落には森があり、そこには神聖な場所がある。立ち入ってよいかよくわからないので、外から眺めてみると、暑いのに中には爽やかな風が流れているようで、凛とした雰囲気があった。人間界とは一線を画した、神聖な場所。御嶽とはまさにこのような場所なのだろう。私はビーチより、こちらの空気感が好きだ。

 

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かなり歩き回り、疲れたので、近所のスーパーでアイスを買って食べながらまた歩いた。スーパーには最低限の生活用品が並んでいた。それにしても今日一日で相当に顔が黒くなっただろう。何故かへとへとになるまで帰らなかった。農作業をしている地元民が怪訝そうな目で私を見ていた。確かに変な奴が来た、という感じだっただろう。海の方に下る道を農作業車が行く。

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夕方宿に戻ると、先客がいた。既にビールを飲んで、いい感じになっている。聞けば6年前にここに泊まり、伊良部が気に入り、ここに居ついて漁師になったという。それはそれで凄い。漁師生活はかなり厳しいというが、それをも楽しんでいるようだった。彼はギターを弾き、歌を歌いだす。これがまた意外とウマイ。いつも歌っているとか。興が乗り、更にビールを流し込み、人生を語り、そしてまた浜の夕陽を見に行く。何だか現実の時間が流れているのか、夢の中にいるのか、分からないような、何とも不思議な時が流れていた。

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何と今晩は、びらふやーの夕飯定休日に当たっていた。これは何とも残念だが、雷太さんにも休みが必要だ。さてどうする、と思っていると夕飯にあぶれた宿泊者たちが、島内のレストランに行くというので連れて行ってもらった。びらふやーでは車のレンタルもしているので、彼らはそれで海に遊びに行き、そのままレストランへ行こうとしていた。

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琉宮、という名の島で有名なレストラン、以前は予約が取れないとも言われていたが、今日は空いていた。というか、橋が架かってから夕飯を島で食べない観光客、地元民が増えたということだから、その影響は意外と大きい。今日のおすすめがボードに書かれているが、何と尖閣直送の魚があった。また近海で取れる豊富な魚介類があり、実に新鮮な食事を堪能した。何を食べても美味い、とは聞いていたが、これは久しぶりに満足できる食事だった。一人3000円でこれだけ食べて飲むことは東京などではとても無理だろう。偶にはこんな食事も必要だな、と痛感。

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4月28日(火)

翌朝も早起きしたが、何かをしようという気は起こらない。まあこの緩い生活、沖縄本島でも今やないだろう。朝ごはんを注文したので、バクバク食べる。そしてハンモックに横たわり、風に吹かれた。そんな時間は長くは続かず、ここを離れる時が来た。もう見ることはできないのだろうか、びらふやー!

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一緒のバスで宮古へ行くというNさんたちを伴い、宿を離れた。雷太さんと宿泊者が見送ってくれた。これが本当に悲しい別れ、というヤツだろう。もんちゃんはそっぽを向いている。バスは時間通りにバス停に来たが、乗客は殆どいない。今回は写真を撮るため運転手の横に陣取る。運転手も暇なのでNさんも交えて会話が始まる。今度は橋も何とか写真に収めた。そしてついに伊良部が遠くに去って行った。

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