カンボジアご縁の旅2015(4)カザフからシアヌークビルへ

2月6日(金)

シアヌークビルまで

翌朝は早めに起きて、ホテルをチェックアウト。8時にはロビーでバス会社の迎えを待った。が、迎えは一向に来ない。8時15分になり、電話を入れたが埒が明かず、フロントの女性に電話してもらったところ、これから迎えが行く、というではないか。昨日オフィスまで行って確認したことは何だったのだろう。

 

結局8時半頃に迎えのトゥクが来た。スタッフの若者が一人乗っていた。勿論謝るでもなく、悪びれた様子もない。英語で日本について、色々と聞いてくる。『日本の給料が高いというのは本当か?英語は通じないらしいが?』など、昔中国で聞かれたことを懐かしく思い出す。『英語を使いたいなら、そして高い給料をもらいたいなら、シンガポールなど他の国を目指すべし』と思わず回答した。今の日本、なぜか悲しい。

 

5分ほどでバス会社に到着。既にバンは来ており、乗り込みは始まっていた。予め座席が決まっており、私は二列目の窓側に。まあまあ窮屈というほどではない。それにしても『日本人経営』をうたう、プノンペンの会社は多いが、ここはどう見てもローカル経営。昔は良かったのかもしれないが、経営、メンテがなっていない。まあ、それでもここはカンボジア、目くじら立てても仕方がない。

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満員のバンは空港方面へ向かい、その渋滞を抜けると、一路シアヌークビルを目指して進む。道はそれほど悪くはない。途中2時間ほどで休憩があり、食事をとる人、トイレに行く人など様々。私は長距離バスでは何も食べないことにしているが、あまりに美味しそうだったのでパイナップルを買って食べる。きれいにカットされ、串で刺す。確かに甘い。

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それからまた退屈なバンの旅。殆どの乗客は寝入っている。カンボジア人もいるが、欧米人が多い。中には黒人もいて目を惹く。アフリカから来たのだろうか。日本人は一人もいない。シアヌークビルは日本人には認知されていないのだろうか。そんな事を考えていると午後1時前に街に入った。どこで降りるのか分からないのでそのまま乗っていると、街を過ぎていき、ある所で停まった。そこが終点、バイヨンゲストハウスだった。

 

2.シアヌークビル

ゲストハウス

バンが停まった奥がゲストハウスになっている。プールもあり、よさそうな所だ。既に電話予約もしてあり、バンのチケットを見せると15ドルの部屋が一割引きの13.5ドルになった。これは嬉しい。2階にはバルコニーのある部屋もあり、欧米人が下を眺めていた。私の部屋も2階だったが、行ってみると、窓が嵌め殺しになっており、外へ出られない。バルコニーには建材が置かれており、物置として使われている。他の部屋はないのか、と聞いたが、満員だという。バルコニーのある部屋は1か月も滞在する人に占拠されているとも言う。まあ仕方がないか。部屋は広いし、それほど悪くはない。ネットも繋がる。

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明後日プノンペンへ戻るのにも、ここのバンを使おう。そうすればバスターミナルまで行く移動の手間も省ける。チケットを買いに行くと、いい座席が買えた。また10ドル。これでシアヌークビル生活も安泰かと思ったが。世の中そううまくは行かない。

 

劇的な再会

今回のシアヌークビル訪問の目的はただ一つ。さおりさんに会うことだった。彼女とは昨年8月、中央アジアのカザフスタンで出会った。当時アルマティで日本料理屋をやっていた彼女、その逞しさとダイナミックさに惹かれ、滞在中2度『かぶと』を訪れた。まさかカザフで日本の味に出会えるとは感激だった。アルマティに来た日本人は皆ここに立ち寄るようで、スキージャンプの高梨沙羅さんのサイン色紙が目を惹いた。しかし、その後ボヤ騒ぎがあり、店は閉店。そして、・・・なぜかさおりさんはカザフを出て、ここシアヌークビルに居る。これは会いに行かねば、と思う。

 

電話すると懐かしい声が響く。そして宿までやって来てくれた。まだ半年、そんなに変わっている訳はない。だが彼女の状況は劇的に変わっていた。ホテル横の軽食屋でビールを飲み、イカフライをつまみに、食べながら話す。まだシアヌークビル滞在は2か月ぐらいらしいが、既に馴染んでいる感がある。

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結局ボヤの後、改修が難しくなり、様々な問題が発生して、かぶとをたたんだ。それから娘さんとキルギスを旅した。そして娘はそのまま、キルギスに残った?え、18歳の娘をカザフではなく、キルギスに残した、なんと大胆な。それは娘の意思でもあったようだ。向こうに友達もいるので、大丈夫だと。キルギスで大学に入るという。我々も昨年アルマティからキルギス国境まで車で行ったが300㎞以上あった。しかも母親は遥か遠くのカンボジアへ去った。これはすごい。

 

スパゲッティを食べながらそんな話を聞いた。ウソのような事実、というのは妙に説得力がある。さおりさんが突然路上に走り出す。ビール会社の車が目の前に居た。『店にビールを置いておいてくれ』と頼んだのだという。ここでは注文しても忘れられてしまいこともあるという。既に様々なことを学びとっている。店とは現在働いている、ここからすぐのところにある縁日というバー。夜はそこで日本食を作り、つまみを出す。昼は別の日本食屋でアドバイザーをしているという。確かにここシアヌークビルでは『日本食が作れる、レストラン経営の経験がある』というのは、大きな価値があるのだろう。

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